Special Issue
サイボウズ これからはストック型にkintoneとGaroonによる新SI
2021/12/23 09:00
週刊BCN 2021年12月20日vol.1904掲載
サイボウズのセッションでは、営業本部副本部長パートナー統括の清田和敏氏が登場。ローコード開発時代のサイボウズ製品を活用した新しいSIビジネスについて語った。
サイボウズでは、ノーコード/ローコードツールの「kintone」、中堅大企業向けグループウェア「Garoon」で協業ビジネスを推進している。kintoneには基本機能「データベース(DB)」「ワークフロー」「コミュニケーション機能」に加え「拡張機能」が備わり、パートナービジネスの肝になってくる。
グループウェアのGaroonも、kintone同様にプラグインによる機能追加と拡張性が特徴であり、両製品とも「製品販売以外にもパートナーがビジネスとして展開し、ストックビジネスができることがメリット」という。
kintoneの契約者数は現在約2万社で、毎月500~600社の新規契約を受注。「クラウドと距離があると思われていた自治体や金融系での理由も拡大し、部門別では8割以上が非IT部門。パートナー数は約350社、連携サービスを提供する企業が約300社と盛り上がりを見せている」と清田氏は説明する。
パートナーシップには、「自社サービスとの連携を目的とした協業」「サブスクリプション型SI」「プラグイン提供」「従来型のシステム開発での活用」「ライセンス提供によるストックビジネス」の5種類がある。
自社サービスとの連携を目的とした協業の代表的な形は、生産管理パッケージで基幹部分を自社、ユーザーの要望に対応する部分をkintoneで開発しセット提供している例、コンサルと組み合わせて提供する例、外部のDX系システムとkintoneを組み合わせ、自社ソリューションとして提供している例などがある。Garoonにおいても同様に複数の事例があるとのことだ。
サブスク型SIは、新たなユーザーとのベンダー間のビジネスモデルであり、日清食品グループがそれを実践しているという。「SIerに対して、プロとして継続的にシステム構築に伴走者として携わって欲しいというニーズに切り替わっている」と、清田氏はユーザーの意見を代弁。例として、日清食品にサービスを提供するアールスリーインスティテュートが、kintone活用のサブスク型SIとプラグイン開発支援サービスを実施している。
「当社は10年間、ローコード開発に取り組んでビジネスのノウハウをたくさん持っている。皆様の得意領域を生かしながら、市場を一緒に盛り上げていきたい」としている。
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