Special Issue
日立製作所 スピード経営時代の運用管理「JP1」 最新のVersion 11がデビュー!
2016/03/17 19:56
週刊BCN 2016年03月14日vol.1620掲載
デジタルアーツ
暗号化と運用管理で安全なファイル活用を促進
ファイル暗号化・追跡ソリューション
FinalCodeビジネス部
プロダクトマネジメント
ディレクター
FinalCodeでは、指定のフォルダにファイルを入れるだけで、自動的に暗号化を実行することができる。暗号化されたファイルは、ファイルがどこにあっても、ログの管理や閲覧・操作権限の変更ができる。一度暗号化したファイルは、FinalCodeのコントロール下に置かれるというわけだ。「社内だけでなく、社外でも一貫してデータを守り続ける」と、松森健一・FinalCodeビジネス部プロダクトマネジメントディレクター。
ファイルを守るニーズに加えて、セキュアで、かつ効率的にファイルをやり取りしたいというニーズも増えている。そこでデジタルアーツは日立と協業し、FinalCodeとJP1を連携。具体的には、大容量のデータを高速に転送する「JP1/Data Highway」と、業務を自動化する「JP1/Automatic Job Management System 3」と連携したソリューションを提案している。JP1によって、大容量のデータを指定した時間に転送したり、上司の承認といったワークフロー上で運用することで誤送信や不正な転送を防止することが可能だ。「JP1には運用管理に関する多くのノウハウが詰まっている。FinalCodeとJP1が連携することで、安全、簡単、さらには低コストでファイル共有を実現できるようになる。データ転送中だけでなく、データ転送前後でのデータセキュリティを強化し、ビジネスに必要なスピードとセキュリティという両方の価値を提供できると考えている」と松森プロダクトマネジメントディレクターは期待している。
トレンドマイクロ
不正なファイルや通信を検知 JP1との連携で攻撃を回避
標的型サイバー攻撃対策ソリューション
プロダクト
マーケティング本部
ネットワーク
セキュリティグループ
グループ長
トレンドマイクロが提供するネットワーク監視製品「Deep Discovery Inspector(DDI)」は、ネットワークを常時監視し、通信やプログラムの不正なふるまいを検知・分析することによって、未知の脅威に対応する。「未知の脅威を早期に検知することが重要だが、最も重要なのは不正な通信を遮断し被害の拡散を防止するなど、検知後の対処だ。同時に、管理者の運用負荷の軽減も求められる。これは、DDIとJP1との連携で実現できる。JP1によって検知後のスムーズなアクションが可能になる」と、大田原グループ長はJP1の役割に期待する。
例えばVDI環境であれば、DDIが仮想クライアントの不正な通信を検知し、JP1に報告する。必要に応じてJP1からVMware NSX Managerに指示を出す。VMware NSXは、攻撃対象の仮想マシンをネットワークから分離する。こうした一連の脅威のレベルの可視化と対処の自動化が、JP1上で実行される。
同社が提供している総合サーバーセキュリティ対策製品の「Trend Micro Deep Security」もJP1と連携し、サーバーセキュリティに必要な機能を網羅して“サーバーを丸ごと守ってほしい”というニーズに応える。「標的型攻撃の対象は一般企業にも広がっている。侵入経路の監視強化(入口対策)と情報の流出防止(出口対策)だけでなく、内部での攻撃拡散をしっかり監視し、早期に異常に気づき対処することが被害を最小化する重要なポイント。今後も、JP1と連携し、標的型サイバー攻撃を含めた、きめ細やかなセキュリティ対策ソリューションを提供していく」と大田原グループ長は語った。
ベリタステクノロジーズ
複雑なバックアップ運用がJP1による自動化で不要に
バックアップ運用ソリューション
2015年10月にシマンテックから分社化、16年1月末に独立したベリタステクノロジーズは、シマンテックと合併する前の旧ベリタスソフトウェア時代から日立製作所とパートナーシップを組み、「JP1/VERITAS NetBackup」と「JP1/VERITAS Backup Exec」というバックアップソリューションを提供している。「日本のユーザー企業はトータルソリューションを求める傾向が強い。JP1と組み合わせれば、バックアップの運用が自動化しやすくなるなど、運用管理との親和性が高い」と、高井隆太・常務執行役員本部長兼コンサルティング部部長は語る。 昨年、運用自動化製品「JP1/Automatic Operation(JP1/AO)」とも連携。これにより、バックアップの自動実行に加え、バックアップ環境の設定自動化、リストアなどの運用の自動化を実現。「バックアップの運用は、同じ作業の繰り返しとなるため、自動化に向いている。単純なミスをなくす効果も期待できる」と、椿洋二・シニアアカウントマネージャーはJP1/AOとの連携強化による効果を期待する。田中英人・シニアセールスエンジニアは、「バックアップ製品は使い方に慣れを必要とする部分がある。JP1はそこを吸収してくれて、バックアップ製品が扱いやすくなる」と、JP1との連携メリットを語る。
「JP1は顧客やパートナーのニーズをきちんと拾い上げて進化を続けており、これからもともにビジネスを広げていきたいと思っている。今回は、JP1の自動化製品と連携させていただいたが、今後も連携を強化していく。JP1には他にもモニタリングやセキュリティ分野におけるツールを備えており、この分野においても連携を図ることで顧客へ新たな価値を提供していけるのではないかと考えている」と、高井常務執行役員本部長はJP1の進化と連携強化に対する期待を語った。
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外部リンク
日立製作所=http://www.hitachi.co.jp/