Special Issue
画面共有サービスの新しい可能性を探る──打ち合わせやプレゼンをスマートに
2016/04/18 19:55
簡単な操作でタイミングを逃さずに資料を共有
従来のサービスは、特定のURLにアクセスしたり、ソフトを起動してまずはID/PWを入力してログインしたり、さらに予約を入れたり、各種の必要情報を設定したり、クライアント側(共有される側)にもアプリケーションのインストールが必要だったりと、思いついた時に利用するには事前の手続きが煩雑だった。相手が同じサービスを利用しているとも限らない。これに対してOPTiM Cafeは、共有したい側がOPTiM Cafeを起動してスタートさせたら、発行された番号を参加者に伝えるだけ。参加者は、https://goto.cafeにアクセスして番号を入力するだけで、共有された画面を見ることができる。
「モバイル端末同士でもリアルタイムの画面共有が可能で、Windowsのほか、AndroidやMac OS X、iPhone/iPadなどのマルチデバイス・マルチOSに対応している。共有される側はブラウザが使える環境さえあればすむため、場所を問わずにいつでもコラボレーションができる」とビジネス ユニット1の山本大祐サブディレクターは語る。
岩田賢子マネージャーは、「もともとこの製品は、当初『OPTiM Meeting』という名称でスタートした。ただ、実際のビジネスの現場では、会議室での会議より、電話やカフェテリアスペースなどで気がついたら打ち合わせに入っているというケースも多い。飲みたい時に飲める珈琲のように、タイミングを逃さず必要なときに気軽に使って欲しい──そんな想いから、サービス名が『OPTiM Cafe』に変わった。従来のサービスのあと一歩のところを補う製品として、新たな市場をつくっていきたい」と意欲を示す。
会議室以外の利用シーンとして想定するのは、社外や顧客先でのスマートフォンやタブレット端末を使った情報共有やプレゼンテーションだ。OPTiM Cafeを使えば、会議室のように大きなモニタやプロジェクターがない場所でも、相手のPCやスマートフォンなどを使って手元で画面やデモなどを見てもらうことができる。また話の流れで客先に、印刷した資料とは違う資料を見せたいといったときにも活用できる。顧客に資料をみせることはできてもファイルは渡せない、といったセキュリティ的な制限があるケースにも非常に有効だ。
このほかにも、学習塾やPC教室で講師や生徒の画面を共有してみんなで見るといった使い方、プライベートでは親や友人に画面を共有してアプリの操作方法を教えるなど、いろいろな使い方が考えられる。「共有される側はブラウザでアクセスするだけなので、難しい説明もいらずに、スムーズなコミュニケーションができる」(岩田マネージャー)。
使い勝手を大きく高める特許技術「Smart UI」を搭載
リアルタイム画面共有には、特許を取得した独自技術「Smart UI」が搭載されている。Smart UIは、遠隔操作を受ける側の端末の画面比率や画面の向きを自動的に識別して表示することを可能にする技術で、共有元のイメージを損ねずに、常に最適な情報共有ができる。ホスト側(画面を見せている側)は「アノテーション機能」を使うこともできる。これは、共有している画面に赤ペンで記入をすると、共有されている側にも記入した内容が反映されるという機能だ。「もともと当社は、リモートサポートサービスで高い映像転送の技術をもっており、これまで培ってきたコアテクノロジーを投入している。お客様のニーズを聞きながら、より良い製品を育てていきたい」との考えを山本サブディレクターは示している。
OPTiM Cafeは、基本的に無料で使えるが、同時接続数や接続時間など、使える機能には制限がある。無料版の場合、15分で接続が切れてしまうが、再度共有し直せば繰り返し使うことは可能だ。有料版はアノテーション機能などが使え、接続時間に制限はない。
グローバルマーケティングを促進しているビジネス ユニット1のラング・クリストフ氏は、「とにかく使ってもらえば便利さを納得できる。まずは無料版を使って試してほしい」とアピールする。
これまで同社は、BtoBを中心にビジネスを展開してきたが、OPTiM Cafeは昨年2月に開始した雑誌読み放題サービス「タブホ」と合わせて、BtoCにも積極的にアピールしていく。「BtoBについてはOPTiM Cafe単独というよりも、タブレット端末とのセット販売や、パートナーの方々がもつ商材やサービスと組み合わせたソリューションの提案などが中心と考えている。OPTiM Cafe自体は手離れのよいサービスでもあるので、プラスアルファの機能としての活用を検討してほしい」と山本サブディレクターは訴える。
OPTiM Cafeは、日本だけでなく、米国、欧州をはじめとした各国でもサービスを展開していく予定だ。コーポレートプロモーション&マーケティングチームのレスリー・アン・ジェームス氏は、「グローバルマーケティングでは、主にTwitterやFacebookといったソーシャルメディアを活用して情報発信しており、専用ブログも開設している。ユーザーからの反応も上々で、ツイートやフォロワーの数も確実に増加するなど、確かな手応えを感じている」と成果を語る。
ラング・クリストフ氏、コーポレートプロモーション&マーケティングチームの
レスリー・アン・ジェームス氏
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