Special Issue
テレワークにあわせて業務プロセスもデジタルベースで改善せよ、組織を進化させるワークフローシステム
2020/09/03 17:26
新型コロナ感染症は収束する気配がなく、むしろ全国で感染者数は急増する事態に至っている。これまでに多くの企業がテレワーク対策を実施し、デジタルツールを使って従来の働き方を緊急避難的に置き換えてきたが、事業継続的な観点からはもはやそれでは不十分であり、企業には次なる一手が求められる。
このような状況では働き方そのものを変える、ならびにそれを支えるソリューションが必要になる。つまりモバイルPCやVPNのようなそれぞれがオフィス以外の場所で働くための装置だけでなく、組織がリモートワークを活用して円滑に動くための仕組みが必要になってくる。
そこで求められるのが、ワークフローの改善であり、それを現在のデジタル環境で実現するためのワークフローシステムの活用である。ワークフローは、業務の手続きを文章や図にして表したものとその流れを指し、ワークフローシステムは、申請や承認、決裁という業務のプロセスを電子化し業務効率化を図るシステムである。具体的な機能としては、電子決裁をはじめ経費精算、勤怠・就業管理、そして昨今注目される電子契約・契約管理などが含まれる。
ソリューションとしては今更感もあるが、理解のあやふやさもあり、せっかく企業に導入されても課題を抱えているケースが多い。そういった中で今回のコロナ禍である。ワークフロー総研が都内のテレワーク導入企業で働く総務・人事・経営管理・IT事業部を対象に実施した「テレワークの実態調査」では、テレワーク定着の課題の2位が「稟議申請・決裁などのアナログ業務」で、44.7%と半数近いテレワーカーが不自由を感じている状況にある。
特に、テレワークが推奨される中でハンコ出社が問題となり、徐々に紙と押印文化の見直しが進んでいるが、その際には単に押印行為を電子化するだけでなく、ワークフローの改善も必要になってくる。デジタルに置き換えるのではなく、働き方改革や継続的な改善を見据えてオンラインベースの新しい働き方標準をつくる必要があり、それを構築する基盤となるのがワークフローシステムである。
システムは、クラウドサービスやローコード開発ツールが普及して導入や開発が行いやすくなっている。ただこの種の総務系ITツールは、情報システム部門やIT担当者経由だと入りにくい。導入する際も時間がかかる。経営企画室などの組織横断的な部門を引き込み、物事を変えたがらない抵抗勢力を含めて社員それぞれに自分事として認識してもらうことが円滑な導入を進めるカギとなる。
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