Special Issue
ユーザックシステム パートナーとの協業で新たな市場開拓へ 顧客の要望に応え続ける「名人シリーズ」
2015/03/26 19:55
週刊BCN 2015年03月23日vol.1572掲載
ユーザー視点での製品開発で市場からの高い評価を獲得
常務取締役
営業統括本部長
「当社はもともと、SMBの基幹システムをオーダーメイドでつくるSIerとして創業した。基幹システムに関わる顧客のニーズを拾い上げ、それを解決するソリューションを追求していくなかで伝発名人をはじめとする名人シリーズの製品開発につながった。数ある名人シリーズのほとんどが、顧客の要望から開発した」と、石井常務は語る。
石井常務は、名人シリーズがユーザー企業から高い満足度を得ている理由について、同社の製品開発の独自性にあると考えている。「創業当時からSMB向けのシステムインテグレーションを行ってきたこともあり、技術者の方ではなく現場で使うエンドユーザー向けの発想で製品開発をしてきた。導入いただいた企業からも、他社製品と比較した評価ポイントとして使い勝手を挙げる企業がほとんど。エンドユーザーの視点に立った製品開発は、当社のオリジナリティになっている。他社のパッケージと機能が似ているとしても、設計思想や使い勝手がまったく違うと評価していただいている」と自信をもっている。
パートナーの要望に応える製品開発とサポート体制
名人シリーズを販売しているパートナー企業は、現在120社程度に上り、大手SIerから数人規模の中小SIerまで多岐に渡る。ユーザックシステムは、こうした全国のパートナー企業に向けて、営業・マーケティング支援とシステム開発・サポート支援の二つを柱に、手厚い支援体制を整えている。「パートナーによって抱えている顧客の課題や方針はそれぞれ違うため、支援のニーズも異なる。それぞれのパートナーの強みに名人シリーズが付加価値となるように、導入事例などの情報提供からパートナーの開発者向けの教育、ソリューションの共同開発まで、幅広くサポートしている」と、石井常務は名人シリーズにおけるパートナーシップの重要性を強調する。
なかでもユニークな取り組みが、名人シリーズの「ファンクラブ」として立ち上げた「次世代EDI研究会」の運営だ。ユーザー企業数社が集まり、ユーザックシステムの開発担当者や担当営業と交流しながら、各社の名人シリーズの使い方や要望を話し合うコミュニティを、同社は年二回開催している。こうしたコミュニティからもユーザー企業のニーズを吸い上げ、さらなる製品開発につなげているのだ。
これまで名人シリーズは製造業や卸売業、物流業を中心に販売してきたが、近年はそれ以外の業界や業種にもユーザー企業が広がっている。石井常務は、「製品ラインアップが広がってきたことで、われわれの想定していなかった業界や、想定をしていない使い方をされるお客様が増えてきた。これを一つのきっかけとして捉え、名人シリーズの拡販につなげていきたい。グローバル対応の製品開発にも注力し、海外進出する日系企業やローカル企業に名人シリーズを訴求していきたい。ほかにも、これまでタッチできていなかった業界のお客様に向けて、名人シリーズをご採用いただけるよう取り組んでいく」との考えを示す。
こうした新たなニーズの掘り起こしと新規市場の開拓を、ユーザックシステムはパートナーと足並みを揃えて行っていくという。さらに、基幹業務のクラウド化が進むなか、今後はパートナーとともにクラウド/モバイル対応を進めていくことも予定している。
Win-Winとなるパートナーシップで、ユーザックシステムでは発売30周年を迎える名人シリーズのさらなる販売強化を進めていく。
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