Special Issue
SIer必見、シンメトリックのスマートフォンサイト変換ツール、新規顧客開拓を実現
2014/08/26 19:55
ウェブ案件に対する提案力がアップする「ジーンコード」
「ジーンコード」は、三越伊勢丹、インテリジェンス、セゾン投信、JRAなど、さまざまな業種の大手企業に導入されている。ジーンコードを活用すると、スマートフォン用のアプリケーションを構築することなく、デザイン性の高いスマートフォン向けサイトを短期間で構築でき、運用もPC向けサイトだけで済むため、コストを削減できるからだ。「ジーンコード」は、ウェブサイトのコンテンツ変換ツールの開発を手がけるシンメトリックの主力製品。2012年11月に投入し、SIerに提供することによって、ビジネスを伸ばしてきた。シンメトリックは、パートナーの獲得に力を入れることで、さらに事業を拡大しようとしている。日本IBM出身で技術畑を歩んできた坂田和敏代表取締役は、「変換ツールを使わずに自社でスマホサイトをつくり込むと、多大なコストが発生する。SIerは、ぜひ『ジーンコード』を活用して顧客を開拓し、収益を向上してほしい」と、メリットを訴える。
PCサイトのHTMLをサーバー側で変換することによって情報を加減し、スマートフォンに最適なユーザーインターフェース(UI)を提供する――これが「ジーンコード」の基本的なコンセプト。UIを短期間で制作でき、開発工数と運用負担を減らすことで、圧倒的なコストメリットを生み出す。ツールは、変換を行う「ジーンコードサーバー」と、どのような変換を行うかを記載したテンプレートファイルをサイト制作者が作成する「ジーンコードビルダー」の二つで構成。これによって、使いやすく、自由なテンプレート開発を実現する。
スマホサイト構築に関連する案件を次々に獲得できる
スマ―トフォンサイト構築の提案は、スピードが命だ。SIerは、「ジーンコード」を活用し、スマートフォン向けサイトはまだないが、必要性を感じている企業に対して、「すぐに構築できます」と提案すれば、受注に至る可能性は高い。坂田代表は、「とくに金融やFX(外国為替証拠金取引)、保険といった分野でモバイルサイト構築のニーズが高まっている」と、提案のチャンスを語る。「当社が変換ツールを提供し、あとはSIerに任せる。SIerは構築や周辺サービスの提供によって、自社の強みを打ち出し、他社と明確に差異化しながら収益を高めることができる」と説明する。一度「ジーンコード」を導入すれば、スマホサイトの追加開発や運用保守、関連ビジネスといった案件を続々と得ることができるため、ビジネスのうまみが増すというわけだ。しかも、スマートフォン用にアプリケーションを構築する必要がないので、他社がPCサイトを構築していても提案しやすく、ウェブ案件が得意でないSIerにとっては、提案のハードルが高くない点もメリットの一つだ。
スマホサイト構築の需要が旺盛な現在、競合他社も変換ツールの提供に力を入れている。そのなかで、「ジーンコード」の強みは「SIerに向いている」(坂田代表)ことにある。他社製品のほとんどは、製品を提供しているベンダーがスマホサイトをつくるという活用を想定している。これでは、SIerが間に入ってビジネスを創出することは難しい。
一方、「ジーンコード」は、SIerが構築を手がけることを前提に開発した製品なので、SIerにとって使い勝手がいい。坂田代表は、「『ジーンコード』を使うために、サーバー用ソフトウェアのApacheの設定と、プログラミング言語のJavaScriptのスキルが必要だが、これらのスキルをもつSIerとどんどんパートナーシップを組んで、お互いの事業を拡大したい」と意気込む。SIerは、新規顧客開拓の一助として、ジーンコードを利用してみてはどうだろうか。
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