Special Issue
JBCCホールディングス 中国で販売管理システムの新商材を投入 月額料金で手軽に使え、B2B(卸)などに好評
2014/04/03 19:55
週刊BCN 2014年03月31日vol.1524掲載
産業構造の変化にチャンスあり
森浩二 総経理
JBグループ中国法人の佳報(上海)信息技術(JBCN上海)の森浩二総経理は、「月額利用方式による販売管理システムに対するニーズがとくに高まっている」と、市場ニーズに変化を感じたことから、2014年1月から月額料金で使える販売管理システム「SMART Fast」の投入に踏み切った。
中国には日系製造業の進出が盛んで、JBグループでも多くの製造業ユーザーに生産管理システムを販売してきた。JBグループのリード・レックスが開発する生産管理システム「R-PiCS(アールピックス)」は、いわば“定番商品”となっているが機能も多く、もう少し手軽に導入できる製品としてスカイシステムの「SMART」シリーズの生産管理システムも複数社に導入している。
だが、ここ数年は中国の消費市場の拡大によって「中国でつくって、中国で売る」(JBCN上海の森総経理)動きが本格化してきた。人件費も高騰しており、従来のように安価な労働力だけを求めて中国で生産するスタイルから、購買力が高まった地場市場への販売に力を入れ始めていることも背景にある。とはいえ、販売事業の立ち上げ当初は、いきなり大型の販売管理システムを入れるには投資負担が大きすぎる。そこでJBグループは、ハードウェアを購入する必要がなく、導入から運用、保守まですべて月額料金でまかなえる販売管理システム「SMART Fast」の投入を決めたわけだ。
中国/ASEANの主要市場に展開へ
「SMART」シリーズは、海外進出する日系企業に最適化されている。標準で日本語と中国語、英語の切り替え表示ができ、複数通貨や、商品ごとに税金の設定が可能であるなど海外で欠かせない機能を装備しており、一つのシステムを複数会社に展開する機能も充実している。複数会社への展開能力は重要なポイントで、10か国からなるASEAN地域では、各国の現地法人のシステム需要に一つのサーバーリソースで対応できる。広大な国土をもつ中国でも「地元の省や市の優遇策を活用するためなどの理由で、同じ中国国内でも法人を分けるケースが珍しくない」(同)そうだ。現にJBグループも上海と大連の2法人を展開しており、自社でも導入した「SMART」シリーズがもつ複数会社(マルチコーポレート)対応機能を大いに活用している。多言語対応や複数通貨・税種と同様、海外では重要な要素となる。
今回、JBグループが取り扱う「SMART Fast」では、小規模から利用できる敷居の低さが強みであり、まずは自動車などのサプライチェーンに属するB2B(企業間取引)ユーザーの獲得を重視。また、日系製造業大手を頂点とするサプライチェーンだけでなく、中国地場の企業へ商品を卸売りする商社的な「“B2B”の業態も有力顧客層」(同)と捉える。
日系企業の中国でのビジネスは、日中政治摩擦からくる不安定さはあるものの、2013年後半から再びIT投資を活発化させており、JBグループの中国における人民元ベースの受注高も結果的に前年比1.5倍ほど伸びた。「SMART Fast」の投入によって、2014年も同様の成長率を目指す。
まずは、中国への投入を進める「SMART Fast」だが、今後はASEAN主要国への展開も視野に入れている。JBグループのタイとシンガポール現地法人を通じての提供を想定しており、JBCN上海の森総経理は「ASEANの各法人とは密接に連携をとっている」と、日系ユーザーが中国やASEANのどこへ進出してもサポートできるJBグループの強みを生かす。「SMART Fast」は向こう3年で100社への導入を目指しており、海外での適合力が高いシステム商材を一段と拡充していくことでビジネスに弾みをつける。
お客様とのすばらしい出会いを求めて
(JBCN上海)
朱 国荣 氏
「SMART Fast」を検討いただいているお客様の多くは、社内に専任のシステム管理者を配置していないケースが大半です。「システムを導入したくても設計にかかわる時間がないし、ERPのような統合パッケージを導入する費用も企業体力もない」という声をよく聞きます。
そんなお客様にも、「SMART Fast」は安心してお使いいただけます。「すぐに始められる月額料金制」「万が一、不都合が生じた場合でも元の手作業に戻ることができる」など、手軽で、しかもリスクを抱えずに済むところが評価されています。
なかには「1か月の私の小遣いぐらいの金額で間に合う」と、決断していただく総経理もおられます。ありがたいことです。
お客様とのすばらしい出会いが、私のやる気を高めてくれます。
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