Special Issue
エイチシーエル・ジャパン マルチエクスペリエンス基盤で効率化 DX時代の新しいアプリを実現
2022/09/01 09:00
週刊BCN 2022年08月29日vol.1936掲載
エイチシーエル・ジャパンのセッションでは、HCL Softwareシニア・ダイレクターの吉田賢治郎氏が登壇、「DX時代の新しいアプリ体験を実現/マルチエクスペリエンス開発基盤HCL Volt MX登場」をテーマに講演した。
人とコンピューターのインターフェースをより快適なものとすることを目指して、今、多くの企業がアプリケーションのUX(ユーザー体験)を高めようとしている。特に、B2C(消費者向け)ビジネスではCX(顧客体験)の良し悪しが直接的な結果として表れるので、スマートフォンアプリと同等のUXをWebアプリやPCアプリにも実装する動きが盛んだ。
「そのためには、マルチエクスペリエンス、すなわち、多彩なUXを提供するアプリを開発するための基盤が必要になる」と吉田氏。具体的には、アプリをローコード/ノーコードで開発でき、アジャイル型で改良していけるアプリ開発基盤が求められているという。
また、DX時代のアプリ開発基盤にはUX以外の要素も求められている。その一つが、従業員の視点やアイデアを素早く形にできること。それによって情報やシステムの統合が進み、従業員の知的生産性も向上するからだ。また、エンジニア不足の状況に対応するには、ローコード/ノーコード開発やコード再利用によるアプリ開発生産性の向上が不可欠。もちろん、開発/実行環境は十分にセキュアなものでなければならない。
このような背景説明をした上で、吉田氏はマルチエクスペリエンスプラットフォーム「HCL Volt MX」を紹介。国内では2022年7月に販売を開始するとアナウンスした。
HCL Volt MXの強みは、JavaScriptベースのローコード開発ツールであること。吉田氏は「JavaScriptを書けるエンジニアは多いので、要員を集めるのもたやすい」と説明する。また、HCL Volt MXは単一のコードから複数のアプリを自動生成してくれるので、アプリ開発の生産性も向上。ネイティブアプリ、PWA(Progressive Web Apps)、ウェアラブルデバイス用アプリなどの多様なアプリを効率よく開発できるという。
また、HCL Volt MXではアプリにAI、AR、VRなどの機能を統合することも可能。チャットボットや空間認識アプリの開発で威力を発揮することだろう。
なお、ソフトバンクはHCL Volt MXをベースとしたアプリ開発サービス「Kony Mobility Platformサービス」をすでに提供中。「実際の業務アプリ開発局面で、新規作成でも保守でも生産性を大幅に高めている」と吉田氏はアピールした。
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