Special Issue
<データセンター特集>「Cisco UCS Director」で新たな統合管理 コンバージド・インフラストラクチャを訴求
2013/10/17 19:55
週刊BCN 2013年10月14日vol.1501掲載
インフラ基盤を自動管理 日本語GUIもサポート
シスコシステムズの「Cisco UCS Director」は、物理・仮想環境が混在するインフラ基盤を自動的に管理するオーケストレーションツールだ。このツールを導入すれば、単一の管理コンソールを利用して、サーバー、ネットワーク、ストレージ、仮想マシンを統合的に管理することができる。なかでも特徴的なのが、運用フローを定型・自動化する機能だ。「Cisco UCS Director」には、「タスク」と呼ばれる管理対象への作業項目が550以上も標準で用意されており、このタスクを必要となる運用フローに合わせて並べていくだけで、運用フローに基づいた自動化処理を簡単に作成することができる。
「インフラ基盤の設定・構成を変更する際、これまでは手作業や、スクリプトを開発するなど、手間と時間がかかっていた。しかし、タスクを利用して運用フローを作成しておけば、システム設定の作業工数を削減できる。企業規模を問わず、このメリットを実感していただけるはず」と、シスコシステムズのユニファイド・コンピューティング事業インテリジェント・オートメーション・ソリューションズエバンジェリストの小桧山淳一氏は説明する。
また、日本市場での販売を強化するため、新バージョンからは日本語GUIを「Cisco UCS Director」に導入したことも見逃せない。「当社が提供するシステム管理ツールとして、初めて日本語に対応した。これにより、システム管理者にはより直感的に使用していただくことができるだろう」と、シスコシステムズのソリューションズシステムズエンジニアリングデータセンターソリューションシステムズエンジニアの畝高孝雄氏は自信をみせる。
シスコシステムズ ユニファイド・コンピューティング事業 インテリジェント・オートメーション・ソリューションズ エバンジェリスト 小桧山 淳一 氏
ネットワールドの拡販体制 マルチベンダー化の推進へ
「Cisco UCS Director」を先行して取り扱う「バリューアッド・ディストリビュータ」のネットワールドでは、「Cisco UCS Director」によって、コンバージド・インフラストラクチャの拡販をさらに加速することができると確信している。ネットワールドは現在、シスコシステムズの統合プラットフォーム「Cisco UCS」やネットワークスイッチ「Cisco Nexus」、NetApp/EMC社のストレージ製品などを融合したコンバージド・インフラストラクチャの販売に力を入れている。「『Cisco UCS Director』は、マルチベンダー環境下で使用することができるので、当社が推進するコンバージド・インフラストラクチャにとっては大きな付加価値となる」と、ネットワールドのマーケティング部クラウド基盤グループグループマネージャーの荻上照夫氏はいう。
シスコシステムズとネットワールドの両社が大きな期待を寄せているのが、既存の管理ツールと「Cisco UCS Director」を並行して利用することも可能である点だ。「既存の運用方法を維持したまま、『Cisco UCS Director』を追加導入することが可能。インフラ基盤の管理を定型的なオペレーションから少しずつ自動化していき、最終的に『Cisco UCS Director』へ完全移行するという提案もできる」と、荻上氏は説明する。
さらに、ネットワールドのSI技術本部データセンターソリューショングループ主任の加島義人氏は、同社が拡販するメリットについて「当社の強みは、ベンダーごとに専門のシステムズエンジニアがいること。マルチベンダー環境下であっても、お客様のご要望に対して、ネットワールド独自の運用フローなどを提案することができる」とつけ加えた。
「今後、『Cisco UCS Director』単体の販売以外にも、統合インフラストラクチャ『FlexPod』や『Vblock』と組み合わせた提案や、アプライアンス型での販売なども視野に入れている。このように柔軟に販売できる点も『Cisco UCS Director』の大きな強みだ」とシスコシステムズの小桧山氏。シスコシステムズとネットワールドの強固なパートナーシップによって、「Cisco UCS Director」の拡販をさらに進めていく。
ネットワールド マーケティング部 クラウド基盤グループ グループマネージャー 荻上 照夫 氏
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