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エレコム 法人向けNAS「NetStor」と「DataStor」を発売 全機種フル機能+充実サポートで“攻める”
2015/12/10 15:49
週刊BCN 2015年12月07日vol.1607掲載
どの機種にも法人必須の機能を搭載
開発4課
二松 光氏
つまり、エントリークラスの製品であっても、ハイエンドクラスとほぼ同等の機能を備えているということだ。例えば、AD(アクティブディレクトリ)連携機能を、すべてのモデルで標準対応している。今回、エレコムがこうした商品展開を行った背景の一つとして、NASが大企業の1部門や1拠点で独自に導入されたり、ファイルサーバーとしてだけでなく、特定のアプリケーションやメインストレージデバイスなどのバックアップとして利用されたりするケースが増えていることが挙げられる。
逆に、小規模な企業や組織であっても、高度な機能に対するニーズが高まっている。例えば、モバイル環境などオフィス外からでも、NASのファイルにセキュアにアクセスするというものだ。従来であれば、ネットワーク機器を設置してVPNを設定しなけばならなかったため、小規模な企業にとってはハードルが高かった。そこで今回、NetStorシリーズとDataStorシリーズでは、すべてのモデルにハードウェア暗号化エンジンが搭載されている。これによって、特別な機器を揃えることなく、容易にVPNでのリモートアクセスが可能となる。また、離れた2台のNAS間での同期もVPN経由で行うことができる。そのため、非常に低コストかつ容易にBCP/DR対策が実現できるのも特徴といえる。
クラウド連携機能も強化されており、7種類のクラウドサービスへのバックアップが可能となっている。商品開発部開発4課の二松光氏は、「マイナンバー制度の開始に伴い、データを扱う難易度がさらに高まるなか、企業のストレージ戦略では、オンプレミスとクラウドの使い分けをどうするかが重要になっている」と訴える。
トータルサポートで全面的に支援
開発4課
課長
門脇洋之氏
「実際に実機に触れていただくことで、例えば、ルートフォルダだけでなくすべてのサブフォルダまで詳細なアクセスルール設定が可能など、当社製品ならではの機能を知ることができると、お客様からも非常に好評をいただいている」と二松氏はアピールする。
ユーザー企業が利用開始後には、オンサイトでのサポートと合わせて、100人を超える専任スタッフを擁する自社サポートセンターでのサポート支援の体制も整えている。また、同社のNASは他のシステムと合わせて導入されることも多い。そうした場合には、ワンストップでサポート/保守ができるようにもしている。
門脇課長は、「開発担当者やサポートセンターに寄せられた声をフィードバックすることによって、新たな機能などに盛り込んでいく」との方針を示している。
各製品は、今年12月から来年2月にかけて、順次リリースされる予定だ。
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