Special Issue
沖電気工業(OKI) OKIの新A3モノクロLEDプリンタ 「COREFIDO B8シリーズ」 省スペース、高性能、安定稼働を独自のテクノロジーで実現
2022/03/31 09:00
週刊BCN 2022年03月28日vol.1916掲載
沖電気工業(OKI)のプリンタビジネスが好調だ。国内需要が減少傾向にある中で、着実に販売台数を伸ばしている。さらに、このほど発表したA3モノクロ LEDプリンタ「COREFIDO(コアフィード)」の新しいB8シリーズ3機種の投入で、帳票印刷の用途が多い医療、流通・小売り、金融、公共サービス、文教などの分野に向けた拡販を狙う。新製品の強みは、省スペース、高性能、安定稼働のいずれをも高いレベルで実現する独自のテクノロジーにある。
大幅な小型化を実現 設置場所の選択の幅が拡大
コロナ禍に伴うリモートワークへの移行、多くの企業で進むDXの推進は、プリンタ市場に影響を及ぼしている。実際、一般オフィスにおける印刷需要と印刷量はコロナ禍をきっかけとして減少が加速した。「リモートワークやDXによるペーパーレス化という流れがある一方、医療、流通・小売り、公共サービス、金融、文教など、業務を止められない業種・職種での印刷量は決して減ってはいない。OKIは、元々、こうした分野の業務用プリンタに強みを持っていることもあり、需要の減少傾向に逆らう形で販売台数を着実に伸ばしている」と井上崇・コンポーネント&プラットフォーム事業本部情報機器事業部長は胸を張る。
OKIのビジネス向けプリンタ製品は、A4/A3カラーについてはいずれも順調にシェアを確保できている。一方、帳票出力など、多くの企業で基幹系システムと紐づいて導入されることが多いA3モノクロプリンタについては、シェアを伸ばし切れていなかったという。
「COREFIDO B8シリーズの3機種は、特に業務用プリンタに不可欠な帳票印刷への対応能力を強化しており、省スペース、高性能、安定稼働という三つの価値を高いレベルで提供する。その価値を通じて、現場が抱える課題の解決に貢献できるものと確信している。販売目標は年間で1万5000台を計画しており、新製品の投入を機にA3モノクロプリンタのさらなる拡販、シェア拡大を狙っていきたい」と井上事業部長は力を込める。
それでは、新しいCOREFIDO B8シリーズの価値についてみていこう。
まず、省スペースについては、従来機種と比較して本体サイズを43%小型化した(※A4使用時。B842dnの場合は31%減)。加えて、消耗品交換や紙詰まり除去といったメンテナンス作業を前面から行える「フロントアクセス構造」を採用。また、従来はトップカバーを開かないと交換できなかった定着器をユーザー自身で着脱可能とする「定着器ダイレクトアクセスシステム」を採用している。
「プリンタの設置・運用スペースを削減するOKIの独自技術であるスペースセービングテクノロジーを採用した第2弾の製品であり、日常の運用で必要なメンテナンススペースは従来機種比で49%削減と半減している(※A4使用時。B842dnの場合は42%減)。これによりデスク上だけではなく、カウンター周りやラック内、デスク下など設置場所の選択の幅が広がる」と井上事業部長。
帳票対応能力を強化 長期無償サービスで安心を提供
性能については、印刷速度が従来機種比で約13%向上し、ファースト印刷時間は33%高速化など基本性能の向上とともに、連続印刷時の熱による印刷速度低下を抑制する最新の空冷制御設計を採用したことで、業務帳票の大量印刷ニーズにも対応できるという。また、業務帳票については、さまざまな帳票印刷への対応が求められるが、新B8シリーズは、最大トレイ段数を4段に増加、トレイごとの印刷位置の補正や、用紙サイズぎりぎりまでの印刷範囲の拡大、印字位置を最適化するための変倍印刷などに対応した。さらに、220g/m2の厚紙や幅55mmの幅狭用紙、1321mmの長尺用紙など特殊な用紙への印刷にも対応したことで、多様な帳票印刷のニーズに応えることができる。
「用紙対応能力に加えて、ChromeOS/iOS/Androidを含めたマルチOSに対応したことで、多様なOSが混在する職場においてもシームレスに印刷することができる。また、セキュリティ対策として、インターネットとイントラネットでPCとプリンタを分けている職場でも、オプションで有線LANを2系統利用できるため、プリンタを1台に集約することも可能だ」と井上事業部長。
安定稼働については、装置寿命が従来の120万ページから150万ページへと25%アップを実現した。この高耐久性に加えて、OKIが2008年から業界初の長期無償サービスとして提供している「5年間無償保証」のほか、メンテナンス品(定期交換部品)についても5年間無償提供サービスに対応している。印刷量が多いユーザーでも、業務プリンタとして安心して使用することができる。
長期無償サービスの提供は、裏を返せば故障が少ないことの証明でもある。また、他社の場合、消耗品以外のメンテナンス品は、交換の際に保守員を呼ばなければならないが、OKIの場合、メンテナンス品はユーザー自ら交換できる。
「SIerの方々が商材として扱う際にも、手離れが良く、保守コストを気にすることなく提案できる(お客様にはトータルコストの削減提案ができる)。OKIとしては、これまで自社にて培った技術力・開発力を生かし、基幹業務システムやユーザー環境に適応させるためのカスタマイズにも柔軟に対応することでSIerの方々との協業を積極的に深めたい」としている。
- 1
関連記事
映像AIモニタリングで渋滞などを即時に検知、OKIの「AISION車両センシングVer.2」
健康行動の促進・習慣化へ、OKIとコクヨがテレプレゼンスロボット活用のソリューションを検証
外部リンク
沖電気工業(OKI)=https://www.oki.com/jp/printing/products/corefido/a3mono/index.html