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<BCN CONFERENCE OSAKA デジタル革命最前線>ネットワールド 専用ストレージは絶対なくならない

2017/11/09 09:00

週刊BCN 2017年11月06日vol.1701掲載

HCIでも専業ベンダーに一日の長

 ネットワールドの福住遊・ストラテジック・プロダクツ営業部係長は、「ストレージからみるHCI(ハイパーコンバージドインフラ)の最新動向」と題して講演した。

福住 遊
ストラテジック・プロダクツ
営業部
係長

 福住係長は、「HCIの市場は最近、ものすごく伸びている。HCIが売れると、ストレージはだんだん売れなくなるだろうという予測もある」としたものの、「専用ストレージは今後、多少のシェアを奪われる可能性はあるが、なくなることは絶対にない」と強調した。

 最初に取り上げたのは、「ストレージ業界の王者」(福住係長)と位置づけるDell EMCだ。福住係長は、「ネットワールドのビジネス実績では、2016年は前年比238%と大幅に伸びた」と紹介。製品の売れ行きでは、取り扱った案件の半数以上がDell EMCとVMwareが開発したHCI「VxRail」だったといい、「16年6月から半年扱っただけで、一番売れる製品になった」と説明。ストレージだけの追加が難しい、大規模なファイルシステムが苦手といったHCIの課題を、豊富な関連製品とのセット導入で解決し、結果としてストレージの売り上げが大幅に伸びる好循環が生まれたと紹介した。

 一方、NetAppについては「専用ストレージだけで、ネットワールドの売り上げは16年度までの7年間で約40倍以上に拡大した。今のところ絶好調だ」と述べた。このほど発表された「NetApp HCI」については、「16年に同社が買収したオールフラッシュストレージの『SolidFire』をベースにHCI市場に参入した」と説明し、「コンピューティングノードとストレージノードを、ハードウェア単位で分離させたことで、安定したパフォーマンスと柔軟な拡張を可能にしている。従来型ストレージとHCIのいいとこ取りをした製品といえる」と解説した。

 新興ベンダーのPure Storageについても触れ、重複排除率の高さや3年ごとに最新コントローラが提供される独自のビジネスモデルなどを挙げて、「All Flash Storageの業界において非常に勢いがある」とし、「今のところHCIは出していないが、HCIに似たPurity Runという機能を提供している。ストレージがサーバーの機能を補完するような動きである点がおもしろい」と特徴を説明した。

 最後に「専用ストレージは、まだまだ絶好調だが、そうはいっても各社ともにHCIにも積極的に取り組んでいる。差異化のポイントはストレージの技術で、ここは専業ストレージベンダーに一日の長がある」と訴えた。
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