Special Issue
デル・ソフトウェア 仮想化環境バックアップの要となるソフトウェア あらゆる環境に対応する「vRanger 6」の魅力を探る
2013/07/18 19:55
週刊BCN 2013年07月15日vol.1489掲載
リセラーもユーザーも支持する高機能と使いやすさのバランス
下舘 英之 氏
イメージベースのバックアップとリカバリに対応し、ESXiサーバーへのレプリケーションも可能。バックアップイメージは、システム、フォルダやファイル単位、ほかのツールと連携することでExchangeサーバーのメッセージなどのオブジェクトを、何度でもリカバリできるのも特長だ。
仮想化環境を構築しても残ってしまう物理マシンにも対応し、仮想マシンと物理マシンを一元管理できる。わかりやすい日本語GUIの採用で、管理者の使い勝手は向上し高い評価を得ている。
技術面では、不要なブロックを削除して差分ファイルを作成し、データ容量を減らす「Active Block Mapping(ABM)」により、バックアップ時間の短縮と効率化を実現。ちなみに、ABMはデル・ソフトウェアが特許を取得している独自技術だ。さらに「vRanger 6」では、バックアップ処理をバックアップサーバー以外で処理をすることも可能なため新規サーバーの導入コストやスペックに左右されない点も魅力といえるだろう。
検討企業ごとにフレキシブルな提案を可能にするアーキテクチャ
さらにリセラーとユーザー企業にとってメリットとなるのが、導入時にあらゆるVMware環境に対応するアーキテクチャの柔軟性だ。企業規模を問わず、既存のネットワーク環境をベースに、仮想環境を構築するケースが多い。導入時に優先すべきはコストかスピードかは、ユーザーの状況によって異なるだろう。例として中小企業でも導入しやすい「Networkベース」と「HotAddベース」、膨大なデータのバックアップが必要になる中堅以上の企業向けの「SANベース」、3つのケースを比較してみよう。
「Networkベース」は、対応できる構成が幅広く、vRangerサーバーを物理マシン・仮想マシンから選択可能。既存構成を利用して低コストで済むのは魅力だが、ネットワーク経由になるので、バックアップ速度はアーキテクチャのなかでは遅くなる。この点、「vRanger」では、独自技術のバーチャル・アプライアンスを使って、ESXiサーバーからダイレクトにデータを保存することで処理スピードを上げている。
「HotAddベース」のケースではどうか。vRangerサーバーは仮想マシンのみとなるが、Networkベースよりも高速なバックアップが可能となる。vSphereの購入製品によっては使用できないなどの制約はあるが、スピードとコスト面では汎用性が高い。
「SANベース」のvRangerサーバーは、物理マシンに限定され、SAN経由でバックアップされる。SANが必要になることなどから初期導入することを考えるとコスト面では高くなるが、すでにSANが導入されている環境も多い。全構成のなかでは、バックアップのスピードが一番速くなることもメリットだ。
これだけのストレージ構成に対応する柔軟性と、構成が異なってもvRangerライセンスは物理CPU数をカウントするコストパフォーマンスのよさがある。リセラー、ユーザー企業ともに注目してもらいたいソフトウェアである。
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