Special Issue
<マイナンバー特集>ピー・シー・エー 多彩なサービスで年末に向けて提案を加速
2016/10/13 19:54
週刊BCN 2016年10月10日vol.1648掲載
規模を問わず、すべての企業に取得・保管・利用・廃棄までのプロセス整備が求められるマイナンバー制度。ピー・シー・エー(PCA)では、業務アプリケーションでそれらに対応するだけでなく、企業のマイナンバー運用に役立つさまざまなサービスを用意している。マイナンバー制度運用の本番の年である2016年を「PCAマイナンバー2ndフェーズ」として、各サービスを通じて企業への支援を進めていこうとしている。
対応が遅れがちな中小企業 12月に向け訴求を強化
PCAでは昨年、マイナンバー制度の運用開始に向けて各製品やサービスのマイナンバー対応を済ませた。マイナンバー関連セミナーも全国700あまりの会場で実施し、啓発活動にも注力した。セミナーには延べ1万5000人もの来場者を動員するなど企業の関心度は高い。折登泰樹
専務取締役
営業本部長
しかし、対応していない企業でも制度運用初年度にあたる今年は、従業員などのマイナンバー収集が必要となる。とくに焦点となるのが年末調整シーズンだ。税務署へ提出するため、従業員やその扶養家族などのマイナンバーをすべて収集しておかなければならない。もはや、待ったなしの段階にきているのである。
折登専務は、「中小企業におけるマイナンバー対応の最大のやま場は、今年12月になるだろう。また、従業員以外の外部支払先に対する法定調書も必要となるため、企業によっては少し早めに動き出す必要が出てくる。このあたりからマイナンバー関連サービスの提案を加速していきたい」との考えを示す。
業務アプリだけの対応では不十分 細かなプロセスまでカバーしたサービスを
田邨公伸
営業本部戦略企画部
プロダクトマネージャー
「とくに昨年から今年にかけて、パッケージからクラウドへ移行するユーザーが急増した。当社のクラウド基盤は多くのアプリケーションを使うほど割安になるほか、受託業務におけるデータセンターのセキュリティ基準『SOC2 Type2報告書』をはじめ、各種の認証・認定を順次取得するなど、中小企業では難しい高水準のセキュリティを実現しているため、マイナンバーに備えてセキュリティを向上させたい企業が移行したのではないか」と田邨公伸・営業本部戦略企画部プロダクトマネージャーは捉えている。
しかし、マイナンバー制度ではさらなる対応が企業に求められている。自社のマイナンバー取扱規程を作成し、収集・保管・利用・提供・廃棄/削除といった各プロセスにおいてマイナンバー情報を適切に保護する施策を講じることが求められているのだ。
そこでPCAでは、「マイナンバー取扱規程作成サービス」や、「マイナンバー専用PCAサポートパッケージ」などで企業側の体制整備を支援している。収集段階では、セキュアなクラウドサービスとして「PCAマイナンバー収集サービス」や、透けない封筒・情報保護シートを用いた郵送/手渡し収集キット「PCAらくらく安心マイナンバー収集セット」も提供。さらにマイナンバーを安全に保管・利用できるよう、電子割符化が可能なUSBトークン「PCAマイナンバー電子割符オプション」も用意している。PCA製品のユーザーは保守料の範囲内で無償利用できるツールのほか、さまざまなサービス、オプションを選択できる。なおPCAでは、以前より要望が多かった支払調書・合計表作成システム「PCA法定調書X」を9月に発売。もちろん、同製品もマイナンバー管理ツールとの連携が可能だ。
田邨プロダクトマネージャーは、「いかに企業がスムーズにマイナンバー運用体制に入ってもらえるかを重視し、さまざまなサービスを用意している。年末調整に向けたセミナーも毎年行っているが、今年はとくにマイナンバーの話題を盛り込んで、業務アプリケーション以外での対応も必要であることなどを伝えていく方針だ」としている。
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