Special Issue
<金融機関向けソリューション特集>三井情報 リスク管理を次のステージへ 発展を続けるリスク計量・分析のパイオニアとして
2013/10/03 19:55
週刊BCN 2013年09月30日vol.1499掲載
長年培ったノウハウを応用し金融機関のニーズに応える
小日山 功 氏
リスク管理の一環として、近年注目されている「アンチ・マネー・ロンダリング」への対応を強化した製品も発売した。2011年度に提供を開始したコンプライアンス・アプリケーション「Bank-AML」では、金融庁の定める参考事例すべてに対応したほか、ダウ・ジョーンズのデータベースと連携して、疑わしい取引を検知する精度を高めた。
さらに、財務分析ソリューションのロングセラー製品「CASTER」についても、引き続き主軸製品として販売に力を注ぐ。「CASTER」は、融資先の決算書を「財務エントリーシステム」に取り込み、独自の「財務分析システム」によって分析するソリューションだ。財務分析のデファクトスタンダードとして、30年以上も地方銀行や信用金庫など全国160行以上への導入実績を重ねてきた。競合他社にはないアドバンテージとして、OCRによる決算書の業界最高水準の文字解析、高度な学習機能も備えている。
この「CASTER」を核に関連製品で構成する「CASTERファミリー」では、融資審査の業務をほぼすべて網羅する。具体的には、財務分析の次工程で行われる格付・信用リスク管理を「CARM」、自己査定を「Ryoma」で提供。さらに、融資先への事業計画策定支援システム「CIPS」をサービスメニューに加え、財務分析を基にした融資先企業の経営支援までカバーする。
「わが国では現在、地域経済の活性化が重要なテーマとなっている。そのなかで、中小企業への融資業務を担う地方銀行様の果たす役割は大きい。そこで当社は、『CIPS』を通じて企業の経営効率改善やビジネスマッチングをITの側面から支援する。新たなステージとして収益拡大そして地域の活性化に貢献していきたい」と小日山氏は語る。
クラウドサービスを開始 新たな知見を広げていく
金融営業部 部長
吉田 有 氏
一方、「CASTERファミリー」で融資審査や財務分析を行う範囲を広げる取り組みも始める。「審査業務の範囲を個人事業主まで広げたい、という地方銀行様が増えている。そこで、2013年度内に『CASTERファミリー』のサポート範囲を個人事業主にまで広げる予定だ。この措置によって、上場企業から中小企業そして個人事業主に至るまで、『CASTERファミリー』ですべて網羅できるようになる」(吉田氏)。
多様化するリスク課題を抱える金融機関に対して、さまざまなソリューションで支援を続けるMKI。その存在感はさらに高まりそうだ。
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