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デジタルアーツ 自由な学びと高度なセキュリティーを両立するWebフィルタリング フィルタリング対策済み教育機関の59%が採用

2024/03/29 11:25

週刊BCN 2024年03月25日vol.2007掲載

 「令和4年度 全国学力・学習状況調査」によると、学内でのGIGA端末活用は浸透している一方、毎日の持ち帰り学習を実施している学校は3割程度となっている。端末の持ち帰りを禁止している背景はネットいじめ、セキュリティーリスク、紛失や破損などさまざまだ。児童・生徒が現代の情報社会で安心・安全に学習を進めるには、セキュリティーソリューションの利用が必須と言えよう。教育機関向けソリューションを提供するデジタルアーツに話を聞いた。

不適切なサイトやコンテンツから児童・生徒を守るためには?

 2024年1月に文部科学省が公表する「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」が改訂され、基本理念に「児童・生徒の情報セキュリティ・情報モラルに関する意識の醸成を図ること」が追加された。その背景には、サイバー攻撃リスクの高まりや、いじめ・不登校児の増加が予想される。

 学校側としては、GIGA端末をいつでも利用可能としたいものの、教育と関係のないコンテンツの利用や、それに伴うマルウェア感染などの懸念が生じている。SNSを通じてトラブルに巻き込まれるケースも実際に起こっている。このことから、端末の持ち出し自体を禁止している学校は少なくない。

 こうした課題に対しては、学習に不適切なWebサイトにアクセスできないようにするWebフィルタリングが有効だ。しかし、一言にWebサイトと言っても多種多様なものが存在し、動画サイトなど、同一サイト内で教育に有効なコンテンツと不適切なものが共存しているものもあり、考えなしにすべてのアクセスをブロックしてしまうと学習の機会を失ってしまう。そのため、管理者がアクセス可能なサイトを細かく設定できるWebフィルタリングが望ましい。
 
由布絵里子
マーケティング部
プロダクトマーケティング3課 副主任

 デジタルアーツ マーケティング部プロダクトマーケティング3課の由布絵里子・副主任は「教育機関におけるWebフィルタリングは、不適切なコンテンツを細かくブロックできることはもちろん、深夜帯などの過度な利用を制限できること、利用状況を学校が可視化できることが重要。ベンダーを選ぶ際にはISO/IEC 27017(クラウドサービスの情報セキュリティー)など、各種認証の取得も重要な指標になる」と話す。

未知のURLのアクセスを確実にブロックする「ホワイト運用」

 デジタルアーツでは、「教育セキュリティポリシーに関するガイドライン(令和6年1月版)」に対応するWebフィルタリングとして「i-FILTER」のGIGAスクール版を提供している。
 

 i-FILTERの最大の特徴は「ホワイト運用」だ。i-FILTERはブロック対象としてデータベースに登録済みのサイトはもちろん、未知のサイトもいったんはブロックし、デジタルアーツが安全性を確認したうえでデータベースへ登録している。そのためユーザーは安全なサイトしかアクセスできない。

 なお、デジタルアーツでは、GIGAスクールが始まる以前からWebサイトの解析を行っており、20年以上にわたりノウハウを蓄積。Webサイトの網羅率は、99%以上を維持している。

自由な学びを妨げない柔軟な制御で学校の負担を軽減

 i-FILTERでは、学びの機会を失わない柔軟な制御も可能だ。例えば、SNSの閲覧のみを許可し、ログインや投稿はできないように設定することができる。曜日や期間、時間帯によってインターネット利用を制限できる「時間割機能」や「アクセスログ機能」などにより、深夜帯の利用を防止し、利用状況も確認できる。また、学年や学区に応じて推奨設定をまとめた「フィルタリングテンプレート」も用意しており、管理者による煩雑な設定作業を軽減できる。

 自殺・家出・いじめ関連サイトへのアクセスや不適切な用語を含む投稿をブロックし、管理者に通知する「見守りフィルター」もあり、トラブルの早期検出に役立つ。ある教育機関では、「相手を傷つける言葉」をテーマに児童・生徒にディスカッションしてもらい、その言葉をNGワードとして見守りフィルターに登録するなど、モラル学習に生かしている事例もある。

 また、学校向けコミュニケーションツール「Desk GIGAスクール版」を使えば、いじめに関する投稿のブロック・警告表示や教職員への通知機能により、SNSを活用したリアルなモラル教育も可能だ。
 
梅本直哉
マーケティング部
プロダクトマーケティング1課 副主任

 今後についてデジタルアーツ マーケティング部プロダクトマーケティング1課の梅本直哉・副主任は「より高度な個別最適や協働的な学びをいかに実現するかが重要になる。将来の日本を担う児童・生徒の学習促進や教職員の負担軽減のためにこれからも継続的に製品の改善や強化を図り、より快適でより安心・安全なICT教育の実現に務めていきたい」と話す。
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外部リンク

デジタルアーツ=https://www.daj.jp/