Special Issue
日本ストラタステクノロジー HAクラスタに特化した「everRun Express」を追加 高信頼性システムを構築するソフトウェアFT「Stratus everRun」新バージョンを提供開始
2014/11/20 19:55
週刊BCN 2014年11月17日vol.1555掲載
2台のPCサーバーでFTシステムを実現
執行役員
ソフトウェアビジネス開発室長兼
マーケティング本部長
本多章郎・執行役員ソフトウェアビジネス開発室長兼マーケティング本部長は、「PCサーバーのクラスタリングでは、スクリプトをつくったり、CONFIGファイルを修正したり、またアプリケーションの改修が必要になるケースがあるが、everRunでは、いま使っているアプリケーションソフトをそのまま利用できる。さらにハイパーバイザーが組み込まれているので、アプリケーションは仮想マシンのゲストOS上で稼働し、仮想マシンをGUI(グラフィカル・ユーザーインターフェース)で操作できるなど、特別な知識をもった技術者でなくても、簡単に設定することができる」と説明する。
堅牢・簡単・安価なシステムが進化
今年3月に提供を開始したソフトウェアFT製品「everRun Enterprise」は、企業のITシステムの信頼性が重要視されるなか、引き合いが増加している。ウェブアプリケーションや医療系システム、HVAC(冷暖房空調設備)システム、空港や工場、原子力発電所などのゲート管理といった物理的なセキュリティ対策システムなどに利用されているという。本多執行役員は「高信頼性システムを“より堅牢、より簡単、より安価”に提供することがコンセプト。複雑な運用がなく、これまで使っていたアプリケーションをそのまま使うことができる。ミッションクリティカルなシステムで、しかも管理業務にリソースをかけたくないというユーザー企業から高い評価を得ている」と語る。
最新バージョンのeverRunには、新たにスナップショットの機能が盛り込まれた。これによりサードパーティ製品を利用することなく、簡単な手順でオンライン・スナップショットの生成とシステムのリストアを実現。また、新たに搭載されたワンビューコンソールによって、一つの管理画面からeverRunのシステムすべてをモニタリングし、アラートや通知を取得・確認できる。
HAに特化したクラスタ製品とDRオプションを提供
さらに日本ストラタステクノロジーは、HAに特化したクラスタ製品「everRun Express」の提供を開始。また追加オプションとして、ディザスタリカバリ機能も新たに提供する。「everRun Expressには、可用性レベルを除いてeverRun Enterpriseとまったく同じ機能・操作性をもたせている。可用性レベルはHAに特化するが、その堅牢性、操作性は従来のクラスタ製品を超えるクラスタ+(プラス)のソリューションだといえる。FTとHAの両方の可用性が必要なユーザー企業にはeverRun Enterprise、HAモードだけの運用で安価に高信頼性システムを構築したいというユーザー企業にはeverRun Expressが適している。さらにBCP対策を検討するユーザー企業にはディザスタリカバリのオプションを提供する」と、本多執行役員はアピールする。
日本ストラタステクノロジーは、ハードウェアメーカーや販売パートナーとの協業によって、企業のミッションクリティカルなシステムの無停止運用に向けて、SDA(Software Defined Availability、ソフトウェアによる可用性制御)の提案を強化。FTシステムを実現するeverRun Enterprise、HAに特化したeverRun Express、さらにディザスタリカバリ機能もオプションで提供するなど、可用性に関わる製品・サービスを総合的に提供していく。
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