Special Issue
<モバイルデバイスセキュリティ特集>ワンビ セキュリティ専門家が開発したリモートワイプ PCの盗難・紛失情報漏えい対策「TRUST DELETE Biz」
2014/12/18 19:55
週刊BCN 2014年12月15日vol.1559掲載
簡単な運用で安心して持ち出せる仕組み
リモートからPCのリスクを軽減
代表
加藤貴代表は、「スマートデバイスの普及に伴って、MDM(モバイルデバイス管理)の必要性を唱えるようになってきた。MDMには三つの目的があると考えている。一つ目は端末設定やアプリケーションの配布機能、二つ目が運用するための資産管理機能、これら二つは常に使うものでなく導入時や資産の棚卸で年に1回程度の利用となる。最後に、デバイスの盗難・紛失の際に情報を漏えいさせないためのセキュリティ機能。セキュリティはPCを利用している限り常に必要不可欠な機能だ。しかし日本企業の多くは、資産管理やキッティングに関しては環境を整えているが、安心してPCをもち出せるという対策については手薄な傾向にある。そこで、『実際に役立ってこそセキュリティ』というコンセプトの下、Windows用のセキュリティに特化して2006年からTRUST DELETEシリーズを開発し、さまざまな機能を追加し発展し続けてきている」と語る。
紛失・盗難されたPCが必ずしもネットワークに接続されるわけではないため、オフラインの状態でも、利用条件を監視して消去やロックを発動させることが可能だ。オフラインのまま一定時間が経過した場合に自動ロック、さらに指定した期間が経過すると自動消去という使い方を実現している。
ハードと連携したハイセキュリティ
リモートからPCの電源を投入
TRUST DELETE Bizには、パナソニック製PC「Let's note」「TOUGHBOOK」「TOUGHPAD」シリーズのXi(LTE)対応ワイヤレスWAN内蔵モデルで利用可能な「パナソニック版」も用意されている。このバージョンは、端末に搭載したワイヤレスWAN機能、つまり携帯電話網を利用した通信を活用する。SMS(ショートメッセージサービス)によるプッシュ通知を使って、PCでありながらスマートフォンなどと同じようなリモート消去/ロックを実現している。携帯電話のネットワーク内であれば、BIOSレベルでPC本体と連携して完全なシャットダウン状態からでもリモート消去などの指令ができるようになっている。 加藤代表は「ユーザーからのニーズを受け、パナソニックと共同でハードと連携して開発したソリューションは、金融業や製薬業など情報漏えいにシビアでグローバルに事業を手がける業種を中心に多くの企業で導入されている。先日も、お客様が欧州出張中にカフェで打合せをしていた際、10代くらいの少年がすごい勢いで走ってきて、そのままPCを強奪する被害に遭ったそうだ。すぐさま24時間365日対応のサポートセンターに連絡し、SMSプッシュ消去命令でPCのデータを復元不可能の状態で消去、被害を最小限に食い止めることができたとご連絡をいただいた」とアピールする。
資産管理ツールと組み合わせて運用
新市場でのビジネス拡大を支援
リモート消去ソリューションは、市場が立ち上がってから10年足らずという新しい分野だが、ここ1~2年でウルトラブックやタブレット端末が急速に普及し、多くの企業で長く禁じられてきたPCのもち出しが、一転して解除されるようになるなど、ニーズは急拡大している。 その新しい分野でパイオニアのワンビ。加藤代表は、「PCをもち出せば、仕事が便利になる反面、セキュリティの不安は増大する。どれだけ気をつけていても、盗難や紛失は完全に避けることができず、誰にでもあり得ること。端末を紛失した社員にペナルティを科す企業が多いが、PCをもち出す社員は仕事をしている企業にとって有益な人材でもある。処罰を受ける可能性を恐れるあまり、社外でも積極的に仕事をしようとする社員の意欲を減退させかねない。罰則を科して防ごうとするのではなく、紛失してもシステムで情報の漏えいを防ぐことが重要だと提案したい。またセキュリティを商材にする販社にとっては、未開拓な商材であるので、既存顧客にアプローチする際のドアノック・ツールとしても、TRUST DELETE Bizが役立つはず。既存のPC資産管理ツールと組み合わせて活用していただきたい。紛失・盗難対策のセキュリティという、新たな付加価値を提供できる」と強調している。
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