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「PCA フェス 2024」が7月17日~8月7日に4都市でリアル開催 トップを切った仙台会場の模様をリポート

2024/07/24 16:00

 ピー・シー・エー(PCA)は、総務・人事・経理部門をはじめとした企業向けのビジネスイベント「PCA フェス 2024」を7月17日~8月7日にかけて、東京・大阪・名古屋・仙台の4都市でリアル、また東京ではライブ配信も行っており、ハイブリッドで開催している。トップを切って開催された仙台会場には、スペシャルゲストとしてQuizKnockの伊沢拓司氏とEVOLの代表取締役CEOである前野マドカ氏が登場し、基調講演を務めた。仙台会場で実施されたセミナーの模様を紹介する。

仙台会場の模様

総務・人事・経理の今知りたいが集まる日

 PCAが毎年開催しているビジネスイベント「PCA フェス」。今年のテーマも「“総務・人事・経理”の今知りたいが集まる日」と題して、東京・大阪・名古屋・仙台の4都市で開催する。

 今年は、本格的に運用が開始されたインボイス制度や電子帳簿保存法への対応をはじめ、人的資本経営、健康経営、エンゲージメント向上につながる情報を幅広く提供。また、当日は「PCA Hub」サービスを中心としたバックオフィス業務の「生産性向上」「デジタル化」を推進するための製品も数多く展示し、数多くの成功体験を紹介している。

 スペシャルゲストとして、東京会場は福岡ソフトバンクホークス元監督の工藤公康氏、大阪会場は元大阪府知事・元大阪市長の橋下徹氏、名古屋会場は青山学院大学 陸上競技部監督の原晋氏、仙台会場はQuizKnockの伊沢拓司氏が登場。また、ビジネスパートナー向けには、今後のサブスクリプションビジネスの展望や事業戦略を案内するセッションを多数用意している。

新登場の「PCA Hub HR Suite」、年間で92%もの業務削減が可能

 それでは、7月17日に開催された仙台会場のセミナーを紹介していこう。

 まずは、今年4月に発表された「PCA Hub HR Suite」。これは「PCA Hub 給与明細」や「PCA Hub 年末調整」「PCA Hub 労務管理」をセットにしたサービスメニュー。PCA Hubシリーズの中からHR(HumanResource、人的資源)分野のサービスをセット化することで、単体サービスよりリーズナブルに利用できる。契約は月額・年額が選択でき、PCAによると3サービスの組み合わせ利用で、年間で92%の業務削減につながるとの試算も出ている。各サービスは2カ月無料で体験利用が可能なので、ぜひ試してほしい。

 この「PCA Hub HR Suite」の活用をテーマにしたセミナーとして、事業本部事業戦略部プロダクトマーケティングセンターの酒井裕美係長が「人事総務業務のデジタル化を支援するPCA Hub HR Suite~法令制度対応からコスパ・タイパ向上を実現~」と題して講演した。
 
酒井裕美係長

 PCAの調査では、年末調整情報の収集を5割以上が紙で収集し、結婚、出産、住所変更などの社員の身上申請は約6割を紙で収集している。一方で、今後電子化していきたい業務(複数回答)は、4人に1人が身上申請と回答した。

 前述のPCA Hubの年末調整、労務管理は共に、「大きな負荷がかかる年末調整業務の電子化や、従業員の入社から退職までに発生する手続きのデジタル化などより、業務時間や手間を劇的に削減することを可能にする」とアピールする。従業員用の申告書類のほとんどがデジタルで集配信でき、保管もPDFなどで行うことが可能だ。

 労務管理では、これまで業務担当者がPCA 給与シリーズに入力していた身上申請情報を、PC・スマートフォン・タブレットのいずれでも、従業員がWeb上に直接入力できる。年末調整についても同様にデバイスを問わず、関係する情報の入力・確認ができる。紙で記入すると多く発生する間違いも、ヘルプボタンから解説を参照することで、容易に入力することが可能だ。源泉徴収票・給与支払報告書の提出は従来通り、PCA 給与シリーズから実施できる。

 なお、「PCA Hub 年末調整」の契約は年額のみで、従業員に源泉徴収票を電子配信したい場合は「PCA Hub 給与明細」の契約が別途必要となる。また、PCA 給与シリーズはすでに令和6年定額減税・特別徴収税額通知の電子化にも対応済みだ。

健康経営は採用活動をはじめ、重要な経営問題

 続いて、「健康経営優良法人取得への道のり」と題して、管理本部総務部法務課の髙木優宏主任が講演。PCA自体の健康経営優良法人取得までのプロセスを紹介した。

 まず、取り組みのスタートで直面した課題として、なぜ健康経営なのか、どこがやるのか、何から始めるのか、などの声が社内であがったという。

 特に、なぜ健康経営なのかという課題に対しては、「採用活動において、働く場に望むもの(複数回答)では、『心身の健康を保ちながら働ける』が半数を超えてトップで、健康経営は離職の防止にもなる」と強調した。また、健康経営は経営問題でもあるため、PCAでは、人事部、総務部、営業部、開発部、経営本部から人員を集めて健康経営推進委員会を発足、経営陣のリーダーシップも発揮した。

 さらに、具体的な施策の実施ではグループ会社であるクロノスによる勤怠管理、ドリームホップによるストレスチェックなどを活用することで作業を効率化。申請資料の作成には、委員会での検討時間も含めて合計約20時間で完了し、当初想定した時間より30%以上も短縮できたとアピールした。

 さらに、具体的な施策の実施ではグループ会社であるクロノスによる勤怠管理、ドリームホップによるストレスチェックなどを活用することで作業を効率化。申請資料の作成には、委員会での検討時間も含めて合計約20時間で完了し、当初想定した時間より30%以上も短縮できたとアピールした。

 仙台会場の基調講演では、「会社の良さを若者にどう伝えるか~「楽しいから始まる学び」で作るコミュニケーション~」と題して、QuizKnockの伊沢拓司氏が講演した。
 
伊沢拓司氏

 QuizKnockは、「楽しい」の中に「学び」を散りばめる「楽しいからはじまる学び」をコンセプトにしている。伊沢氏は音楽番組を例に挙げ、基本的に勉強や知識を身につけることは大変だが、アーティストを好きになるなど、何かを「楽しい」と感じハマっていく過程では、その学びと楽しみのループを通じて、人は苦労なく知識を身につけられる、と語る。それだけに、学びへと入っていく第一歩目を、どう楽しいものにするかが大切だとした。特に、若い世代に向けて企業がアピールするには、「彼らのやり方を尊重してメッセージを届けることが大切」と説き、そのためのコツとして、人ではなく、(メッセージを届ける各SNSなどの)場に合わせた振る舞い、コンパクトなメッセージ、誰にどうなって欲しいか、の三つを挙げた。

 続いて、EVOL代表取締役CEOの前野マドカ氏が「ウェルビーイング経営 従業員と社会を幸せにする働き方とは!?」と題して講演した。
 
前野マドカ氏

 ウェルビーイングとは、健康、幸せ、福祉が良い状態のことだが、幸せには長続きしない幸せ(地位財による幸せ)と長続きする幸せ(非地位財による幸せ)があるという。長続きする幸せには、自己実現と成長(やってみよう因子)、つながりと感謝(ありがとう因子)、前向きと楽観(なんとかなる因子)、独立と自分らしさ(ありのままに因子)の四つの因子がある。「これらの因子を満たせる企業の業績は高い。幸福感の高い社員の創造性は3倍、生産性は31%増、売上は37%増で、一方、欠勤率や離職率は低い」とのデータを示し、ウェルビーイングを理解し、経営に取り入れる重要性を説いた。

 「PCA フェス 2024」は、8月2日に大阪コングレコンベンションセンターで、8月7日に東京・ザ・プリンスパークタワー東京で開催される(東京会場のみオンラインでの実施あり)。ぜひ、参加を検討してほしい。
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外部リンク

PCA=https://pca.jp/

「PCA フェス 2024」(リアルイベント)=https://www.event-info.com/pcafes2024/?r=fes24041

「PCA フェス 2024」(オンライン)=https://www.event-info.com/pcafes2024-ol/?r=fes-ol24041