Special Issue
マジックソフトウェア、NTT Comとの協業でパートナー企業のクラウド事業拡大を支援
2013/11/13 19:55
パートナー企業から「クラウドサービス基盤を」との要望
「Magic xpa」は、クライアント/サーバー、ウェブアプリケーション、リッチインターネットアプリケーション(RIA)、iOS/Android向けモバイルアプリケーションを、同一の環境で開発・実行できるプラットフォーム。OSごとに開発言語を使い分ける必要がないので、パソコンとモバイル、それぞれのOSのネイティブアプリケーションを短期間で、しかも低コストで開発できる。マジックソフトウェア首都圏営業部の工藤恵記ビジネスディベロップメント担当部長は、「たった3分で開発できる」と自信をみせる。製品には自信があるが、それでもマジックソフトウェアが「Magic xpa」を拡販していくには、課題があった。パートナーから「『Magic xpa』で開発したアプリケーションをクラウド基盤上でユーザーに提供したい」という強い要望があったが、一般にはクラウド向けの実行環境を提供していなかったのである。マジックソフトウェアのパートナーは、SIerやISVなど800社以上で構成され、その多くがSMB(中堅・中小企業)向けに製品・サービスを提供している。「パートナーのお客様の規模感を考えたとき、従来よりも価格を抑えた提案が必要だったので、クラウドでの提供に注目が集まった」と、マジックソフトウェアの工藤担当部長は打ち明ける。
そこで、クラウドサービスプロバイダとの協業を模索。外資系をはじめ数社が候補に挙がったが、最終的にNTT Comの「Bizホスティング Cloudn」を選定した。マジックソフトウェアの渡辺剛マーケティング部 課長は、「『Bizホスティング Cloudn』を知ったのは、2012年秋に開催されたNTT Comのセミナーがきっかけ。当社のパートナー企業が求める要望に応えられるのではないかと確信した」という。
マジックソフトウェアがNTT Comとの協業を決めたポイントは三つ。第一は、外資系ベンダーによるクラウドサービスに比べて、「Bizホスティング Cloudn」の利用料金が低価格であること。豊富なAPIを備えた拡張性の高いパブリッククラウドサービスでありながら、月額945円から利用できるので、「SMBのお客様にフィットした価格帯で、パートナー企業が訴求しやすい」(マジックソフトウェアの工藤担当部長)。
第二は、上限つきの従量課金制で、価格体系がわかりやすいこと。「当社のパートナー企業が提供するシステムは基幹業務系がほとんどで、お客様のシステムを止めないようにするためには、通常の従量課金制では利用料金が非常に高くなってしまう。しかし、『Bizホスティング Cloudn』の従量課金は上限があるので、気がついたら予算をオーバーしていたということがない」(マジックソフトウェアの渡辺課長)。さらに、他社のサービスで一般的なトラフィック課金もない。
第三は、「Bizホスティング Cloudn」の使い勝手がいいことだ。国内ベンダーのNTT Comが提供するので、コントロールパネルなどのGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)はすべて日本語に対応している。こうしたポイントが大きなアドバンテージになった。
パートナー企業から高い評価、ビジネス躍進のカギに
8月1日、「Bizホスティング Cloudn」上で「Magic xpa」の開発・実行環境が提供された。協業を果たしたNTT Com西日本営業本部の中山幹公担当部長によれば、「これまでのクラウドは価格が高かったが、『Bizホスティング Cloudn』に関しては、『低価格で提案しやすい』『クラウドを提案して案件化できなかったお客様へ再挑戦したい』など、マジックソフトウェアのパートナー企業から積極的な意見が寄せられた」という。これらはマジックソフトウェアのパートナー会で「Bizホスティング Cloudn」を紹介したときの声で、パートナー企業が「Bizホスティング Cloudn」向けの「Magic xpa」のライセンス提供を高く評価していることがわかる。こうした声を受けて、NTT Comの中山担当部長は、「クラウドは、もともとITシステムの敷居を低くしたといわれている。今回の両社協業によって、(マジックソフトウェアの)パートナー企業には、ITシステムの敷居がさらに引き下げられたと実感していただけるのではないだろうか」とも捉えている。
今回の協業によって、両社は今後どのようなビジネス戦略を展開するのか。マジックソフトウェアの工藤担当部長は、「業種・業態を問わず、多くのお客様から基幹業務にタブレット端末を導入したいという声を聞く。この要望に応えるために、当社のパートナー企業は、モバイルアプリケーションの開発に心血を注いでいる。当社では、今後、モバイルアプリケーションの開発基盤を『Bizホスティング Cloudn』上に用意し、パートナーの開発効率をさらに向上させたい」と話す。
NTT Comの中山担当部長は、「通信事業者の当社にとって、ソフトウェアベンダーとの連携は非常に重要。協業は、当社がクラウドビジネスを進めるうえで、大きなメリットを生むことになる」と、期待を込める。
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