マイナンバー制度の運用に向けて、すべての企業は情報漏えいへの対策が求められる。そのなかで、インターコムが提供するPC運用管理ソフトウェアの「MaLion」では、PC上の各種操作の監視とログ収集の機能を搭載することで、マイナンバーをはじめとする機密情報の漏えい対策を実現する。2016年3月に発売される最新バージョン「MaLion 5」では、Linuxサーバー（CentOS）とPostgreSQLに対応。また、IaaS環境への対応も強化することで、大規模なクライアント数でも導入しやすいソリューションとなる。

今後ますます高まる情報漏えいの危険性

　16年1月からマイナンバー制度の運用がスタートする。すべての企業は、従業員のマイナンバーや特定個人情報を収集・管理しなければならず、漏えいした場合には重い罰則が定められている。現在、マイナンバーの通知カードの配布が順次始まっており、企業は従業員のマイナンバーの収集や登録作業に腐心している。制度がスタートしてから重要になるのは、マイナンバーの管理や行政機関への提出の仕方などである。

　「マイナンバーは、目下その収集や登録に意識が向きがちだが、いずれは銀行口座をはじめとするさまざまな情報とも連携していく。マイナンバーの利用範囲が広がれば、情報漏えいも起こりやすくなる。そうしたリスクを見越した厳重な対策を行っていかなければならない」とインターコムの高橋祐二・営業本部クライアント管理グループ課長は話す。

　企業は、マイナンバーの厳格な安全管理措置を講じなければならないが、そこで威力を発揮するのが、インターコムの情報漏えい対策およびIT資産管理ソフトウェアのMaLionだ。

WindowsとMacに対応　必要なPC操作監視機能を標準搭載

　MaLionは、PCの各種操作ログの収集や、操作制限、IT資産情報の収集の機能を備えており、WindowsとMacの両OSに対応している。高橋課長は、「社内に1～2台だけMacを置いている企業は少なくない。そのようなところでは、ツールによるMacの管理を見過ごしており、その結果、情報漏えいの穴になっているケースがある。Mac対応を先行してきたMaLionは、このようなケースもカバーできる」と話す。

　MaLionは、とくにPC操作の監視機能がすぐれている。マイナンバーを含む特定個人情報を取り扱う社員のPCを監視し、さまざまなログを収集・閲覧できる。特定個人情報を含むファイルへの読み込み・書き込みや、SNSやオンラインストレージサービスといったウェブサイトへのアクセスが発生した際には、管理者へメールで通知し、不正な操作を行った端末にもポップアップの通知を行う。「従業員の端末にも警告を表示し、従業員の行った操作が管理者にも見られていることを示せば抑止効果にもなる」と高橋課長は話す。 MaLionは、ファイルのアクセス、ウェブサイトのアクセス、CD/DVDといった外部機器の接続など、情報の出口となるあらゆる項目の監視機能を標準で搭載しており、機密情報やマイナンバーの流出防止、流出の際のすみやかな原因究明が可能だ。

　高橋課長は、「他社の製品では、PC操作監視機能の一部が有料のオプションとなっていることもある。しかし、MaLionはそのような機能をすべてはじめから搭載しているので、総合的な対策を講じる際のコストメリットが大きい。加えて、そのような機能をパッケージとクラウドの両者で製品化しており、お客様のニーズに合わせてお選びいただけるのもMaLionの強みだ」とアピールする。

大規模環境での導入コストを下げるオープンソース対応

　16年3月に提供開始が予定されている新バージョンのMaLion 5では、データベースおよびサーバー環境について、オープンソースソフトウェアのLinux OS（CentOS）やPostgreSQLに対応するという。これは、近年のクラウドサービスの充実によって、社内のITシステムを統合してIaaS基盤上に構築するケースが増えていることなどが背景にある。

　「大規模な企業では端末数が多くなるため、従来のWindows Serverでは、クライアントアクセスライセンス（CAL）などのライセンスコストが高くついてしまう。今回、オープンソースに対応したことで、データベースサーバー構築の際のコストを節約でき、導入のハードルもぐっと下がる。結果、パートナーにとっても案件獲得がしやすいはずだ」と高橋課長は説明する。

　ほかにもMaLion 5では、Microsoft Azureでの動作を保証し、現在AWSのみの対応となっているIaaS環境への対応が強化される。マイナンバーに限らず、全国に拠点や店舗をもつ大規模な企業の情報漏えい対策として、MaLionは格好のソリューションとなりそうだ。



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