Special Issue
<クラウド特集>cloudpack×SITE4D 今をそのまま伝える経営コックピット「SOLID AIR」
2014/01/23 19:55
週刊BCN 2014年01月20日vol.1514掲載
cloudpackエバンジェリスト
吉田真吾 氏
アイレットが2010年に開始したcloudpack事業ではクラウドサービスとして知られるAmazon Web Services(AWS)を利用した24時間365日運用保守サービスをメイン業務にしています。2013年には、国内初となる米Amazon Web Services社のAPN プレミアコンサルティングパートナーに認定され、AWSのリーディングカンパニーとして認知されています。
代表取締役
クリエイティブディレクター
隈元章次 氏
当社は、刻々と変化する情報を取得・分析し、その情報をリアルタイムでユーザーに提示するUIを開発しています。基幹システムから取得した実績データをわかりやすく表示する経営コックピットも数多く開発しており、企業のすぐれたIT活用事例を表彰する「IT Japan Award 2008」(日経BP社主催)で特別賞を受賞したこともあります。
膨大な情報をビジュアルでわかりやすく伝える
──まずは、経営コックピット「SOLID AIR」について教えてください。隈元(SITE4D) エグゼクティブが必要とする情報は、拠点や部門ごとの詳細な情報ではなく、市場の風向きともいうべき微妙な変化をとらえたものです。既存のツールで出力したレポートでは、情報が満たされないことにエグゼクティブたちは気づき始めています。この問題を解決すべく、ゼロからデータ設計し、UIを開発するのが「SOLID AIR」です。
吉田(cloudpack) 「SOLID AIR」のサンプル(図)では一見したところ抽象的な表現に見えますが、その内容を見ていくと非常に大量の具体的な情報の集まりだということがわかります。旧来の円グラフや棒グラフなどで表示すると、一画面では表現できないような大量の情報が、すぐれた情報設計により無駄なく、感覚に沿ったオブジェクトとして表示されています。その「SOLID AIR」に、情報を表示するためにバックエンドで膨大なデータを収集し、高速に配信しているのがcloudpackの技術です。
新テクノロジーの登場で製品化を実現 ステータスボードの開発も予定
──「SOLID AIR」を実現するテクノロジーや開発手法について聞かせてください。吉田(cloudpack) 解析した情報をリアルタイムに表示するためには、大量のデータを高速に処理するバックエンドシステムを構築する必要があります。「SOLID AIR」の場合、ペタバイト規模のクラウド・データウェアハウスである「Amazon Redshift(アマゾンレッドシフト)」をフル活用してバックエンドシステムを構築しています。このような新しいテクノロジーが登場したことで、「SOLID AIR」の開発が可能になったのです。
隈元(SITE4D) アイレット様によるバックエンドの構築に並行して、当社がUI開発を進めています。ですので、ユーザー企業様にとっては発注から導入までの期間が短縮できることになります。UI開発の際にたたき台を作成し、段階的に要件定義に落とし込んでいくので、同じUIは二つとありません。
──今後の予定を教えてください。
吉田(cloudpack) 2013年11月12日~15日にラスベガスで開催されたAWSの年次カンファレンス「AWS re:Invent 2013」で、開発中である「SOLID AIR」を出展したところ、海外のエンジニアからも非常に注目を集めました。この体験から、「SOLID AIR」のすぐれた情報設計がエグゼクティブだけではなく、さまざまな領域で通用するソリューションなのだと実感しました。今後は、「SOLID AIR」よりも汎用的なソリューションとして利用可能なステータスボードのようなものを提供していこうと考えています。エグゼクティブだけではなく、市場全体の広範囲な層を巻き込んでいきたいですね。
──ありがとうございました。
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