Special Issue
テックウインド、小規模企業を対象に法人ビジネスを本格化 パートナーの獲得・支援に動く
2014/01/22 19:55
小規模企業を狙った製品で拡販を狙う
仲谷本部長は、「国内企業の7割以上が小規模企業といわれていて、市場規模は大きい。中堅・中小企業のIT投資は縮小傾向という調査会社のレポートもあるが、小規模企業はまだITを導入していないケースも多く、提案の余地は残されている」と語る。
小規模企業がITシステムを導入していない理由について、仲谷本部長は「IT機器についてくるマニュアル一つとっても、専門用語が多くて難解だ。IT専門の担当者が不足している小規模企業は、初期設定さえままならない。ITを活用した効率化など、業務の課題が解決できることがわかっていても導入に至らないのが実情ではないか」と分析している。
テックウインドが作成した「写真入りの簡単セットアップマニュアル」などは、コンシューマ市場に強い同社のアドバンテージを生かしたもの。「ITにさほど詳しくない経営者や総務担当者から『とてもわかりやすい』と評価をいただき、このマニュアルに沿って、データの共有やバックアップの設定が簡単にできたという事例が出てきている」(仲谷本部長)。
パートナー企業と協力して市場の裾野を広げる
テックウインドは「導入のしやすさ」をセールスポイントにしているが、そのメリットが小規模企業に伝わらないケースもあるという。全国の小規模企業から話を聞いていくなかで、仲谷本部長が感じたのは、「地方に行くほど情報が届きにくい」ということだった。しかし、地方の小規模企業と密接な関係を構築するのは、一朝一夕では成し得ない。そこでテックウインドが着目したのが、地域に密着した事業を展開している地場のSIerやリセラーの力を借りるという方法だった。彼らは、エンドユーザー企業の内情を熟知していて、提案力もある。味方になってもらえれば、力強い存在になるのは間違いない。テックウインドは、SIerやリセラーのパートナー企業を募集するとともに、全国各地で取扱い製品を紹介するセミナーを開催してきた。SIerやリセラーのなかにはサーバーなどを取り扱ったことがない企業が多かったこともあって、「セミナーでは、システム/ソリューションを利用することで『何ができるのか』ということを中心に紹介した。その結果、具体的な案件につながった例も出ている」(仲谷本部長)。セミナーをきっかけにユーザー企業への提案を増やし、売り上げが増加しているパートナー企業が出ているという。テックウインドとパートナー企業のそれぞれの思惑が一致し、市場の開拓が進んでいるのだ。
販促ツールの提供やハンズオントレーニングなどの支援施策を強化
テックウインドでは、パートナーの販売促進を目的として支援を強化している。ユーザーにそのまま提案できるチラシやカタログなど販促ツールを提供することに加えて、パートナー企業専用の情報提供サイトも用意した。「この情報サイトを利用してもらえれば、テックウインド製品の最新情報やキャンペーン情報などを簡単に入手することができる」(仲谷本部長)。さらに、販売のためのノウハウを必要とするパートナー企業に対しては、テックウインドが独自のハンズオントレーニングを実施。受講したパートナー企業に自信を持って提案できるようになってもらうのがトレーニングの目的だが、ソフトウェアとサービスなどを組み合わせたソリューション提案ができるようになったことで、売り上げ増につながっているパートナーもあるという。
仲谷本部長は、「これらの施策を活用すれば、エンドユーザーへの提案スキルが向上し、案件を取りやすくなるはず。一緒に市場を盛り上げていきたい」と、パートナー獲得への意欲を語った。
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外部リンク
テックウインド=http://www.tekwind.co.jp/
製品情報ページ=http://www.tekwind.co.jp/products/TKW/entry_10768.php