Special Issue
サイボウズ 協業体制強化で隆盛を極める 押し寄せるクラウドの波 狙うは3年以内に国内トップシェア
2014/04/17 19:55
週刊BCN 2014年04月14日vol.1526掲載
社会変革の可能性を秘める
クラウド商材のなかでも、中核となるのが業務アプリ構築PaaS「kintone」だ。今年3月の時点で、有料契約社数は1300社を超えている。サイボウズでは、「kintone」のセールスパートナーだけでなく、連携商材を提供するアライアンスパートナーや、カスタマイズを手がけるSIパートナーを拡充して、エコシステムの形成に注力している。パートナーの支援体制も強化し、パートナーが利益を捻出しやすいように「kintone」の料金体系を刷新。今年4月には開発者向けのコミュニティや技術情報を提供する「cybozu.com developer network」を開設する。
クラウドで継続的に高収益を捻出
執行役員営業本部長
順調に顧客を伸ばしている「cybozu.com」だが、青野社長は「まだ1%も満足していない」と不満げだ。クラウドは社会を変える可能性を秘めているが、日本のIT企業のクラウド対応への動きは鈍い。青野社長は、「今年から来年にかけてクラウドビジネスに参入するかどうかが、SIerにとって成否を決するカギになる」とみている。現在、「Windows XP」「Windows Server 2003」のマイグレーション案件や、消費税改正の対応案件によって、SIerのビジネスは好調に推移している。しかし、こうした一過性の需要は、落ち着いた後の反動が大きい。ただでさえ、従来型のSIビジネスは縮小しつつある状況だ。今のうちからクラウドビジネスに取り組み始めて、リスクヘッジしておく必要があるわけだ。
“チーム”をつくれるパートナーミーティング
サイボウズでは、パートナープログラムの一環として、毎年春と秋にパートナーミーティングを開催している。中原執行役員によると、「ここ2~3年の間に、参加していただくパートナーの数が2倍に増えた」という。「cybozu.com」に対するパートナーの期待度が着実に高まっているのだ。そして、ミーティング自体も進化している。マッチングの機会を提供する場として、パートナーによる製品の展示や懇親会などを開催。これによって、ミーティングをきっかけにパートナー同士が協業関係を結ぶケースが増えてきた。さらに、ミーティングでは、「cybozu.com」の成功事例を積極的に公開している。青野社長は、「『kintone』は、当社が想定していなかった新しい活用法が増えている。ミーティングを通して、パートナーに新たな提案方法をお届けしている」と説明する。今年の「サイボウズ パートナーミーティング 2014 春」は、4月21日に開催する予定。このイベントはパートナー企業向けで事前登録制だが、パートナープログラムに興味がある企業の担当者も特別に参加することができる。青野社長と中原執行役員は、「パートナーミーティングは、クラウド時代の新たな提案法を伝えると同時に、パートナーにマッチングの場を提供するイベント。サイボウズが、パートナーの皆さまと一緒になって、クラウド事業を盛り上げていこうとしている“熱”を感じていただきたい」と意欲を示している。
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パートナーミーティング 2014 春
開催日時 2014年4月21日(月)
14:00~17:15
会場 東京ドームホテル B1F宴会場
パートナープログラムにご興味を持たれた方はメールにてご連絡ください。
partnerinfo@cybozu.co.jp
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