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PCA バックオフィス業務のデジタル化白書2024 いぜん残る紙運用が無駄な業務に

2024/08/08 09:00

週刊BCN 2024年08月05日vol.2025掲載


 ピー・シー・エー(PCA)のセッション「2024年のバックオフィス業務のデジタル化白書~隣の企業も意外と紙運用ばかり?」のテーマは、バックオフィス業務のデジタル化だった。スピーカーを務めたのは、事業戦略部プロダクトマーケティングセンター・課長代理・ITコーディネータの浦川貴成氏だ。

PCA
事業戦略部 プロダクトマーケティングセンター
課長代理・ITコーディネータ
浦川貴成氏

 業務の効率化と生産性の向上を実現する一つの有効な方法は、無駄な業務を廃止すること。浦川氏はあるメディアの調査結果をもとに、「無駄と感じる業務をしている人が87.5%もいて、その無駄時間は週平均で約3時間9分にもなる」と紹介。経理・人事・労務・総務などのバックオフィス業務の担当者が無駄だと感じている作業には、データ入力、自分に関係がない会議への参加、報告作業などがあると述べた。

 また、そのような無駄が生じる原因の一つとして、回答者の多くはDX推進の遅れを挙げているという。バックオフィスでのDX推進の遅れとは、具体的には、住所変更などの従業員の身上申請、年末調整書類、給与明細書などが紙のままに残されていること。紙で集めたものはバックオフィスでデータとして手入力する必要があり、紙に印刷したものは手作業で配布しなければならないので、それが無駄な作業となってしまうのである。

 「当社のPCA Hubシリーズは、このような作業をデジタル化できる」と浦川氏。身上申請には「PCA Hub労務管理」、年末調整書類には「PCA Hub年末調整」、給与明細受け取りには「PCA Hub給与明細」を使えば、紙の受け渡しをなくすことができると説明した。例えば、従業員が100人規模の企業の場合、給与明細書をWeb明細書に置き換えることによって、印刷、封筒への封入、配布などの作業を年間125時間カットすることが可能。発送にかかる費用も年間で83%、33万円削減できるという。

 最近になって、バックオフィス業務のデジタル化を促す法制も増えてきた。例えば、住民税の特別徴収税額通知書は2024年から希望制の電子化が始まり、1月31日までに市町村に申告することによって5月31日までにデータとして受け取れるようになっている。この制度を利用してPCA Hub給与明細で配付すれば、従業員に紙を配る手間がなくなるわけだ。また、紙やPDFで受け取った適格請求書(インボイス)を「PCA Hub eDOC」でAI-OCR処理すればデータの手入力も不要になる。

 一方、法制との関係はないが、取引先への請求書も「PCAクラウド商魂」と「PCA Hub取引明細」を組み合わせればデジタル化が可能。浦川氏は「デジタル化によって、バックオフィス担当者は創造的な仕事ができるようになる」と強調した。
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PCA=https://pca.jp/