Special Issue
バラクーダネットワークスジャパン バックアップ市場に革命をもたらすフリークラウドサービス
2013/06/27 19:55
週刊BCN 2013年06月24日vol.1486掲載
ソフトクリエイト 代表取締役社長 執行役員 林 宗治氏
独自のハードウェアとクラウド一体型サービス
──両社がバックアップ製品の販売で提携した背景を教えてください。ジェンキンズ バックアップとストレージを組み合わせたソリューションを日本国内で展開するにあたって、当社と同じメンタリティをもつ企業をパートナーに迎えたいと考えていました。そのなかで、ソフトクリエイトとエキサイトな関係を築き、2011年6月に提携しました。
林 提携する以前から、当社ではバラクーダのアンチスパム製品を取り扱っていたので、存在はもちろん知っていました。バックアップシステムに関しては、東日本大震災以降、企業のBCP(事業継続計画)対策に注目が集まるようになり、中小企業向けにシンプル、かつ手軽に使えるソリューションを探すなかで、バラクーダの製品と出会いました。さまざまな製品がありますが、ハードウェアとクラウドサービスを組み合わせて提供している点が非常に魅力的でした。
──どのような販売活動を行っていますか。
林 当社は、中堅企業を中心に約2000社と取引しています。そのほとんどの企業では、テープやNASに接続したバックアップシステムを利用しています。しかし、稼働しているものの、本当に機能しているのか、信頼性に乏しいシステムばかりです。このような企業に向けて、二重バックアップで信頼性が高いバラクーダ製品への買い換えを促しています。
──導入したユーザーからの反応は?
林 「この価格でここまでできるのか!」といった、よい反応ばかりです。クラウドとの二重バックアップ製品を導入しようというユーザーは着実に増えています。実は、当社でも営業活動を開始する前に社内運用向けとして、30台のサーバーをバックアップするため導入しました。導入前は当社もNASが乱立する、バックアップが取れているのか不安がつきまとうシステムでしたが、製品を搬入して約2週間という短期間で立ち上がり、以後も安定して稼働していると報告を受けました。この当社の導入例を、営業活動を展開するなかで、ユーザーに伝えられたことが受注獲得に繋がっています。
既存システムの置き換えで20%以上の成長率を見込む
──バラクーダでは、バックアップ市場の可能性についてどのようにお考えですか。ジェンキンズ 従来のテープやNASとソフトウェアを用いたシステムは堅調ですが、伸びてはいません。これに対し、バックアップアプライアンス市場は、グローバルで成長率20%が期待できますので、拡大していく方針です。
──今後、訴求したい業種・業界がありましたら教えてください。
林 業種・業界を問わずに訴求していきたいです。バックアップシステムがきちんと構築できているのは、金融を中心とした一部の業界のみで、他の業種はほぼ手つかずの状態です。先ほど、ジェンキンズさんは成長率20%とおっしゃっていましたが、私はもっと成長が見込めるとみています。
──林さんは、バラクーダに要望したいことはありますか。
林 バラクーダは、アンチスパム製品のイメージが強い企業なので、さまざまなセキュリティおよびバックアップ製品を扱っていることをさらにアピールして、企業イメージが変わることを期待しています。
ジェンキンズ 当社は、過去10年で100億円相当をブランディングに投資してきました。今後も継続して知名度の向上に努め、パートナーが営業活動を行いやすい環境づくりに取り組んでいきます。
──バックアップ事業の拡大に向けて、どのようなことを計画していますか。
ジェンキンズ 日本国内の売上高を見ると、アンチスパム製品が高い割合を占めます。これを数年以内にセキュリティ製品と半分の割合にしていきたい。そのために、R&Dに注力しています。とくにバックアップ製品は、6か月おきに新たなソフトウェアをリリースしており、今後もミッドマーケットに適した製品を提供していく計画です。
──バックアップ製品に付加価値をつけるために、販売店としてやりたいことはありますか。
林 アウトソーシングを当社で推進していきたいと思っています。バックアップではトラブル発生時のデータ復旧も大切ですが、ファイルをうっかり消してしまったという小さなトラブルへの対応も求められます。300人規模の企業では、このようなファイル紛失が週に2~3回あるそうです。この対応を当社で推進することで、ユーザーの利便性はさらに向上するものと考えます。国内のミッドマーケットでは、社内インフラの外注を増やす傾向にあるので、細かなサービスが求められていくはずです。
ジェンキンズ 海外でも同様の傾向にあります。当社もこのようなサービスに前向きなパートナーとのアライアンスをより強化していきたいと考えています。
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