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<SYNNEX IT Conference 2014 Tokyo>【Welcome Message】「テクノロジーの新しい波、新しいビジネスの予感。」 “次に何が来るのか”を感じていただきます

2014/11/06 19:55

週刊BCN 2014年11月03日vol.1553掲載

松本芳武
シネックスインフォテック
代表取締役社長&CEO

(まつもと よしたけ)1957年12月9日、東京都生まれ。1982年、横河・ヒューレット・パッカード(現日本ヒューレット・パッカード)入社。1997年、米ヒューレット・パッカードに出向し、エグゼクティブ・ブリーフィング担当。執行役員エンタープライズ・ストレージサーバー事業統括やエンタープライズビジネス営業ストラテジック・プロジェクト担当を経て、2011年8月にシネックスインフォテックの執行役員社長&CEOに就任。2013年2月より現職。

第3のプラットフォーム時代のディストリビュータの価値を訴求します

──今年の「SYNNEX IT Conference」のテーマ「テクノロジーの新しい波、新しいビジネスの予感。」に込められた思いをお聞かせください。

松本 シネックスグループは、グローバルの戦略として、トレンドを見極め、そのなかでどのポジションで業界をリードしていくかを常に考えています。現在のトレンドは、「クラウド」「モビリティ」「ビッグデータ」に代表される第3のプラットフォーム。第3のプラットフォームの時代は、ともすれば、サプライチェーンのなかでディストリビュータの果たすべき役割がないと考えられがちですが、われわれは従来のディストリビュータの役割をさらに推し進め、新たなソリューションやその組み合わせによる効率化を提案していくことで、ベンダー様やシステムインテグレータ様、リセラー様に貢献したいと考えています。

 そのために今年のセッションでは、第3のプラットフォームの時代をリードする先進テクノロジーベンダーの皆様を講師にお招きしました。われわれが考える第3のプラットフォーム時代のディストリビュータの新しい価値について、セッションや展示を通して、ご来場の皆様に具体的に訴求したいと考えています。

──直近の業績はいかがでしょうか?

松本 今年4月の消費増税の影響で、当社の第3四半期にあたる6・8月は、皆様苦戦を強いられる時期だったと思いますが、そんな状況でも、当社はリセラーの皆様、システムインテグレータの皆様の心強い支えもあって、第3四半期も2ケタ成長を達成することができました。

 とくに、来年に控える「Windows Server 2003」サポート終了によるマイグレーション需要で、サーバーやストレージ、ソフトウェアの分野がけん引しました。また、最近では、クライアント分野でも、ディスプレイとキーボードが分離できるトランスフォーム型のノートパソコンという新しいカテゴリのプロダクトが好調です。SIMフリーのスマートフォンも、めざましい成長を遂げています。このマーケットはまだまだ立ち上がったばかりですが、総務省が通信事業者に対してSIMロック解除を義務化する方針を採択したことから、今後さらに拡大する可能性があると感じています。

 昨年のSYNNEX IT Conferenceで発足したユーザー会「Varnex Japan」の皆様の売り上げは、当社の業績以上に伸びています。Varnex Japanは、地域に根ざしたリセラー様を中心としたユーザー会で、20社以上で構成しておりますが、新たに15社近くのリセラー様が参加を検討しておられます。Varnex Japanの会員様に、ベンダー様との直接の交流機会や、ソリューションを比較する機会を提供することは、われわれにとって非常に大きな意味のある活動です。

ディストリビュータの役割が変わるなか新ソリューションを具体的にご提案します

──今後の目指す方向を教えてください。

松本 米シネックスは、昨年9月、米IBMのコールセンターを中心としたカスタマーケア関連のビジネス・プロセス・アウトソーシング事業を買収しました。全世界で5万人規模の事業で、日本でも今年2月に子会社の日本コンセントリクスが設立されました。こうしたグループ戦略会社にも、SYNNEX IT Conferenceに積極的に参加してもらうことで、ディストリビュータの役割が変わってきているということをお目にかけたいと思います。

 従来のディストリビュータは、「ピック(Pick)」「パック(Pack)」「シップ(Ship)」という物流を中心に担当することが伝統でした。しかし米国では、システムの開発や製造、マーケティング、販売、物流、サポートという役割を、ディストリビュータが複数のベンダーを取りまとめながら担ったほうが効率がいいという考え方が一般化しています。

 現に、米シネックスでは製造も行っていますし、年間数十億円規模のマーケティング支援活動も展開しています。日本でも、日本コンセントリクスを通してコールセンターのサポート業務をアウトソースいただいています。しかも日本コンセントリクスは、サポートだけではなく、さらにプロアクティブな営業活動を支援する機能をもっています。こうしたメニューを紹介しながら、シネックスインフォテックが付加価値を提供することで、さらに顧客・パートナーの皆様を支援できるディストリビュータであるということを強く訴求していきます。

──SYNNEX IT Conferenceに来場される方々に、メッセージをお願いします。

松本 シネックスインフォテックは、今後さらにベンダー様、システムインテグレータ様、リセラー様のビジネスに貢献できるよう、さまざまな施策を展開していきます。さらに、その一歩先にある次のトレンド、最新テクノロジーを捉え、積極的に、果敢に対応していきます。

 ご来場の皆様には、「次」に何が来るのか、シネックスインフォテックが見据える次の世代を、ぜひ感じていただきたいと思います。
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