Special Issue
販売パートナー企業からサードウェーブへの期待
2024/08/29 09:00
週刊BCN 2024年08月26日vol.2027 第2部掲載
インテル
次世代プロセッサーでAIを支え続け、サードウェーブとAI PCの未来を切り開く
手元のデバイス上でもAIの時代に昨年に沸き起こった生成AIブームの勢いは今年も止まりません。皆さんの関心も、大型の計算能力を持ったデータセンターでGPUを用いてのAI学習や推論に向かっているでしょう。
でも実は、AIの稼働環境はデータセンターだけでなく、さまざまなデバイスにも広がりつつあります。その代表例がパーソナルデバイスであるPCです。例えばPC上のオンライン会議でよく使われる「Microsoft Teams」にも、ノイズキャンセリングや背景ぼかしなど、多くの機能でAIが使われています。
急速に普及する「AI PC」
その中で当社は昨年末に「インテルCore Ultraプロセッサー(以下Core Ultra)」を発表し、当社としては、初めてAIを高性能に、かつ低い消費電力で処理できるNPUをSoCに内蔵し、このSoCを搭載したPCのことをAI PCと定義しました。今年6月までに800万台のAI PCを世界中に出荷し、年末までには4000万個のCore Ultraの出荷を見込んでいます。AI PCの目標は、より充実した環境でのAI活用を手元のデバイスで実現し、生産性や創造性、エンターテインメントなどの質を向上させることです。
Core Ultraの次世代にあたる「Lunar Lake(コードネーム)」も近々リリース予定です。今後はさらに多種多様な機能がAIによって提供されるのは確実で、われわれとしても最適な環境でAIを活用いただけるように、最大限に努力してまいります。
AI PC普及にもサードウェーブの影響力を
サードウェーブさんは創業40周年を迎え、ゲーミングPCのGALLERIAを筆頭に国内市場でのリーダーシップを発揮するなど、非常に高い人気を誇っています。また法人向けPCにも注力されており、そこでも評価が高いことから、コンシューマーと法人双方の市場において今後ますます存在感を強めていくことでしょう。
つい最近、それぞれCore Ultraを搭載したAI PCをコンシューマー向けと法人向けの両方で立て続けに発表していただき、嬉しい限りです。そしてサードウェーブさんを通じてAI PCのラインアップが増えていき、そのユーザーも増加していくものと大いに期待しております。
NVIDIA
高性能GPUを核にAIの活用領域を拡張し、サードウェーブと新たな市場を開拓する
新たなAI体験を提供しゲームチェンジャーを生み出していくChatGPTがリリースされた2年前から、日本におけるAI投資は非常に活発になっており、当社もその支援を行っています。特に、大規模言語モデル(LLM)の学習や、AIファクトリーと呼ばれるようなデータセンターの構築が、現在求められているところです。
AIは大規模なデータセンターだけでなく、研究所や大学、コンテンツ クリエイターの方々などにも必要とされています。また車やロボットの制御にもエッジAIは重要になってきます。中央集権的だったAIがどんどんとエッジにも範囲を広げている中、サードウェーブ様が、プロフェッショナル向けのNVIDIA GPUを搭載したワークステーションの提供を行われることで、あらゆる方々がより効果的に、AIコンピューティングを活用できるようになるでしょう。こうした体験を経たユーザーが、各々の業界で次のゲームチェンジャーとなっていくだろうと期待しています。
AIの発展に向けてサードウェーブとの連携強化を
ゲーミングにおいて、サードウェーブ様とはずっと深い関係を築いてきて、今ではプロフェッショナル向けのソリューションもご提供いただいております。現在のAIやワークステーションの市場でも、両社のパートナーシップは非常に重要です。
当社のGPUは、当初ゲーミング向けに開発され、その後メタバースをはじめとするさまざまな用途で活用されてきました。また現在では、シミュレーションや自動運転、ロボティクス、そして創薬など、多岐にわたる分野にて当社の技術はAI開発に貢献しています。そして、サードウェーブ様も、AIの裾野を広げるような幅広いソリューションを提供されています。
AIの世界は小さなイノベーションが大きな成果をもたらす可能性に満ちています。ハードウェアとソフトウェアの継承性を重視している当社としては、さらに多様な分野でのAI活用支援に向けて、両社のパートナーシップを継続しながら、新たな市場を共に開拓していきたいと考えています。
ダイワボウ情報システム
多様化するニーズに対して発揮されるサードウェーブ社の経験と強みに期待
私自身、サードウェーブと共に歩んできた私がダイワボウ情報システムに入社して2年目ぐらいの頃、新人営業担当としてサードウェーブさんを訪ねたことが、現在まで続く両社のお付き合いの始まりです。当時は注文が入ると、東京・御徒町の倉庫からPCを私自ら大急ぎで台車に商品を乗せ、サードウェーブさんのもとへと届けていましたね。
あの頃のPCは特にディスプレイが非常に大きく重くて、2台も積めば台車がいっぱいいっぱいになってしまいました。それも今となっては良い思い出です(笑)。そうした約35年も前のPC黎明期から、サードウェーブさんとは深い関係性を築いてきました。
STEAM教育やDXハイスクールなど 文教市場におけるサードウェーブとの協業
当社はインテルの「STEAM Lab」に協力しており、実証校にはサードウェーブさんとご一緒させていただいた学校もございます。その実証研究で得たノウハウを生かして、機器の導入だけではなく、PBL(課題解決型)学習に向けた教員研修などにも力を入れています。高等学校では科学技術の計算や3Dプリンターを用いたシミュレーションなど、高い処理・記憶能力を生かした端末が求められることになります。サードウェーブさんにはそのようなニーズにも応えられる優れた製品をご提供いただきたいと思っています。
ニーズの多様化と未来への期待
各分野でのIT化が進んでいる中、それを支援するべく、特定の性能に特化したPCなどが必要となってきます。現在はサードウェーブさんとオリジナルの施策を展開し、用途別に利用可能なPCの協業をスタートしているところです。ユーザーニーズの急激な多様化は問い合わせ内容の変化から実感しており、今後はDXにおけるAIやグラフィックの利活用が各分野で進むことが確実です。
サードウェーブさんが長い歴史でつくり上げてきた柔軟でクリエイティブ、かつ高性能なデバイス機器との協業をより拡大することで、遅れている日本のITを活性化させていきたいです。
日本マイクロソフト
Copilotを頼もしいパートナーとするべく サードウェーブとの協業を強化していく
Copilotの普及とCopilot+ PCの役割まさに今、多くの企業で生成AIが本格的に使われ始めています。現在の生成AI活用の環境について整理すると、目下主流となっている大規模言語モデル(LLM)は公の知識をベースにして、それに個々の知識を加えて推論エンジンを駆動しています。
そうした中、新たに注目を集めているのが、個人の知識を加えてパーソナライズした生成AIです。当社としても全てのMicrosoft製品にCopilotを適応する戦略を考えており、これが「Copilot+ PC」の登場につながっています。ローカルで実行可能なSLM(小規模言語モデル)「Phi Silica(ファイシリカ)」とNPUを搭載したCopilot+ PCが市場に出ることで、PCで行っている日常の作業や個人の思考なども生成AIが汲み取り、高度にパーソナライズされた形でAIを利用できるようになります。
これにより、PCは私たちの分身となる重要なパートナーへ進化します。ドラえもんのような信頼できる存在がいると想像すれば、そのメリットが理解しやすいでしょう。
サードウェーブとともにCopilotが信頼できるパートナーとなる世界を目指す
高品質で高性能、そして高いカスタマイズ性という、サードウェーブさんの製品の魅力でゲーミングPC市場に貢献していただいております。その強みを生かし、さらにビジネス拡大も図っていただけると考えています。
また、サードウェーブさんには、Copilot+ PCの価値を世のクリエイターの方々にもっともっと広めていくお手伝いをしていただければと期待しています。これからのAIにおいて重要となるのは、「このデバイスは信用してよいか」という側面です。
当社とサードウェーブさんが協力して安心・安全なデバイスを提供し、それによってCopilotが信頼できるパートナーとしてより広く受け入れられていく、そのような世界をつくっていきたいですね。
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外部リンク
サードウェーブ=https://info.twave.co.jp/index.html
エヌビディア=https://www.nvidia.com/ja-jp/