Special Issue
MMD Singapore 日本事務所 Philips製の液晶ディスプレイを日本に浸透させる 目指すは3年以内に国内トップシェア
2013/12/26 19:55
週刊BCN 2013年12月23日vol.1511掲載
世界での販売台数は約700万台
高品質でリーズナブルな価格が売り
日本市場には2013年9月に初参入。当初は苦戦したが、高品質、リーズナブルな価格、安心感で徐々に液晶ディスプレイのブランドとして知名度が向上していった。MMDの三池田マネージャーは、「PhilipsがIT関連製品を開発しているというイメージが薄い」と認める。しかし、「デスクトップパソコン用の液晶ディスプレイのなかで、高品質で価格がリーズナブルという点でユーザーが増えている」とアピールする。Philips製の液晶ディスプレイがほかの外資系メーカーの製品よりも品質が高く、国内メーカーの製品より価格が安いというイメージが固まっていることから、「この評価が強みになっている」と、三池田マネージャーは説明する。
法人とコンシューマを含めて日本市場に魅力を感じて製品を投入し、ユーザーから評価が高まっていることから、MMDではビジネスの拡大に踏み切った。とくに法人向け市場での可能性に期待して、一般オフィスがデスクトップパソコンで使うための液晶ディスプレイとして11モデルを用意。解像度が2560×1440の27インチワイドモデル「272C4QPJKAB/11」や2560×1080の29インチワイドモデル「298X4QJAB/11」などは、鮮やかな映像を再現し、さまざまな用途に最適だ。ほかにも、汎用モデルを揃えて買い替え需要を促進。三池田マネージャーは、「法人ユーザーからは、外資系メーカーのなかで価格が高いものの、国産並みの品質でリーズナブルに抑えたとの評価を受けている」という。加えて、製品に5年間無償で修理を行うなどの長期保証をつけている。パートナー企業を通じてユーザー企業にフォローするなどサポート面も強化した。
ディスプレイ特化のビジネスが強み
小回りの利く取り組みで差異化
MMDは、Philips製の液晶ディスプレイの販売やマーケティングを目的に設立された企業で、欧州やアジアを中心に多くの地域で拠点をもっている。強みは、ディスプレイの販売に特化していることだ。三池田マネージャーは、「小回りの利くビジネスを展開することができる」としている。加えて、ワールドワイドでの販売力があることで、「リーズナブルな価格を実現することができる」と、三池田マネージャーは説明している。絶対的な品質があるからこそ製品に5年間の無償長期保証をつけて日本市場に参入したことを第一弾に、今後は一般オフィス向けの液晶ディスプレイだけでなく、さまざまなディスプレイを発売していく。第二弾として、来年早々には臨床検査用ディスプレイ「Clinical Review」を発売。高画質でレントゲン撮影の診断に適しており、臨床環境で安心して使える。そして、第三弾も用意しており「ディスプレイを中心に、さまざまなソリューションを提案できる製品を発売していく」としている。
液晶ディスプレイ市場は、国内に限らずワールドワイドで厳しいとの見方が強い。そんな好況にあって、「当社はディスプレイに特化しているだけあって、厳しい市場のなかでも成長する “体力”をもっている」と、三池田マネージャーは強調する。製品力をはじめ、ワールドワイドレベルの供給力、保証体制を充実したアフターサポート力、販売力とマーケティング力がMMDの強みだ。
三池田マネージャーは、「まずは来年、日本市場で20万台の販売を見込む。そして、3年後には必ずトップシェアの獲得を目指す」という目標を掲げる。
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