Special Issue
博報堂、日本マイクロソフト AIとクラウドで「広告の可能性は無限大に」
2017/06/08 09:00
週刊BCN 2017年06月05日vol.1680掲載
博報堂の自主開発型クリエイティブ・ラボ「スダラボ」の代表を務める須田和博・エグゼクティブ・クリエイティブディレクターは4月26日、東京国際フォーラム(東京・千代田区)で開かれた広告関係のイベント「アドタイ・デイズ2017」(宣伝会議主催)で講演し、人工知能(AI)やクラウドサービスを活用することで、「広告の可能性は無限大に広がる」と主張した。
次世代の広告配信システム 「Face Targeting AD」を披露
須田和博
博報堂
スダラボ
エグゼクティブ・
クリエイティブディレクター
最新ソリューションについては、マイクロソフト製クラウドプラットフォームのMicrosoft Azureで提供されているAIサービス「Microsoft Cognitive Services」を活用した広告配信システム「Face Targeting AD(フェイスターゲティング・アド)」を国内で初めて披露。鏡に映った人の顔の特徴や性別、年齢、気分などを分析し、最適な広告を表示できるとして、「鏡にいわれてうれしいコピーがあるように、モノによって最適な表現がある」と主張。多くの人が欲するユーザー体験を実現したり、広告主がデータを活用したりするために、AIやクラウドの必要性が増しているとの見解を示した。
ブースに展示された「Face Targeting AD」
また、広告業界の将来についても言及。「今までは、新聞や雑誌などの媒体に広告表現を載せていたが、これからは万物が媒体になり、森羅万象が広告として取り扱えるようになる未来がくるはずだ」と持論を展開した。
来場者が熱心に講演を聞いていた
マイクロソフトのアーキテクトが登壇 「AIで一歩進んだ関係を」
大川高志
日本マイクロソフト
クラウドソリューション
アーキテクト
具体的には、トレーニング済みのAPIを呼び出すだけで、高い専門性を備えたAIが利用できる点などを解説。広告業界でも、情報収集などでAIの活用が広がっていると説明しながら「当社のAIで、今までより一歩進んだ広告と人との関係を築いていただきたい」と呼びかけた。
イベント会場には、ブースのスペースもあり、スダラボも出展。Face Targeting ADのほか、TALKABLE VEGETABLESを改良した「TALKINGPOP(トーキング・ポップ)」を展示した。
- 1
関連記事
日本マイクロソフトと静岡大学 デジタルトランスフォーメーション推進で協力 「クラウド反転授業支援システム」の普及へ