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日立解決方案(中国) 中国独自パッケージを開発 急成長する流通・小売業をターゲットに

2013/06/27 19:55

週刊BCN 2013年06月24日vol.1486掲載

 日立ソリューションズ グループの日立解決方案(中国)は、中国市場に向けた独自の商材開発に力を入れている。オリジナル主力商材の一つとして投入したのは流通・小売業向け店舗シフト管理「Hi-BestPlanning(排班考勤管理系統)」。中国の消費市場の拡大に伴い、流通・小売業のチェーン店も中国全国で増え続けている。日立解決方案(中国)はこの点に着目し、店舗で勤務するアルバイトやパートなどのシフト勤務管理を支援するオリジナルのパッケージソフトを開発。流通・小売業の市場開拓に向けて、本格的に販売に取り組む。

巨大消費市場で勝負をかける

営業本部
営業1部
葉 俊峰 部長
 日立ソリューションズ グループが中国で受注したSI(システム構築)プロジェクトの一つに、多店舗展開するチェーン店のアルバイト・パートなどのシフト管理システムが含まれていた。当時、本プロジェクトに参加した日立解決方案(中国)の葉 俊峰・営業本部営業1部 部長は、このとき「“世界有数の工場集積地”から“世界有数の消費市場”へと移り変わろうしている今の中国において、流通・小売業関連のビジネスの可能性の大きさを実感した」という。

 そこで葉部長は、中国での流通・小売業のSI(システム構築)経験や、日立ソリューションズから得たノウハウなどを融合するかたちで、日立解決方案(中国)オリジナルの店舗シフト管理パッケージの開発プロジェクトを立ち上げた。社内の関係者も快くゴーサインを出してくれ、技術本部技術服務1部の張 偉部長、営業本部営業1部営業1課の游 東昇主任らもパッケージ化プロジェクトに参加することとなった。市場調査に当たった游主任は、「中国の消費市場は、近年、急拡大してきた経緯もあり、多くの小売業の勤務シフト管理は、市販の表計算ソフトを使っている段階」と、現場のIT化が追いついていないとの手応えを感じた。

 中国の国土は広大で、全国をカバーしようとすると、ちょっとしたチェーン店でもすぐに数百店舗クラスの規模になる。パッケージはWebシステムとして、全国のスタッフのシフトや勤怠の情報を統合的に管理するとともに、労働時間や休暇取得の状況もあわせて管理できるようにした。

中国ユーザーのニーズを最優先

技術本部
技術服務1部
張 偉 部長
 シフト組みを半自動化して、急遽、欠員ができたときの補充や、繁忙期で人手が足りなくなったときに近隣の店舗からスタッフを融通してもらう仕組みを取り入れた。勤怠管理とあわせて、中国の法律で定められた労働時間や休暇取得を遵守しているかどうかを、店長だけでなく、本部スタッフがダブルチェックできる。これも、Web経由で全店舗の情報を集約しているからこそできる優位性である。

 開発を指揮した張部長は、「パッケージに実装する機能選定に最も苦労した」と振り返る。何度も流通・小売業のユーザーに足を運んで実装する機能を絞り込んでいった。日立ソリューションズにも日本市場で同様のシフト管理のノウハウはあったが、「中国で店舗展開するユーザーは『操作のわかりやすさ』を重視する傾向が強く、日本のユーザーは『細部までしっかり管理する』ことを好む」と微妙にニーズが異なることから中国独自のパッケージを新規に開発した。張部長は、店舗現場のユーザーが操作しやすいよう、わかりやすいユーザーインターフェースのデザインを実装。中国ユーザーのニーズを優先してパッケージに反映した。

 このような経緯で2013年3月に「シフト管理」「勤怠管理」「休暇管理」を店舗と本部が統合的に管理することができる「Hi-Best Planning(排班考勤管理系統)」が完成した。店舗人材の効率的活用と法令遵守の両立の重要性を訴求し拡販していくことで、向こう数年以内に10社(1000店舗)以上のユーザー獲得を目指す。

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外部リンク

日立ソリューションズ=http://www.hitachi-solutions.co.jp/