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フォースメディア 最新OSを搭載したQNAP製「TurboNAS」を発売 機能強化でオールインワンサーバーとしての利用を実現

2014/06/26 19:55

週刊BCN 2014年06月23日vol.1535掲載

 フォースメディアは、台湾QNAP Systems(QNAP)製のNAS「TurboNASシリーズ」の新モデルを6月に発売、同時に、最新オペレーティングシステム「QTS 4.1」を開発した。新製品は、最新プロセッサを採用し、1ベイから24ベイまで幅広い製品ラインアップで提供する。新OSの「QTS 4.1」は、仮想化機能や管理機能、バックアップ機能を大幅に強化し、ストレージとしてだけでなく、オールインワンサーバーとしての使い方も実現する。

大容量化のニーズに応える13年の出荷台数は前年の倍

本田龍
ビジネス開発部部長
 ストレージの大容量化に対するニーズの高まりに合わせて、フォースメディアが販売するQNAP製NASは、ここ数年、着実に売り上げを伸ばしている。2013年の出荷台数は前年の2倍近くまで伸び、Windows Server 2003のマイグレーション需要がさらに高まる今年も、同規模の拡大を見込んでいる。好調の理由を、フォースメディアの本田龍・ビジネス開発部部長は、「QNAPのストレージは、1ベイから16ベイまでドライブを搭載できる幅広いラインアップをもっている。従来、低価格のNASはトラブルが多く、お客様から信頼性が低いというイメージをもたれがちだったが、信頼性と品質の点で、QNAP製品は市場から高い評価をいただいている」と説明する。

 この好調を後押しするのが、6月に発売した「TurboNASシリーズ」の新モデルだ。このモデルは、24ベイまでドライブを搭載可能で、最新の6TB HDDを利用することで最大144TBの容量となる。また、拡張エンクロージャを利用することで、最大で900TBを超えてペタバイトの領域に迫るストレージを構築できる。また、最新CPUやチップセットの採用によるパフォーマンスの向上、モジュラー方式の採用によって、メンテナンス性も大幅に改善した。

機能を強化した新OSでNASの用途を拡大へ

 フォースメディアは、新製品の発売と同時に、「TurboNASシリーズ」のOS「QTS」の最新バージョン「QTS 4.1」を発表。従来から対応しているWindowsのActive DirectoryやACL(アクセスコントロールリスト)に加え、Samba v4をサポートしたことで、NASをドメインコントローラとして機能させることができるようになり、ドメインコントローラとしてWindows Serverを別に立てる必要がなくなった。

 また、クラウドストレージサービスへのバックアップ機能が、以前から対応しているAmazon S3に加え、新たにMicrosoft Azureにも対応した。さらに、NASを2台使ってバックアップを行う際に、双方向でレプリケーションを行う機能も追加。2台を独立したNASとして利用しながら、フォルダ単位で同期を取って相互運用するという使い方ができる。

 NAS上に仮想マシンを構築する機能「QNAP Virtualization Station」も追加。NASをストレージとして利用するだけでなく、NAS上で業務アプリケーションを動かすことや、メールサーバーとしての利用、機能を特化したアプライアンスでの利用など、さまざまな運用に対応する。

 「例えば、サードパーティのバックアップソフトウェアなどを利用する際に、従来は別途バックアップサーバーを立てる必要があったが、LinuxやWindowsをNAS上で仮想サーバーとして稼働させ、その上でバックアップソフトウェアを運用することにより、従来は別に必要だったバックアップサーバーが不要になる。また、VDI環境としての利用など適用領域は広い。『QNAP Virtualization Station』を使うことで、NASをオールインワンサーバーとして利用し、サーバー管理にかかるコストを削減できる」と、本田部長はそのメリットを説明する。

QNAP製NAS「Turbo NASシリーズ」の新モデル「TS-EC2479U-RP」

監視カメラ市場に参入 QNAP+VIVOTEKで拡販

 フォースメディアは、台湾のネットワークカメラベンダー、VIVOTEKと販売代理店契約を締結し、今年5月に監視カメラソリューションの市場に参入した。これまでもQNAP製NASを監視カメラの録画装置として販売しており、監視カメラ向けアプリケーション「Surveillance Station」を提供している。

 「監視カメラは、われわれにとって新しい市場。今後は、QNAP製NASを含めた総合的なソリューションとして拡販していく」と、本田部長は意欲をみせる。

 フォースメディアは、「TurboNASシリーズ」の新モデルの提供と「QTS 4.1」の開発によって、QNAP製NASの販売に弾みをつけ、今年の出荷台数も前年の2倍以上を狙う。

マルチOSに対応する「QNAP Virtualization Station」

「TurboNAS」のOS「QTS」の最新バージョン「QTS 4.1」では、NAS上に仮想マシンを構築する「QNAP Virtualization Station」機能を追加。QNAP製NASを仮想サーバーのホストとしてLinuxやWindowsを稼働させて、オールインワンサーバーとして利用することもできる
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外部リンク

フォースメディア=http://www.forcemedia.co.jp/