Special Issue
サイオステクノロジー 販売チャネルの多層化を推進 LifeKeeper、DataKeeperの拡販に弾み
2013/10/03 19:55
週刊BCN 2013年09月30日vol.1499掲載
アプライアンス製品ベンダーと協業
岩尾昌則 董事長兼総経理
中国法人は2010年に開設し、ヒューレット・パッカード(HP)やデルなど主要サーバー・ストレージベンダーとの協業を推進してきた。HAクラスター・バックアップソフトという製品の特性上、サーバー・ストレージベンダーとの相性がいいことから、中国市場においても同様に、優先してハードウェアベンダーとの関係強化に努めている。サイオステクノロジー中国法人・賽欧思(北京)科技の岩尾昌則董事長兼総経理は、「ここへきて、ハードベンダーとの協業が軌道に乗り始めた」とみて、新しい販路開拓に乗り出す。
まず着手したのがアプライアンス製品ベンダーとの協業である。第一弾としてアプリケーションやデータベースの高速化アプライアンス製品を開発する米Fusion-io社と協業。グローバルの高速半導体ストレージの分野において向こう3年で数百本の「LifeKeeper」の販売を見込んでいる。「今後もアプライアンス製品ベンダーとの関係強化を重視していく」(岩尾董事長)方針だ。
動作検証のマルチベンダー化で販売増へ
「LifeKeeper」「DataKeeper」と、サーバー・ストレージ、アプライアンス製品のそれぞれの製品とあらかじめ動作検証を行っておくことで、SIerの調達やシステム構築(SI)がスムーズに行えるようになる。マルチベンダー方式でさまざまな製品と連携できるように努める取り組みは、SIerから高い支持を得ており、中国においても、販売力のあるSIerとの協業拡大が進む。ハードベンダーやSIer、さらにはミドルウェアベンダーなどとの連携を進めることでさらに販売増を狙う。また、物理サーバーに比べて稼働数が増やしやすい仮想サーバー(VM)についても、VM向けライセンス体系を訴求し、VM数が増えてもライセンス料が極端に上がらないようにするなど、仮想化需要にも応えていく。
同時に、グローバル全体の販売体制も、今年に入ってから徐々に見直してきた。これまでは、米SIOS Technology社が日中市場以外を担当してきたが、直近では米SIOSは欧米市場に専念。日本本社がアジア市場全般を担当する方式へと変えている。中国法人の岩尾董事長も、日本本社の営業担当の常務を兼務し、実質的に日本本社と中国を受け持ち、ASEAN全域も間接的に関与している。
中国に次ぐ有望市場であるASEANでは、これまで米SIOS Technology社が個別に対応してきたが、今後はASEAN全域でも、ビジネスパートナーの開拓が推進できるよう、日本本社主導で整備を推進。アジア市場全域でのビジネス拡大に努める。
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