Special Issue
SimpliVity HCI市場の伸びをさらに 加速させるHPE SimpliVity製品
2018/03/29 09:00
週刊BCN 2018年03月26日vol.1720掲載
クラウドファーストの時代を迎えているが、近年のオンプレミスの技術革新も目覚ましいものがある。とくに、迅速な導入や運用管理の容易さ、拡張性の高さなど、クラウドのような使い勝手のITインフラをオンプレミスで実現するハイパーコンバージドインフラ(HCI)の盛り上がりは、法人向けIT市場の大きなトピックの一つといえよう。大手ディストリビュータであるソフトバンク コマース&サービス(ソフトバンクC&S)も、こうしたトレンドをしっかりと捉え、主要メーカーのHCI製品を一次代理店として取り扱う体制を整えてきた。なかでも、日本ヒューレット・パッカードの「HPE SimpliVity 380」は、現在急成長中の注目商材だ。
前年度比250%超で伸びるHCI
汎用のx86サーバーにストレージ、ネットワークを集約し、シンプルな構成を実現する仮想化基盤であるHCI。ソフトバンクC&Sは、HCIのパイオニアであり市場をけん引する存在でもあるニュータニックス、HCI市場の有力プレイヤーだったSimpliVityを2017年1月に買収したヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)、「VxRail」でヴイエムウェアを含むグループの技術を融合させたDell EMC、「HyperFlex Systems」を擁するシスコシステムズといったHCIの有力メーカーの製品、さらには、各サーバーメーカーから提供されるヴイエムウェア「vSAN」の推奨構成である「vSAN Ready Node」も含め、市場で有力な地位を占めるHCI製品を一通り一次代理店として扱っているかたちだ。HPE SimpliVity 380 Gen10
ICT事業本部MD本部
プラットフォーム販売推進統括部
HCI&Storage販売推進部
部長
羽尾和弘氏
有力メーカーがしのぎを削る成長市場のHCIだが、売り手である同社からみてとくに勢いを感じるのが、国内では日本ヒューレット・パッカードが扱う「HPE SimpliVity 380」だという。サーバーには、「HPE ProLiant」サーバーを採用している。もともとグローバル市場では、SimpliVityはニュータニックスに次ぐHCIの有力メーカーだったが、日本市場では、HPEによる買収後に一気にプレゼンスが高まった感がある。羽尾氏は、「インフラ製品の領域では、SimpliVityの注目度がもともと高かったのは間違いない。ただ、それに加えて、HPEのProLiantを既存ユーザーが非常に多く使っていることもあり、導入を検討しやすい製品として市場に認識されたことが、現在の勢いにつながっている」と分析する。
さらに、昨年、HPE SimpliVity 380はGen9からGen10にアップデートされた。これにより、「検討しやすいモデル、よりスモールスタートできる製品が増えて、市場ニーズによりあった製品ラインアップが拡充された」(羽尾氏)ことも、顧客層の拡大に貢献しているという。
ストレージ処理専用のハードを搭載
HPE SimpliVity 380が市場の評価を高めている要因としては、製品としてのユニークさが受け入れられていることも大きい。ストレージ処理専用のハードウェアアクセラレータを搭載し、I/Oの劣化なしで、常時、重複排除とデータ圧縮ができる。ICT事業本部MD本部技術統括部第1技術部3課課長の熊谷哲人氏は、次のように解説する。ICT事業本部MD本部
技術統括部第1技術部3課
課長
熊谷哲人氏
HPE SimpliVity製品の拡販にあたっては、パートナーに対して、導入支援のための体制を包括的に整えているという。技術面での教育はもちろん、PoC用の実機の貸し出しやエンジニアの派遣なども行っているほか、独自に製品を検証し、性能評価の結果なども共有している。羽尾氏は、「当社は、HPE SimpliVity認定パートナーとして今後、インストレーションサービスの提供開始も予定しており、パートナーのビジネス支援の範囲をさらに拡大していく」との方針を示している。
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