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<文教市場向けITソリューション特集>シスコシステムズ すぐれた利便性と使いやすさで価値を創造

2017/05/18 09:00

週刊BCN 2017年05月15日vol.1677掲載

教育現場を変革する遠隔コミュニケーション

 コミュニケーション&コラボレーション関連ソリューションは、近年、企業のワークスタイル変革などの側面で注目されているが、それにとどまらず、教育現場の教え方や学び方、さらには入学試験の改革にまで用いられている。シスコシステムズでは、「Cisco WebEx」「Cisco TelePresence」「Cisco Collaboration Meeting Rooms (CMR) Cloud」「Cisco TelePresence Video Communication Server(VCS)」などを教育機関に導入。ここでは、3大学の事例で導入効果を紹介する。

東洋大学
Cisco WebExの活用で入学試験の地域格差を解消

 2017年度の入学試験で、ウェブ会議システムによる新たな形態をつくり出したのが東洋大学だ。受験生がプレゼンテーションを行うAO入試や、外国人留学生の渡日前入試で採用。受験生はCisco WebExで設定された会議室に接続、試験官となる教員は、Cisco CMR Cloudを経由して接続されたビデオ会議端末で対面する。海外からの受験生だけでなく、国内受験生でも遠隔プレゼンを可能とした点が大きなポイントだ。
 

東洋大学 加藤建二
理事 入試部長

 「『Web入試』は手探り状態だったが、シスコが採用面接にCisco WebExを利用していると聞き、参考にした。本番数日前にテスト日を設け万全を期して実施した結果、すべての入試が遠隔で無事に実施できた」と東洋大学の加藤建二入試部長は説明する。

 2017年度入試で初めて活用し、国内からの受験生の利用はなかったものの、海外からの受験生が実際にCisco WebExによる遠隔プレゼンを行ったという。今後も引き続きWeb入試を行っていくだけでなく、受験生向けの相談会や模擬授業、さらに学内の会議や職員のワークスタイル改革でも活用していく計画だ。

 「受験生の2~3割は関東以外の出身。地方の方々は志望校選びの段階から情報格差があり、受験のための費用や時間などの負担も大きい。Web入試は、そうした格差を減らすための手段の一つだと考えている。本学が日本で初めて開始した『Web出願』の浸透と同様に、他の大学にもWeb入試が広がることを期待している」と加藤入試部長は話す。

横浜国立大学
大学の国際戦略にも不可欠

横浜国立大学 徐 浩源
国際戦略推進機構 理事補佐 国際担当
教授 工学博士

 横浜国立大学では、「情報ネットワークシステム入門」という授業のなかで、以前からシスコなど、企業のゲスト講師による特別講義を提供していたが、2016年は「体感」を含めた新たな試みとしてCisco TelePresence SX80のPresenterTrack機能を使った遠隔講義が実施された。遠隔地でカメラの前に立つ話者の動きを自動で追い、話者を中心とした映像を配信する技術だ。また同時に手元の資料共有のためにウェブ会議システムのCisco WebExも活用した。

 「遠隔講義の取り組みはこれまでも行ってきたが、話者を追いかけた映像をつくるには、トレーニングを受けた学生にカメラを操作してもらう必要があった。PresenterTrackなら、その必要もなく自然で違和感のない映像を配信することができる。またCisco WebExによる資料共有も、円滑な講義の実施に貢献している」と横浜国立大学の徐浩源教授は評価する。
 こうした遠隔コミュニケーションは、講義だけでなく例えば他国の学生とのディスカッションや、海外で活動する学生に向けた学内からのサポートにも活用できる。

 「大学の国際戦略のうえでも、時間と空間の障壁を取り除き、いつでも必要な相手と即座に接続してディスカッションができる環境は、学生にも教員にも重要。海外からの志願者も受け入れており、世界中への情報発信にもこうした仕組みが不可欠だ」と徐教授は話す。

金沢大学
ビデオ会議を大きく変えたCisco CMR Cloud

 金沢大学では以前からビデオ会議システムを導入し、遠隔会議や学外とのコミュニケーション、遠隔授業などに利用していたが、接続設定や操作の煩雑さ、ベンダー混在環境の相互接続性などに課題があった。
 

金沢大学 山上尚幸 総合メディア基盤センター 技術専門員(左)
浜 貴幸 理工研究域 技術専門職員(中央)
松能誠仁 総合メディア基盤センター (人間社会系事務部)  主任技術職員(右)

 金沢大学の総合メディア基盤センターの山上尚幸氏は、「管理するわれわれにも手間がかからず、ユーザーも気軽に利用できるようなコミュニケーション環境を整えたいと以前から考えていた」と説明する。

 この課題を解消すべく導入されたのが、Cisco CMR CloudおよびCisco VCSだ。同時期に導入されたCisco WebExを含め、さまざまなビデオ会議システムの相互接続、および、ビデオ会議システムとPCやスマートフォンでのCisco WebEx会議との相互接続を可能にした。理工研究域の浜貴幸氏は、「多人数対多人数から一人対一人まで、さまざまなスタイルで利用しやすい環境になった。Cisco WebExと連携した会議室予約システムも開発したので、教職員自身が会議室を設定して利用できるようになった」と、その効果を語る。

 こうして、金沢大学では遠隔での会議や講義などでビデオ会議の利用が拡大してきたという。総合メディア基盤センターの松能誠仁氏はその一例を次のように語る。

 「例えば本学に設置されている教職大学院には、県内各地の小中学校で働く先生方も参加している。最も遠い奥能登の小学校は300kmも離れているが、スマートフォンなどから、Cisco WebExを通じて学内のビデオ会議システムに接続できるようになった」。

シスコシステムズ合同会社 コンタクトセンター
TEL : 0120-092-255  ※受付時間:平日 10:00~12:00、13:00~17:00
 
「教育ITソリューションEXPO」に出展
シスコシステムズは、5月17日から19日まで東京ビッグサイトで開催される「第8回教育ITソリューションEXPO」に出展する(西ホール2階 21-17)。
パートナー企業のPrincetonブース(西1ホール1階 6-30)でも同ソリューションを展示。教育・研究や事務の働き方を変革し、職員・学生・受験生に魅力的な大学づくりをめざす方はぜひ来場してみてはいかがだろうか。
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外部リンク

シスコシステムズ=http://www.cisco.com/c/ja_jp/index.html