Special Issue

NEC サービスを含めたトータルで差異化 「NEC Hyper Converged System」

2018/02/01 09:00

<Windows Server 2016  HCIで商機をつかむ Partner>
HCIの検討、構築、移行から運用管理、データ保護、保守もカバー


 NECは昨年10月、コンピューティング機能とストレージ機能を統合したHCI「NEC Hyper Converged System」を新たに製品化し、ラインアップを強化した。従来から提供してきたリファレンスモデルに加え、アプライアンスモデルが加わったことで、さらに多くのユーザーニーズに対応。関連サービスとして、HCIの検討段階から導入後までを一貫して支援するメニューを提供し、HCIへのスムーズな導入、運用をトータルに支援していく。

HCIラインアップを強化
システム構成を柔軟に構成

パートナーズプラットフォーム
事業部
猿田智広氏

 「IDC Japanの市場調査による、国内HCI市場は年率30%を超るペースで成長が見込まれている※1が、当社も前年比で3倍近い伸びを達成した。その一方、従来から提供してきたリファレンスモデルだけでは、さまざまなお客様のニーズにお応えすることが難しいと感じていた。そこでHCIに専用設計したアプライアンスモデルを加え、ラインアップを充実させた」と、パートナーズプラットフォーム事業部の猿田智広氏はラインアップ強化の背景を説明する。

 新製品は最新のインテルXeon プロセッサー Scalableファミリーを搭載するIAサーバー「Express5800」シリーズをベースとする。モジュラー型サーバーを利用した「高密度モデル」と、ラックマウント型の「スタンダードモデル」、「大容量モデル」の3種類を用意。ユーザーの要件に合わせてCPU、メモリ、内蔵ストレージを組み合わせ、柔軟にシステムを構成できることが大きな特長だ。

 「なかでも、日々の運用工数に悩まされている“ひとり情シス”といわれる地方や中堅・中小規模のお客様からの引き合いが多くなることを期待している」という。

HCI導入前・後の課題に対応する
充実したサービスを提供

 NEC Hyper Converged Systemのもう一つの大きな特長は、HCIの検討から構築、移行、運用、保守といった各フェーズに対応した手厚いサービスとツールを用意し、ユーザーのHCI導入・運用を一貫してサポートしている点だ。
 

 「注目を集めるHCIだが、現在は普及の初期段階でもあるため、構築ノウハウ不足や保守時の障害切り分けに時間を要するなど、導入前はもちろん、導入後にもさまざまな課題がある。そうした課題を解決して、安心して製品を採用いただけるようにした」と猿田氏。

 まず、検討段階の支援として、NECが過去の豊富な実績とノウハウをもとに、情報収集ツールを使って各サーバーから資産や性能の情報を収集し、ユーザーに最適な仮想化統合案を提示する仮想化アセスメントサービスを用意。無償で提供する。

 構築フェーズには、「NEC Hyper Converged System構築サービス」を用意。電源投入後、すぐに仮想マシンの作成を開始できる仮想化基盤を提供することで、システム導入までの期間を短縮し、業務アプリケーションの構築などに集中できるようになる。

 導入後の運用フェーズでは、専用の管理コンソールとして「NEC Hyper Converged System Console」を提供。シンプルさと見やすさを重視したダッシュボード画面から、ノード・ホストマシンのサマリ情報、リソース・パフォーマンス情報、タスク・イベント情報の詳細を一目で把握することができる。「中規模システムでの日常的なシステム管理シーンを想定し、管理をよりシンプルにすることで管理業務の負担を軽減できる機能を提供している」と猿田氏。起動、停止など仮想マシンの操作も可能とし、定期メンテナンスなどの際もシステム全体を安全にワンクリックで停止できる機能を備える。

 加えて、バックアップストレージ機能として「NEC Hyper Converged System Backup Option」を用意した。独自のデータ高圧縮技術「DataRedux」で高い格納効率と性能を実現。バックアップデータのサイズを20分の1に削減できる※2。また、保存データや転送データを保護する暗号化機能、悪意ある改ざんや誤操作からデータを守る改ざん防止機能も装備。そして、安価な回線でも大容量データの遠隔転送を可能とする遠隔レプリケーション機能も搭載する。

 さらに保守フェーズでは、「NEC Hyper Converged Systemサポートサービス」を用意。ハードウェアとソフトウェアの窓口を一本化。各分野の専門技術者がワンストップで対応し、全国約400か所※3のサービス拠点を通じてメンテナンスサポートを実施する。猿田氏は「地方自治体や地方の金融機関、病院、データセンター事業者などのお客様を中心にHCIへの期待の声を多数いただいている。このようなお客様に対しても、全国一律で企業システムをバックアップし、万が一の障害時にも迅速に対応できるのが本製品の強みだと考えている」と語る。
 

ITプラットフォーム
事業部 主任
島田寛史氏

 また、「HCI製品選定の際に忘れてはならないのが、ベースとなるプラットフォームの信頼性だ」と語るのは、ITプラットフォーム事業部の島田寛史氏。「Express5800シリーズは国内IAサーバー市場で21年連続シェアNo.1※4を獲得している。これはサーバーの品質確保だけでなく、基盤ソフトウェアベンダーとも技術協業し、プラットフォームとして高品質を追求し続けた結果である。NECが満を持して提供するNEC Hyper Converged Systemこそ、お客様に安心してお使いいただけるHCI製品だ」とアピールする。
※1:出典:IDC Japan「国内ハイパーコンバージドシステム市場 ワークロード別予測、2017年~2021年」(JP42920917)
※2:データ特性に依存する
※3:2017年3月現在
※4:1996~2016暦年国内x86サーバー(出荷台数) 出典:IDC Japan, Japan Quarterly Server Tracker CY17Q3,(share by company) IDCではベンダー出荷実績の差が1%未満の場合、タイ(同位)として扱う。
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外部リンク

NEC=http://jpn.nec.com/pcserver/hyper_converged/lineup.html