Special Issue
テレワークがフリーアドレスを加速する
2020/06/25 10:00
新型コロナ感染症防止対策に伴う社会的要請によって、多くのホワイトカラーがテレワークを実施し、人々の働き方は大きく変化した。コロナ禍を体験した企業にとっては、事業継続のために「どこでも働ける環境」の構築が必須の課題であることが改めて浮き彫りとなった。
この状況下で今後注目を集める可能性が高いのが、オフィスのフリーアドレス化である。これまでも、フロアを有効活用してオフィスのコスト削減につながると注目されたことはあったが、本来の実施目的がはっきりとしない中で、働き方や情報システムがほとんど変わらないのに座席だけを自由化するような形だったため、定着しなかった。
しかし今回、実際に多くの企業・従業員がテレワークを経験し、加えてオフィスにおける「3密」防止対策の実施が国から要請されたことで、フレキシブルワークスペース構築の動機が生まれるとともに、必要性も理解された。その結果、オフィスとITのあり方を抜本的に見直す契機になっている。
フリーアドレス化を実現するにあたり、社内外を意識せずどこにでも移動して仕事ができるようにするため、モバイルPCやクラウドサービスの導入はさらに加速するだろう。
また、オフィス内でデスクトップPCが必要な業務も、PCの共用化を進めることで総台数を減らす代わりに、より高性能な製品を導入して生産性を高めるといった投資の仕方も考えられる。ITベンダーが提案する商材の選定にも工夫が必要だ。
例えばモバイルPCの選択において注目すべき要素のひとつが、USB Type-C。ディスプレイやドックなどの周辺機器との接続に用いられるのと同時に、最近はUSB Type-Cからの電源供給に対応したPCが増えており、ケーブルをこれ1本にまとめられるのはメリットが大きい。
社内の機器をUSB Type-C対応製品に揃えていくことで、異なるPCの間でACアダプターや各種周辺機器を流用できるようになるので、移動時や故障の際の交換にも便利である。
このように、アフターコロナに目を向けると、IT製品の調達時に注目するポイントも変わってくる。その際の販売戦略も同様であり、テレワークの普及でこれからオフィススペースの解約が進むとみられる中、新しいセールスポイントが欲しい不動産賃貸会社と直接組んで、フリーアドレスを支援するIT商材を展開していくという協業スタイルも考えられる。SIerやIT系販社も、これを機にニューノーマルなビジネスモデルの構築を目指すべきである。
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