Special Issue
<プリンタメーカー座談会 2017> 特化したソリューションで需要を掘り起こす
2017/03/09 09:00
週刊BCN 2017年03月06日vol.1668掲載
パートナーのビジネスにつながる策を講じる
――求めるパートナー像と、そこに向けた対応をどのようにお考えですか。古賀 各業種ごとに強みをもつパートナーの方々は、やはり安心感があります。また、当社は全国に31の販売会社がありますので、案件ごとに販社を通じて地域に強いパートナーの方々を開拓し、チャネル拡大を図りたいと思います。とくに、地域に強いパートナーの方々は取り扱い製品のジャンルが多様なので、大手パッケージメーカー様の認定は、ソリューションを提供するうえで強みになります。その認定をもっと増やしたいと思います。
寺久保 当社は、SI系、事務機系、量販店など多岐にわたるため、それぞれの業態によって対応が異なります。例えば、SI系で業種・業務に強いパートナーの方々は、当社よりも業務を深く理解されているので、私たちは帳票用紙の検証や独自環境での動作検証などを通じて、出力環境のお手伝いをしていきたいと思います。事務機系の方々に向けては、プリンタを含めた当社の豊富な製品群を生かし、お客様の業務改善につながるよう、総合的なサポートを考えています。
北村 当社のインクジェットでプリンティングを変えるという考えを理解して、ともにユーザー開拓に取り組んでいただける方が理想です。SI系の方々の案件では、カスタマイズが必要な場合が多いため、連携してプリンタに関わる提案をしていきたいと思います。事務機系の方々には、「エプソンのスマートチャージ」を含めてインクジェットを盛り上げていきたいと思います。
――販売パートナーに向けた支援・施策を教えてください。
北村 お客様の引き合いがパートナーの方々に入るような策を進めます。「お得祭り」もその一つです。また、既存のお客様に適切なタイミングで提案できるよう、顧客リードの情報を共有して、リプレースの提案やクロスセルにつなげる支援を考えています。
寺久保 一律の対応は効果がないので、業態に合わせ手を打ちます。見込み案件を発掘し、パートナーの方々につなげていくことは当社も同様です。コモディティ化で差異化は難しくなり、単価も下落していますし、お客様の購買行動も変化しています。そこで、見込みを自動的に発掘するデジタルマーケティングの仕組みを構築したいと考えています。
古賀 当社も、パートナーの方々のビジネスになる施策を打ちます。プリンタに限らず、パートナーの方々がもつ商品の価値を高めるような当社の製品、例えば「DocuWorks」と合わせてお客様の環境を効率化するといった提案を考えています。販売の手間の省力化も進めます。また、商品の差異化が困難になるなかでは、営業面での差異化も重要です。50年以上にわたるフェイス・トゥー・フェイスによる営業のノウハウをスキルトランスする仕組みもあるので、パートナーの方々の販売力を高めることに貢献していきます。
寺久保朝昭
オフィスデバイス企画本部
ビジネスプリンタ企画部
部長
ページプリンタ「Satera」をはじめ、
ビジネスプリンタの商品企画全般を担当
CANON=http://canon.jp/
――最後に、販売パートナーと取り組んでいかれる販促策を教えてください。
古賀 まだ、具体的にはなっていませんが、例年通り、全国の販売会社が企画し、それぞれの地場ごとに展開していきます。
寺久保 LBPで、25年連続国内シェアNo.1を獲得することができましたので、これを前面に押し出したキャンペーンを検討しています。また、No.1を獲得すること自体が、パートナーの皆様の営業活動の後押しになるものだと思いますので、さらに多くのお客様に選ばれ、トップランナーであり続けるために、真摯に取り組んでいきたいと思っています。
北村 昨年、トライアルで行った特定のエリアの方だけに向けたプロモーション活動を今年も実施します。そこで得られた新規のお客様について、販売パートナー様と一緒にクロージングまでもっていく活動を拡大していきたいと思います。
――今日はお忙しいなかありがとうございました。
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