Special Issue
NEC ニューノーマル時代に求められる IT運用管理とは~データ共有&業務継続編~
2020/11/19 09:00
週刊BCN 2020年11月16日vol.1850掲載
働き方改革を強力にサポートする
NECのソリューション
ニューノーマル時代の推進に向けて、テレワーク対応が多くの業務で強く求められている。だが、業務データへのリモートアクセスや社内でないと処理できない業務の存在が、それを困難にしているという現実がある。NECでは、以前に紹介したニューノーマルに向けたIT運用管理を実現するソリューションに加え、業務における課題を迅速に解決する優れたソリューションを用意する。また、パートナーにとっては、顧客への提案・導入を強力にサポートするコミュニティの存在も大きな強みだ。 働き方改革推進を妨げる
業務上の二つの課題とは
COVID-19感染拡大後のニューノーマル時代に向けて、さまざまな企業でテレワークを代表するように働き方改革の推進が求められるようになってきた。そうした中で、今回は企業における二つの課題に着目したい。まず一つは、業務データに社外からアクセスできないというデータアクセスの課題だ。「いつでも・どこでも働ける環境」を実現するには、ネットワークが混雑し、社内データに社外からスムーズにアクセスできないという課題を解決しなければならない。そこで、クラウドストレージへのデータ移行を検討する企業が増えている。だが、膨大な企業データの移行には時間と手間がかかる、アクセス権の不備があり移行できないファイルがあるなど、データ移行そのものに課題を抱え、いつでも・どこでも働ける環境の実現がなかなか進まないというケースが多発している。
もう一つの課題が、出社しないとできない業務があるという課題だ。
伝票処理など営業情報にかかわる業務は、社内の独自システムで行っているという企業は少なくない。このような場合、セキュリティ上の理由から社内システムに社外ネットワークからアクセスできないため、伝票処理業務のためだけに出社しているというケースが多発している。
NECでは、こうした悩みを抱えるユーザーの業務上の課題を解決する優れたソリューションを提供。さらに、パートナー企業が今すぐにユーザー企業への提案・導入を推進するためのサポート体制も整備している。
データアクセスの課題を解決する
ファイルサーバー統合管理ソフト「NIAS」
業務データに社外から容易にアクセスできないというデータアクセスの課題を解決するには、クラウドストレージへのデータ移行が有効な解決策となる。だが、膨大なデータの移行には時間と手間がかかる。加えて、アクセス権の不備で移行できないファイルがあるなど、データ移行そのものに課題を抱えるケースも多い。こうした課題の解決となるのが、国内シェアNo.1を5年連続で獲得しているNECのファイルサーバー統合管理ソフトウェア「NIAS」だ。
ファイルサーバーについては、ファイルやフォルダーの整理ができておらず、知らず知らずに肥大化していることが多い。NECの調査でも、多くの顧客で重複ファイルや長期間参照・更新のないデータが多くの割合を占めるという。
NIASを適用すればファイルサーバー全体が「見える化」され、データ増加の傾向、長期間の未参照・重複など整理すべきデータの割合をグラフィカルな画面で確認、更には移動・圧縮・削除などの方法で整理を行うことが可能だ。
「NIASのファイルサーバー整理・管理機能を活用すれば、不要なファイルを事前にサーバーから整理し、移行対象の容量を減らすことでクラウドへの移行時間を大幅に短縮できます」とAIプラットフォーム事業部の濵成美氏はアピールする。
また、データ移行の際、アクセス権に不備があると移行に失敗してしまうケースもあり、事前にアクセス権を適正化することが望ましい。しかしながら、大量のファイル群の個々のアクセス権をきめこまやかに管理するには相当な手間や時間が必要だ。これもNIASのアクセス権管理機能を活用すれば、膨大なファイルから不適切なアクセス権の設定を一括で検出し、修正することができる。移行前にアクセス権を適切な状態にしておくことで、設定不備によるデータの移行失敗を防止する。このようにデータ移行で課題だった「データ容量の削減」と「問題のあるアクセス権の是正」をNIASの活用によって改善した上で、実際のデータ移行フェーズに入ることが可能になる。
「最新版のNIAS V4.2では、データ移行オプションを用意しており、分かりやすい管理UIによって、データ移行に不慣れな方でも移行作業ができます」(濵氏)という。
事前の条件絞り込み、移行中の状況把握、移行結果の確認や移行できなかったファイルの差分リトライなど、すべての操作がUI上から実行できる。また、複数台マシンによる並行処理も可能なため、データ移行を高速化できる。
簡単で分かりやすいRPA
「NEC Software Robot Solution」
円滑なテレワークを推進する上でのもう一つの課題が、出社しないとできない業務の存在だ。特に、伝票処理などは社内の独自システムとなっていることが多く、社外からセキュリティ上アクセスできない仕組みになっている。こうした業務を、出社せずに実現できるようにするには、RPAによる自動化が最も有効な手段といえる。「定型業務をあらかじめ自動化しておくことで、有事で出社できない場合に滞るもしくは出社を余儀なくされる業務を削減することができます。また、業務を属人化せず、誰でも業務処理が可能になることで、繁忙期などに特定の人への業務集中を避けて平準化できるなどメリットは大きいといえます」とAIプラットフォーム事業部の岩井可南子氏はメリットを語る。
だが、一口に「RPAで自動化」といっても、業務の選定やロボットの作成・ユーザー教育など、運用開始までにはさまざまなプロセスが必要で、「今すぐ」自動化を始めるのは難しい。その課題を解決するのが「NEC Software Robot Solution」だ。
NEC Software Robot Solutionは、「ダブルクリック」や「コピー」といった実行したい操作を選択し、対象となる画像や値をデスクトップ画面から切り取るといった、最短2ステップで簡単にロボットを作成することができる製品だ。
「現場の担当者が自らの手で、容易にロボットを作成・運用できる。キーボードやマウスを使って作業した内容をそのまま自動化するため、設定は非常に容易です」と岩井氏は語る。特徴は大きく、ノンプログラミング、画像認識、サポートの3点に集約される。
まずは、ノンプログラミング。マウス操作やキー入力などを自動実行させるオペレーション部品と、操作対象の有無による条件判断や繰り返し処理などを指定するフロー部品の組み合わせで、ノンプログラミングでロボットを構築できる。分かりやすいユーザインターフェースでマニュアルがなくても直感的に理解でき、操作習得に時間がかからない。
次に、画像認識。優れた画像認識機能が画面上に表示された画像や値を識別し、人手で行っていたあらゆる操作を自動化できるアーキテクチャーに依存せず、異なるアプリケーション間でのデータ連携も可能だ。
最後に、充実のサポート。NEC Software Robot Solutionは純国産ツールで、画面やマニュアルは日本語表記。また、豊富なサービスメニューによる技術サポートに加え、カスタマーサクセスマネージャ(CSM)が製品の定着化・展開を支援するため、安心して利用できる。無償のハンズオンセミナーやトレーニングサイトなど、比較検討から導入までをサポートする仕組みも整う。
パートナーを強力にサポートする
独自コンテンツとパートナー制度「NECパートナー共創コミュニティ」
NIASやRPAの魅力は、商材の機能に限るものではない。パートナー企業が初めて提案する場合でも、自身で提案活動を進めていくためノウハウ習得に対する強力なバックアップ体制が整う。いずれの商材も、ハンズオンセミナーや無償のトライアル、充実した製品紹介資料やマニュアルなどを備え、商材への理解を深められる情報が充実している。NIASやRPAともに「NEC共創コミュニティ for Partner」というパートナー制度を通じて上記のサポートメニューを体系的に提供している、さらにはNECとの関係に加えてコミュニティに参加する他のパートナー企業との情報交換やノウハウの共有、提案活動での連携も可能になる。メンバー限定のコミュニケーションサイトでパートナー同士、パートナーとNEC担当者とのやりとりも密にでき、提案活動で発生しうる商材に関する疑問、提案の事例、商材に関する最新情報などさまざまな情報が得ることが可能だ。
なお、NEC共創コミュニティfor NIASに20社、NEC共創コミュニティ for RPAに100社を超えるパートナーが参加している。
ここまで、ユーザーが「今」抱えている課題を解決するソリューションと、NECの手厚いサポートについて紹介してきたが、NECではパートナー企業に向けた提案例なども豊富に用意している。気になる方は、ぜひ問い合わせてほしい。
column
サービスに新たな価値を付加する 新技術「ゼロクリックBI」
自社のサービスの価値を高めたい、自社が持つ技術や製品・サービスをさらに進化させ、他社優位性を確立したい、と望む企業にぜひ推奨したいのが今話題のゼロクリックBI「HyperIntelligence」だ。複数のシステムの情報を集約し、ウェブブラウザー上で画面に表示された顧客や製品などの文字情報にカーソルを合わせるだけで、関連情報を表示させることができる技術。データはウェブブラウザーを用いたシステムであればどこにでも表示することが可能だ。自社で提供しているサービスや保有しているデータを複数組み合わせて提供できるほか、自社サービスで提供している情報を顧客のOutlookなどのアプリケーション上でも閲覧可能にすることができる。
「既存システムを改修せずに導入できるので、業務パッケージやアプリケーションにアドオンで新たな価値を提供できるようになります。NECでは長年のノウハウを生かして顧客への導入だけでなく、パートナー企業が保有する製品・サービスへの組込もご支援しています」と、AIプラットフォーム事業部の大須隆寿氏はアピールする。自社のパッケージやサービスのレベルアップを図りたいと考えている企業は、NECに相談してはいかがだろうか。
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外部リンク
NIAS=https://jpn.nec.com/nias/index.html
NEC Software Robot Solution=https://jpn.nec.com/softwarerobotsolution/training/
HyperIntelligence=https://jpn.nec.com/bi/mstr/mstr.html
NEC共創コミュニティ for Partner=https://jpn.nec.com/pibc/co_creation/index.html