Special Issue
ネットアップ×ソフトバンクC&S エンタープライズクラスの要求に応える、NetApp HCIが人気の理由
2018/10/05 08:00
上限・下限が設定可能なQoS機能
――NetApp HCIが人気を博している理由をお聞かせください。ソフトバンク コマース&サービス
ICT事業本部
MD本部技術統括部
第1技術部1課
土肥達郎氏
今田(ネットアップ) NetApp HCIは短期間で導入でき、スモールスタートと柔軟な拡張が可能というHCI製品共通の特長を備えています。これに加え、ストレージノードとコンピュートノードを個別に拡張できますので、ビジネス要求に合わせて必要なリソースを増強しながら、不用意にソフトウェアのソケットライセンスコストを上昇させないような対応が可能です。
土肥 多くのHCI製品はコンピュートとストレージリソースをワンセットで拡張することが基本ですから、NetApp HCIが「セミオーダー」的に柔軟に拡張できるメリットは大きいですね。優れた柔軟性を含め、これまでのHCI製品に「不自由さ」を感じていた点が解消されていることにご注目いただきたいと思います。例えば、「モデルごとにIOPS性能が保証」されていることは、お客様の分かりやすさと安心感につながっています。
今田 また、多くのHCI製品はデータを二重化してSDS環境で保持するため実効容量は半分になります。圧縮・重複排除で容量効率を改善するわけですが、データの特性によって効果は大きく変わります。そのため、実効容量に関して明確な数字の提示が難しいのが現状です。これに対しNetApp HCIは「ギャランティプログラム」で実効容量を保証しています。万一、実効容量が得られなかった場合は、無償でストレージノードが提供されますので安心してご導入いただけます。
エンタープライズクラスのストレージ性能
――NetApp HCIは、HCI市場でどのようなポジションを狙っていますか。土肥 「強力なストレージを中核にしたエンタープライズクラスのHCI」というのが、当社におけるNetApp HCIのポジショニングです。その意味で、他のHCI製品と競合することはないと感じています。先のサービスプロバイダー様の例もそうですが、3Tierの仮想化基盤を構成するストレージの刷新に際して比較検討されるケースが多いですね。
ネットアップ
グローバル営業部
シニア アカウント マネージャー
今田正治氏
土肥 私たちにとっても、これまでHCI製品を諦めていた領域でHCIを提案できるようになったメリットは大きいです。自社のITインフラのあるべき姿を検討する上でも、NetApp HCIは大きなヒントになるのではないでしょうか。
今田 そうですね。ネットアップでは「データファブリック」というビジョンに基づき、ストレージテクノロジーを中核に関連ソリューションを拡充させています。オンプレミスやパブリッククラウドなど、ITインフラの違いを超えて「シームレスなデータ活用・移動・保護」を行えるようすることが大きな狙いです。NetApp HCIは、その一翼を担う戦略製品として位置付けられます。
土肥 プライマリー、バックアップ、災害対策まで、「データの統合管理」における課題はいまだ数多く残されています。データの用途や特性に応じて最適な場所で管理・活用することこそが重要で、既存環境やクラウドとの共存も考えながらITインフラ全体を最適化していく必要があります。「データファブリック」というコンセプトはお客様にもとっても分かりやすく、ITインフラの一つの理想形をイメージすることができると思います。
データファブリックとハイブリッドクラウド
ネットアップ
エンタープライズ営業本部
クラウド営業推進
シニア ソリューション マネージャー
稲田昭仁氏
小川(ソフトバンクC&S) システムを日常的に運用していく上では、データのバックアップやリストアを効率良く行えることが大事です。また、ライフサイクルの視点から捉えると、複数のシステム間で自由にデータを移動できることは、ITインフラの更新や移設に際して大きなメリットとなります。
稲田 多くのHCI製品では、その製品がカバーする範囲で運用することは容易ですが、外部ストレージなどの既存環境との連携は複雑になりがちです。また、VMイメージのレプリケーションに関しては考慮されているものの、その他のデータのレプリケーションに関しては考慮されていないことが多いですね。これに対してSnapMirrorは機器構成も手順もシンプルで容易。もちろんNASデータのバックアップも万全です。ネットアップでは、SnapMirrorを継続的に機能強化するとともに、アプライアンスからSDS、クラウドまで全てのNetAppソリューションをシームレスにつないでいきます。
小川 クラウドシフトといわれる中で、実際にオンプレミスの環境を一掃してしまう企業はほとんどありません。パブリッククラウドへ移行したものの、コスト、セキュリティー、管理面などの不整合でオンプレミスに戻るケースも少なくないのが実情です。「ハイブリッドクラウドが現実解であり、クラウドとオンプレミス間のデータ連携は不可欠」というのが私たちの考えです。SnapMirrorの機能強化には今後も期待しています。
進化するNetApp Deployment Engine
稲田 「NetApp Deployment Engine(NDE)」はNetApp HCIにおける導入設定を自働化するツールとして、急速に機能強化が図られています。最新バージョンでは「VMware vSphere」、ネットワーク、ストレージ環境の構築を容易にするだけでなく、vCenterやNAS環境の構築までを自動化することが可能です。ソフトバンク コマース&サービス
ICT事業本部 MD本部技術統括部
第1技術部3課
小川正一氏
土肥 柔軟性という観点では、外部サーバーを接続してNetApp HCIの内蔵ストレージを利用できることもユニークですね。コア数の少ない物理サーバーからNetApp HCIのストレージを利用することで、多様なお客様のニーズに対応することができます。
稲田 ありがとうございます。私たちは、従来のHCI製品の課題を慎重に見極めながらNetApp HCIの開発に反映させてきました。お客様の利用段階における柔軟性と自由度は、特に力を注いだポイントです。NetApp HCIは、「HCIとしての迅速で容易なデプロイ」に加え、「3Tierシステム並みの柔軟性と自由度」を兼ね備えたソリューションとして完成されました。
エンタープライズHCI市場をリード
今田 NetApp HCIは、エンタープライズクラスの要求に応えるHCI製品として、市場ではとてもユニークなポジションを占めています。ライバルはHCI製品ではなく、3Tierシステムを構成するオールフラッシュストレージです。NetApp HCIは、クラウドライクな使い勝手をオンプレミスで提供するだけでなく、パブリッククラウドや他のオンプレミスシステムと連携し、データの置き場所と管理を最適化することができます。ぜひ、多くのお客様に「データファブリック」のメリットを実感していただきたいと思います。小川 仮想化基盤の刷新に当たっては、従来の3Tier環境を継承するか、パブリッククラウドへ移行するかという二択にこだわる必要はありません。ハイブリッドクラウドこそ現実的な選択肢であり、NetApp HCIなら「クラウドとオンプレミス間のシームレスなデータ連携」を容易に実現できます。「データファブリック」をヒントに、自社のITインフラがどうあるべきか描いてみてはいかがでしょうか。
土肥 このユニークなHCI製品をより多くのお客様にお届けしていきたいと考えています。当社では、NetApp HCIのセミナーやトレーニングを定期的に開催しています。また、お客様・パートナー様向けにNetApp HCIの検証機の貸し出しも行っていますので、ぜひお気軽にお声いただければと思います。
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