Special Issue
PowerEdgeサーバーを安心して使うために、運用フェーズで役立つデル・テクノロジーズ独自の運用・管理機能
2021/03/17 09:05
サーバーの運用フェーズに欠かせないハードウェア管理
中堅・中小企業では、オンプレミスでのタワー型サーバーの活用が根強く、その最大の用途はファイルサーバーだ。クラウド利用が拡大する中でもオンプレミスで運用し続ける背景には、ファイルを手元で遅延なく管理できるメリットが大きいためだ。一方、ファイルサーバーには企業の大事な資産である“データ”が保管されているため、手元で管理していくには、安定運用はもちろん、万が一のシステム障害時における迅速な対応、さらに事業継続の観点からデータ保護も考慮しなければならない。
Windows Server 2019搭載サーバーには、マイクロソフトから無償の管理ツール「Windows Admin Center(WAC)」が提供されている。WACはブラウザーベースのGUIツールで、複数のWindowsサーバー、Azure Stack HCI、Windows 10をリモート管理できる。Azureにも対応し、オンプレミスのファイルサーバーとクラウドストレージのシームレスな連携も可能だ。
一方、WACによる管理はOSレイヤーにとどまるが、サーバー運用にはハードウェア管理が欠かせない。WACだけでは、個々の物理コンポーネントの監視や管理はできないのだ。そこをカバーするため、デル・テクノロジーズはシステム管理ソリューション「OpenManage」のコンポーネントの一つとして「OpenManage Integration with Microsoft Windows Admin Center(OMIMSWAC)」を用意する。
WAC+OMIMSWACでライフサイクル全体を通してIT管理者の運用負荷を削減
「OMIMSWACは、OSレイヤーでは認識できないハードウェア情報やその状態を収集し、WAC上で管理できるプラグインツールだ。PowerEdgeサーバーが搭載する管理コントローラー『iDRAC』の情報を取り込み、WACからiDRACコンソールを直接起動できるようにする。OMIMSWACを使うと、ハードウェアのインベントリ情報や正常性などのステータス情報、ファームウェアの状態などを1画面で把握することができるようになる」と、データセンターコンピュート&ソリューションズ事業統括パートナーセールスエンジニアリング本部の萩原正樹セールスエンジニアは説明する。また、システム障害時におけるハードウェアとソフトウェアの切り分けを容易にし、デルによる迅速なユーザーサポートにも寄与する。
OMIMSWACは、PowerEdgeサーバーを購入するとサーバーライセンスの一部としてバンドルされているため無償で利用できる。
「有償にはなるが、PowerEdgeサーバーのBIOS、ドライバー、ファームウェア、システム管理アプリケーションなどのアップデートや仮想マシンのアップデートも実施できる機能を提供している。別途管理ツールを導入しなくても、複数のPowerEdgeサーバーを一括で管理して、アップデートを実行することができる。これによりライフサイクル全体を通してIT管理者の作業をシンプルにし、運用にかかる負荷を大きく削減することができる」と、データセンターコンピュート&ソリューションズ事業統括パートナーセールスエンジニアリング本部の川口直志セールスエンジニアは語る。
また、事業継続の観点から、重要ファイルをバックアップする必要性はますます高まっているが、バックアップは設計が複雑でハードルが高い管理作業の一つだ。
これも、WACを使用すると簡単なGUI操作でPowerEdgeサーバーのデータをAzure上にバックアップ(Azure Backup)することができる。デル eカタログサイトでさまざまな情報を公開しており、Azure BackupなどWACを使った活用方法は今後予定しているので、ぜひ参考にしてほしい。
ファイルサーバーのファイル特性を可視化する「Live Optics Dossier」
さらに、デル・テクノロジーズは、ユーザーの実環境をモニタリングしてサーバーやストレージなどの稼働状況をアセスメントし、グラフィカルなレポートを作成できるツール「Live Optics」を無償提供している。Live Opticsには、サーバーのインベントリや性能情報を収集できるOptical Primeと、ファイルサーバーのファイル特性を可視化できるDossierがあるが、ここではLive Optics Dossier(Dossier)を紹介しよう。Dossierは、デル・テクノロジーズ製品だけでなく、Windows Server(NTFS)、Linux、SMB、NFSに対応したストレージを対象にすることができ、ベンダー問わずにアセスメントすることができる。
「インストール不要で利用でき、各ファイルの検出から収集、レポート生成までを簡単な操作で行うことができ、ファイルサーバー内のファイル特性の把握が可能になる。いわばファイルサーバーの健康診断ツール」と萩原セールスエンジニアは説明する。
Dossierを使うと、頻繁に利用・参照されているホットデータ(ファイル)や、何年も参照されていないコールドデータ(ファイル)の割合を明確に把握できるようになる。一般に、OA系ファイルサーバーの3分の2は、重複データやコールドデータが占めていると言われる。その分、無駄なリソースにコストを費やしていることになる。また、いわゆる野良サーバーなどのシャドーITを発見し、ガバナンス強化に役立てることもできるという。
「Dossierで可視化したファイルの状況をもとに、オンプレにおいておく必要のあるデータと、アーカイブとしてクラウド側で圧縮保管するデータを分けるなどして、適材適所の使い分けができるようになる」と川口セールスエンジニアと強調する。
Dossierはパートナーにとっても有益なツールになる。ユーザーのファイルサーバー環境を可視化することで、ユーザーに向けたより有効的な提案につなげてほしいという。
パートナーセールスエンジニア達自身で運用しているサイトで是非、下記サイトを確認してみてほしい。
デル・テクノロジーズのパートナー様向けWebinar「徹底攻略塾」
【関連リンク】
Windows Admin Centerを使ってPowerEdgeサーバーを管理してみよう
BCNタワー型サーバー記事第一弾「テレワーク時代にこそ有効、1ソケットタワー型サーバー「PowerEdge」の魅力と三つの用途」
BCNタワー型サーバー記事第二弾「テレワーク環境下での「PowerEdge」サーバーの運用業務を効率化、安定稼働を支えるデル・テクノロジーズの保守サービス」
https://www.seminar-reg.jp/bcn/survey_tower/
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