Special Issue
「Windows Server 2003」のサポート終了はクラウドサービスのビジネスチャンス!
2014/06/12 19:55
2015年7月15日(日本時間)に延長サポートが終了する「Windows Server 2003/Windows Server 2003 R2」(以下、「Windows Server 2003」)。現在、国内x86サーバーの総稼働台数は218万台で、うち30~40万台が「Windows Server 2003」を含む旧世代のマイグレーションの対象となると推計され、残り1年に迫ったサポート期限を前に、IT基盤の入替えが急務となっている。しかし、既存の「Windows Server 2003」のユーザー企業の約半数が、「Windows Server 2012」以降へのマイグレーションを検討しながら、従来のオンプレミスでの移行や、クラウドへの移行といった選択肢がある中、いまだに多くのユーザー企業は、具体的な移行計画を策定できず、ISVやソリューションベンダーのクラウドを活用したシステムの最適な移行や新規サービス導入のサポートを必要としており、ここに大きなビジネスチャンスがある。
クラウド利用が有力な選択肢 さまざまなサービスが提供されるホスティング
ハードウェアの保守期限を迎えるユーザー企業にとって、サーバー機器の入替え費用は大きな負担。そこで、IT基盤を刷新する際、従来通りオンプレミスでサーバーを物理的に入れ替えるだけでなく、サービス事業者が提供するホスティングサービスの利用や、マイクロソフトが展開するパブリッククラウド「Microsoft Azure」の活用が有力な選択肢としてクローズアップされることになる。ホスティングサービスはシステムへの投資が抑えられるので、サーバーなどの導入・維持・運用など、IT基盤にかかる費用を大幅に削減することができる。オンプレミスと比較すると初期導入費用は圧倒的に安く、システムをすぐに利用できて、システムの拡張にも柔軟に対応することができる。
また、Windowsテクノロジーを用いたホスティングサービスでは、IaaS、SaaS、プライベートクラウド、仮想化など、さまざまなサービスがサービス事業者から提供されている。例えば、インフラとしてホスティングサービスを活用する場合、キャンペーンなどで一時的にサーバー負荷の増大する場合も、各種リソースを簡単にスケールアップ/スケールダウンすることができる。アプリケーションの実行環境として利用する場合、常に最新の状態で利用できるため、最新機能をフルに活用できるとともに、セキュリティ面でも安心というメリットがある。
さらに、新しいアプリケーションを追加したり、サービス事業者が独自に提供する付加価値の高いサービスを利用したりすることもできる。例えば、スマートデバイスを活用したモバイルワークの実現や、災害時における事業継続性の担保など、ビジネス上のニーズや要望に応じた機能強化を柔軟に進めていくことができるなど、サービス事業者によるユーザー企業への付加価値の高いサービスは数多い。
マイクロソフトは「クラウドファースト」 日本国内にDCを設置
「Windows Server 2012」は、マイクロソフトの「クラウドOSビジョン」の基盤に位置づけられる。このビジョンでは、ユーザー企業のオンプレミス、サービス事業者が提供するホスティングサービス、パブリッククラウドである「Microsoft Azure」がそれぞれ互換性をもち、シームレスで一貫したプラットフォームを実現している。日本マイクロソフト ホスティングサービスプロバイダービジネス本部の野中智史本部長は、「クラウドへの全面的な移行をためらっているユーザー企業にとって、オンプレミス、パートナークラウド、パブリックのいずれもがマイクロソフトテクノロジーによって統一されたインフラとして存在し、これまで慣れ親しんだ操作感で利用できることは、大きなメリット。また、場合によっては、複数のクラウド環境を組み合わせてハイブリッドクラウドとして利用することもできるようになる」と、そのメリットをアピールする。
マイクロソフトは「クラウドファースト」を明確に打ち出している。「Microsoft Azure」には常に最新のテクノロジーを投入し、そこに実装した機能を製品にフィードバックするという流れだ。「Microsoft Azure」で培ったデータセンターのノウハウをサービス事業者とも共有し、クラウドOSのビジョンの実現に向けて協業を進めている。さらに、日本マイクロソフトは、今年2月に世界で5番目となる「Microsoft Azure」の日本リージョンを創設し、首都圏と関西圏にデータセンター(DC)を設置した。
野中本部長は、「2拠点を運用することで高い可用性を実現するとともに、これまで海外のDCということで『Microsoft Azure』の利用を選択できなかった日本のユーザー企業にも、安心してお使いいただくことができる」と強調する。
ソフトバンク コマース&サービス(2014年4月にソフトバンクBBより分社化) ライセンシングソリューション部 酒井俊秋部長も「国内DCが設置されたことによって、以前より「Microsoft Azure」の活用を意識するサービス事業者が増えている」と話す。
シェアNo.1の実績でサービス事業者をフルサポート
従来のオンプレミスのほか、さまざまなクラウドサービスが登場するなかで複雑化しているのが、ソフトウェアのライセンス形態だ。酒井部長は、「ユーザー企業、サービス事業者の求める環境に合わせて、どのようなライセンス形態があって、それが具体的に許諾している内容を理解し、正しく選択することが必要になる。クラウドの普及とともに、ライセンス形態で悩むサービス事業者は多く、当社が受ける相談件数もかなり増えている」と、最新の状況を説明する。Windows Serverのテクノロジーの進化とユーザー企業の利用環境の変化によって、ライセンス形態が変化している。サービス事業者が第三者向けにクラウドサービスの提供を検討するにあたり、たどりつくのが「SPLA(Microsoft Services Provider License Agreement)」である。
「SPLA」はホスティングサービスなどを利用したビジネス展開をするサービス事業者が、そのサービスの利用者に代わってマイクロソフト製品のライセンスを取得するプログラム。1か月ごとに利用した分だけのライセンス料金を発注するライセンスプログラムなので、初期投資を大幅に抑えることができる。ライセンスには、ユーザー単位の「サブスクライバ―アクセスライセンス(SAL)」、CPU単位の「プロセッサライセンス(PL)」、コア単位の「コアライセンス(Core)」という3種類の取得形態を用意。サービス事業者の提供するサービスやシステム規模に応じて、月ごとにライセンス取得形態を変更できる。
こうしたニーズに対応するために、ソフトバンク コマース&サービスは、「SPLA」に関する相談や調達からサービス開始までをサポートする「SPLA相談センター」を2009年に設置。「SPLA相談センター」では、仮想環境のライセンスの購入方法や、パブリッククラウド活用時のライセンスについてなど、複雑なライセンスポリシーやSPLAに関するさまざまな疑問に、専門スタッフがすばやく対応しサポートしている。
野中本部長は、「SPLAを利用しているISVやサービス事業者は、すでに約1000社。ソフトバンク コマース&サービスさんは、SPLA流通会社として10年という最も長い歴史をもち、シェアもNo.1」と、強い信頼を寄せる。
酒井部長は、「当社ではSPLAをはじめ『Microsoft Azure』への移行に関する相談まで受け付けている。『Windows Server 2003』のマイグレーションを確実にビジネスに取り込んでいくために、ぜひ当社に相談してほしい」と力強く語った。
http://www.it-ex.com/consultingsupport/spla/
【Azure相談センター】
http://www.it-ex.com/consultingsupport/azure/
【問い合わせ先】
ソフトバンク コマース&サービス株式会社
住 所 : 東京都港区東新橋1-9-2 汐留住友ビル
TEL : 03-6858-5814
e-mail : sbbmb-sbb-spla@g.softbank.co.jp
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