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価格性能比の高いサーバーを短納期で、デル・テクノロジーズの販売パートナーなら可能

2022/12/16 09:00

 世界的な半導体不足が続く今、サーバーの納品遅れが日常化している。しかし、世界レベルでサプライチェーンを運用しているデル・テクノロジーズの場合、比較的安定した納期を継続。販売パートナーも、サーバーの価格性能比や品質とあわせて納期対応を高く評価している。新規のパートナー企業を継続的に募集中。登録はいつでも可能だ(パートナープログラム概要: https://japancatalog.dell.com/c/partnerprogram/ )。

世界的半導体不足による納期遅れが懸念事項

 「クラウドはこれからも右肩上がりで伸びていくだろうが、オンプレミスのサーバーが必要とされる場面はまだまだある」。こう語るのは、デル・テクノロジーズの大久保孝彦・データセンター ソリューションズ事業統括テクニカルセールス本部長だ。

 クラウドは適材適所で使えば便利な存在で、運用管理に携わるIT担当者の工数も相当に削減できる。しかし、基本的には従量制の仕組みなので、使えば使うほど利用料金が増大することは避けられない。それに対して、オンプレミスは処理量によらず追加費用が発生することはなく、データを社内にとどめておけるのでセキュリティ面でも安心できる。
 
大久保孝彦
デル・テクノロジーズ
データセンター ソリューションズ事業統括
テクニカルセールス本部長

 そうしたオンプレミスのサーバーの販売に携わっている販売店にとって、目下の最大の懸念事項となっているのが発注リードタイムの長期化だ。世界的な半導体不足やサプライチェーン機能不全によってサーバーの納期が従来よりも大幅に長くなり、納品予定日になっても品物が届かないケースが増えているのである。

 Windows Server 2012の延長サポートが2023年10月10日に終了することも、この状況にさらに拍車をかけている。これまでのWindows Serverの延長サポート終了時にも、バージョンアップと同時にサーバーを入れ替えようとする企業の増加によって需給は逼迫した。今回は半導体不足などによる納品遅れがそれに追い打ちをかけることになるので、サーバーの手当てはいっそう難しくなっている。

 大久保本部長は「サーバーメーカーにとって、今は部品調達力やサプライチェーン管理力が問われている」とかみ締める。

工場間の部品融通と部品供給源の多様化で納品遅れを防止

 このような状況に置かれている販売パートナーを支援するため、デル・テクノロジーズはさまざまな施策を実行し、技術情報の発信に力を入れている。

 まず、最大の課題となっている発注リードタイムについて、大久保本部長は「世界的なサプライチェーンを管理・運用している当社では、部品の供給が比較的潤沢であり、納期が長くなっていない」とアピールする。

 理由はいくつかある。同社は世界22カ所に組み立て工場を置いていて、全ての工場がCPU、メモリ、SSD、NICなどの部品を同じようにストック。部品が足りなくなった工場には他の工場から融通することによって、切れ目のない生産体制を維持している。部品の供給源についても、一次サプライヤーとして300社以上、二次サプライヤーとして500社以上を確保。どこかで供給不足が生じても、他のサプライヤーから同品質のものを調達して欠品を防いでいる。
 
デル・テクノロジーズのグローバルサプライチェーン

 さらに、今年4月にはDell PowerEdgeサーバーの特定の構成をディストリビューターに在庫として保有してもらう「流通在庫モデル」の提供を開始。確実な納期を求めるユーザー企業の要望に応えられるようにした。PowerEdgeサーバーは価格性能比も高く、NIST(米国国立標準技術研究所)準拠のセキュリティ機能を標準で備えているので、Windows Server 2022へのマイグレーション先サーバーとしても最適だ。

 また、Windows Server 2012の延長サポ―ト終了を契機に、ハイブリッドクラウドによるITシステム全般のモダナイズを検討中のお客様に対しては、デル・テクノロジーズが、日本マイクロソフトと連携し2021年9月に開設したAzure Stack HCIのデモセンター「DEJIMA(Dell Japan Intel Microsoft Azure)」の活用余地が多いにあるだろう。同センターを活用すれば、販売パートナーはユーザー企業の技術的な課題に対するディスカッションやデモ、ブリーフィングなどをデル・テクノロジーズとともにユーザー企業向けに実施することが可能になる。

ブックマーク推奨「情報ガイドステーション」

 一方、販売店向けに技術情報を発信するための拠点として、サーバー・ネットワーク・ストレージ製品の技術情報を集約したWebポータルサイト「情報ガイドステーション」がある( https://japancatalog.dell.com/c/ent/ )。

 このWebサイトにおける昨年度の総閲覧数は約63万PV。今年度はさらに上回るペースで利用されている。多数のコンテンツは「Server」「Storage」「Network」などの9カテゴリ、または「選定&構成ガイド」「構成支援ツール」「便利なTips」「ドキュメント」の4カテゴリに分類されており、例えばサーバーについてのコンテンツは「Server」の下に置かれている。
パートナー向けWebサイト 情報ガイドステーション

 例えば、PowerEdgeサーバーについては「アップデート概要」「クーリング概要」「サステナビリティ」「アクセラレーション」「オートメーション」「セキュリティ」などのコンテンツでハードウェア面の特長を分かりやすく解説。テックブログ(技術ブログ)へのリンクも随所に設けられているので、検証レポートなどの踏み込んだ技術情報を入手するのも容易だ。

 また、「Service and Support Useful Tools」のタブの下には、顧客環境の現状調査や顧客向け提案を効率化するためのツールを多数そろえている。「ツール提供用のWebページには、現状調査のためのLiveOptics(ライブオプティクス)のほか、サイジングツール、消費電力計算ツール、構成支援ツールなどへのリンクを設けた」と説明するのは、清水知親・データセンター ソリューションズ事業統括テクニカルセールス本部パートナーテクニカルセールス部マネージャー。

 案件に関する相談に応じる窓口として、「Dell Technologiesエンタープライズ製品相談窓口」というWebフォームも用意したと付け加える。このほか、サーバー構成ガイドやPowerEdgeサーバー選定ガイドなどのガイド類、Dell Solutions Configurator(DSC)などの構成支援ツール、ホワイトペーパー、導入事例なども情報ガイド内のリンクから入手可能だ。
 
清水知親
デル・テクノロジーズ
データセンター ソリューションズ事業統括
テクニカルセールス本部
パートナーテクニカルセールス部マネージャー

 さらに、情報ガイドからは頻繁に実施しているWebinarの開催概要を調べたり、スケジュール表を確認して申し込んだりすることもできる。例えば、デル・テクノロジーズの販売パートナーとなったばかりの販売店に勧められるのは「Foundation」と「ご新規さん&インフラ初心者さんいらっしゃい!」の二つを受講するコース。より深い知識を必要とする販売店向けには「【徹底攻略塾】シリーズ」、熟達した販売パートナー向けには「Heroes」や「GURU会」などのトレーニングコンテンツも用意されている。

デル・テクノロジーズの販売パートナーは価格・品質・納期対応を高く評価

 では、デル・テクノロジーズの販売パートナーは、このような施策と技術情報をどのように受け止めているのか。その感触を得るために、同社のテクニカルセールス本部では「PowerEdgeサーバーに関するアンケート調査」を2022年7月に実施した。調査の対象者は、昨年11月から今年1月までの期間に新たにデル・テクノロジーズの販売パートナーとなった企業(有効回答数・109)。「この四半期にパートナーが急に増えたので、その背景を探りたかった」と大久保本部長は振り返る。

 アンケート調査の質問は全部で11問。PowerEdgeサーバーに対する販売店の評価がもっとも鮮明に表れたのは質問3「サーバーのメーカー・機器を選定する際に重視する上位3項目」と質問4「他メーカーと比較してPowerEdgeサーバーが優れていると評価できる項目」だった。どちらも、回答の選択肢は「製品の品質・扱いやすさ/価格競争力/収益性/技術支援・情報提供/納期対応」の五つである。

 サーバー選定時に一般的に重視する上位3項目として挙がったのは「価格競争力」(25%)「製品品質」(19%)「納期対応」(16%)の三つ。納期対応が第3位に入っているのは、発注リードタイムが長くなっている現状の影響と考えられる。PowerEdgeサーバーに対する販売パートナーの評価もこれとほぼ同じで、「価格競争力」(29%、複数回答可)「製品品質」(18%、同)「納期対応」(16%、同)という順番になった。
 
PowerEdgeサーバーに関するアンケート結果

 この結果をもとに、大久保本部長は「販売店が求めるもの、つまり価格競争力が高くて品質が高いサーバーを妥当な納期で提供していることがパートナーの増加につながったのではないか」と自己分析している。

 一方で、さらなる改善を促す調査結果もあった。質問6「利用したことがあるパートナー向けツール/コンテンツ」のうち、情報ガイドステーションを「知らなかった」との回答が48%を占めたのである。

 「技術情報やツールのページへのアクセスは、昨年度が年間約63万PV、今年度は週次で1万5000~1万6000PV(年換算78万~83万PV)と伸びている。ただ、情報ガイドステーションのポータル画面からそれらのコンテンツに到達できることがまだ認知されていないのかもしれない」と清水マネージャー。認知度アップのための手段としては、メールマガジンのさらなる活用を考えているという。

 購読登録さえしてもらえれば、最新の情報をプッシュ型で配信できることがメールマガジンならではの強み。メールマガジンには流通在庫モデルの残数や短期納品が可能な構成の最新情報も載っているためか、「利用したことがある」との回答が69%と多い。「その中で情報ガイドステーション内の注目コンテンツを紹介すれば、情報ガイドステーションの認知度も高まるはず」というのが清水マネージャーの読みだ。

 アンケート調査の回答Webフォームには、フリーコメントの欄もあった。ここに寄せられた代表的な声は、「比較的短期に納入してもらえる」「性能・品質・価格競争力が高い」「流通在庫モデルは非常にありがたい」「価格と納期だけでなく、営業支援体制も充実している」など。デル・テクノロジーズの販売パートナーの満足度はおしなべて高いことがうかがわれる。

パートナー登録はWeb画面で可能 最初のランクに売上ノルマはない

 企業がデル・テクノロジーズの販売パートナーとなるための手続きは、きわめて簡単だ。情報ガイドステーション内の「パートナー様向けプログラム」から登録サイトを開いて、いくつかの質問に答えれば、それだけで完了。「パートナープログラムご案内資料」や「パートナープログラム登録ガイド」などの説明資料も用意されているので、IT製品販売が初めてという企業でも簡単に登録できるはずだ。この方法で登録できるのはAuthorized Reseller(販売店)というランクなので、売上実績や技術認定の基準は設けられていない。

 「当社の良さをもっと知っていただき、一緒にビジネスを成長させていきたい」と大久保本部長。清水マネージャーは「当社が直販ビジネスで獲得したスキルやナレッジを、販売パートナーの皆様にも還元していきたい」との考えを示す。パートナー販売を重視し、これからも販売パートナーの獲得に力を入れていく方針だ。
 
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外部リンク

PowerEdge新規お取り扱い販売パートナー様向けウェルカムビデオ=https://v2.nex-pro.com/campaign/46597/apply?group=BCN

デル・テクノロジーズが2022年10月14日開催した「Dell Technologies Forum 2022 - Japan」の49セッションがオンデマンドで見放題(2022年12月30日まで)=https://www.dell.com/dt/forum-jp

デル・テクノロジーズ=https://www.dell.com/ja-jp/dt/servers/index.htm