Special Issue
RSUPPORT 成長するSaaS型リモートアクセス市場 高速・高信頼の「RemoteView ASP」に注目が集まる
2013/04/30 15:49
週刊BCN 2013年04月29日vol.1479掲載
パンデミック対策やBCP対策で
リモートアクセス市場が伸長
安 千洪 氏
2009年以降、インフルエンザ・パンデミックや地震、台風、大雪などの災害が相次ぎ、社員が出社できないという状況を経験した企業は少なくない。災害時に備え、自宅でも業務継続できる環境を構築するため、「SaaS型リモートアクセス」ツールが脚光を浴びている。とくに、RSUPPORTは、2011年度に市場シェアで21.7%(ミック経済研究所:「クラウドサービス市場の現状と展望2012」)を獲得し、大きく躍進している。
同社が提供するリモートデスクトップソリューション「RemoteView ASP」は、パソコンはもちろん、スマートフォンやタブレットなどの端末からでも遠隔地のパソコンをコントロールできるソリューションだ。独自開発したビデオドライバを含め、さまざまな技術を組み合わせた結果、携帯電話網やナローバンドなどの低速な回線でも快適に利用できるようになった。また、Intel vProのRemote Wakeup TechnologyやActive management Technology技術を導入しているため、端末の電源が切れていたり、OSが起動していない場合でも、リモートコントロールが可能となっている。
セキュリティ対策にも力を入れており、ユーザー認証の段階から256bit AESデータ暗号化を行い、リモートサポートセッションが接続された後は、SSL暗号化通信でセキュリティ処理を行う。
「既存のシステムをそのまま利用できるので、導入しやすく運用が容易です。また、リモートコントロールシステムで大きな課題になる速度やセキュリティについても解決し、高速・高信頼のソリューションとして認知されています。とくに、海外への出張が多い商社系や、セキュリティを重視する金融系、官公庁などに導入が進んでいます」と、同氏は説明する。
ニーズの変化を読み取り
現状に即した製品を提供
「当社は“匠”が集まっている企業です。“RemoteView ASP”にはさまざまな付加機能がありますが、いずれの機能も“この機能は、お客様が必要とするはず”という一念で、売上高の30%にあたる開発費を投じて開発し続けてきました。異なるOSであってもデスクトップの操作ができるクロスリモートコントロール機能や、接続安定性や高速な転送速度などは、こうした信念から生まれた機能です」。基本機能の充実に加え、ユーザーの細かい要望にも応えており、日本語入力はもちろん、「半角かな」の入力や、手書きのサインが必要だという顧客の要望に応え、これらの機能も搭載した。このような取り組みは、多くのパートナー企業から支持されているようだ。 「パートナー様がお客様にBCP対策やパンデミック対策を提案する際、大がかりな仕組みが必要だったり、大きなコストがかかってしまうため、提案しづらいことが多いという話を耳にしました」。さらに、ユーザービリティやセキュリティなどユーザー企業ごとに要求レベルが大きく違うため、パートナーがその対応に追われているという実状も知ったという。こうした声に応えて、「RemoteView ASP」は進化を続けた。その結果、大がかりな仕組みを必要としないだけでなく、導入コストをかなり抑えることができた。また、ユーザー企業のセキュリティポリシーに合わせて柔軟に設定できることから、幅広い提案ができるようになった。「このように、パートナー様の悩みをひとつずつ解決してきた結果、リモートアクセスを求める顧客に対してはVPNやリモートデスクトップというように、さまざまな提案ができるようになったと、パートナー様からも好評をいただいています」と、同氏は胸を張る。
RSUPPORTは、創業以来リモートアクセス市場に特化して開発・販売を続けながら、市場の変化を正確にキャッチし、それぞれの状況にあった新しいワークスタイルを提案し続けてきた。現在は、リモートデスクトップ市場という市場において、確固たる地位を築いている。時代のニーズを正確に読み取る同社の今後の展開に注目したい。
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