Special Issue
KCCS、中国の日系企業向けビジネスを強化 現地特化型の人事勤怠管理パッケージを製品化
2016/09/23 19:55
週刊BCN 2016年09月19日vol.1645掲載
高まる人事勤怠システム化の要望
総経理
14年には、日系企業の支援事業をさらに強化するべく、現地発の戦略商材として、グループ会社向けの案件で培ってきた経験・ノウハウをもとに、販売管理パッケージ「GROW-PBS」を製品化した。15年から本格提供しており、柏木剛総経理は、「セミナーなどを通して多くの引き合いをいただき、手ごたえを感じている」と感触を語る。すでに、GROW-PBSはファーストユーザーへの導入も完了済みで、現在はさらなる品質向上を目指して機能強化を進めている。
上海営業部
外販営業課
副課長
中国の日系企業に必要な機能を製品化
副総経理
さらに、中国の日系企業ではコンプライアンスの強化が重要な課題となっていることから、セキュリティ対策として認証権限や承認権限などの機能も備えた。また、情報漏えい対策として、データにアクセス制限を設けるとともに、人事部門、ユーザーそれぞれが専用のインターフェースを利用することで、コアデータを保護している。言語については、中国人の管理者に加えて日本人のマネジメント層でも容易に扱えるように、メイン画面だけでなく細部にまで日本語・中国語の多言語に対応させている。
中国発のパッケージシステムであるため、人事に関する中国独自の法制度にも適合しており、ユーザーの各拠点・各人員に合わせた設定が可能だ。この他にも、他社製品との強力な差異化要因として、人事/勤怠データの分析機能を搭載している。岑副総経理は、「地域別・年齢別の離職率などを分析して人事管理の見える化を実現し、業務上最も効率的な人員の配置につなげることができる」と説明する。
KCSSでは、業種・業態を問わず、営業範囲としている上海と華南エリアを中心にGROW-SEEを提案していく方針だ。村岡副課長は、「人事勤怠は、どの企業でも必要になる業務。しかし、中国では担当者の属人業務になっていて、残業代などはきちんと管理できていないケースが少なくない。システム化を通じて業務プロセスを適正化し、業務効率化につなげていただきたい」とアピールする。販売にあたって、価格割引などキャンペーンの実施も検討している。
また、今後は生産管理システムのパッケージ化も進めていく。これによって、販売管理・人事勤怠管理・生産管理の各モジュールを取り揃え、将来的には統合ERP製品を提供するソリューションベンダーへと発展していく構想を立てている。柏木総経理は、「ITを通じてお客様の成長を支援させていただくだけでなく、当社もさらに製品を強化することで成長していきたい」と意欲を示している。
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