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<BCN AWARD 2013>We are No.1──シュナイダーエレクトリック UPS部門で圧倒的なシェア 幅広いラインアップで5年連続最優秀賞

2013/01/24 19:55

週刊BCN 2013年01月21日vol.1465掲載

 家庭用からデータセンター利用まで、幅広い無停電電源装置(UPS)のラインアップを揃え、国内だけでなく世界のトップメーカーとして君臨するシュナイダーエレクトリック。同社は、「BCN AWARD 2013」UPS部門で旧エーピーシー・ジャパン時代を含めて、5年連続5回目の最優秀賞を獲得した。「今後はIT分野だけでなく、コンシューマやFA市場への販売拡大に力を入れていきたい」と語る代表取締役副社長 IT事業本部 バイスプレジデント アルノ・モンディ氏に、2012年の状況と今後の販売戦略についてたずねた。

認知度を高めるための取り組みを継続する

 アルノ・モンディ氏は、「2011年は、東日本大震災とその後の計画停電の影響で、UPSに対する関心が一気に高まって、UPS市場の大幅な拡大につながった。2012年は、その反動が多少はみられたが、2010年と比較すると確実に成長している」と語る。

 とくに、コンシューマについては、情報を守る大切さ、停電の発生時には何を優先して電源を確保すべきなのかなどを強くアピールしていくことが大切だという。同社では、2012年6月初めから7月末までの期間、製品購入者に向けて電源対策に役立つ雷ガードタップなどの製品をプレゼントする販促キャンペーンを実施した。コンシューマやSMBユーザーからも多くの好評を得たという。

 製品展開では、5月に次世代型「Smart-UPS」シリーズについて、6年ぶりにラインアップを一新し、タワー型とラックマウント型で計9製品を発表した。製品開発にあたっては、震災後、米国から開発担当が来日して国内の多くのユーザー企業と販売会社を訪問。その意見を聞いて、日本の顧客に合った仕様にするために、大規模な開発投資をしたという。従来は2.5年だったバッテリ寿命を4.5年に延ばして、環境負荷を低減する「グリーンモード」を全製品に搭載するなど、大幅な機能向上を図った。カタカナ対応の「LCDディスプレイ」の採用によって、操作性を向上させている。

 モンディ氏は、「コンシューマやSMB向け製品はさらに強化を図る方針で、マーケティングを強化し、日本市場に合った製品づくりを進める。同時に、家電量販店での販売を重視しており、例えばPCと同じ売り場に置いてもらえるように働きかけをしていきたい。法人向けについては、サーバーの伸びに合わせてUPSの売れ行きが伸びる傾向があるので、Windows 8、Windows Server 2012の発売は好機と捉えている。システムとしてセットでUPSを採用してもらうよう、販売施策に取り組んでいく」と語る。

国内No.1シェアのブランド力が信頼の証

代表取締役副社長 IT事業本部
バイスプレジデント
アルノ・モンディ 氏
 パートナー支援策では、3月から販売パートナー企業に向けた支援制度「APCチャネルパートナープログラム」を開始した。このプログラムには、グローバルで5万社以上の販売パートナーが登録しており、日本市場に合わせて再構築したもの。具体的には、シュナイダーエレクトリックが販売パートナーをサポートする制度で、パートナーとの緊密なパイプづくりと、電力、冷却、セキュリティ、環境管理におけるパートナーの販売、技術力を高めて、提案力の向上を促進する狙いがある。

 コンシューマ製品に加えて、今後、重点施策として取り組むのが、FA(ファクトリーオートメーション)とデータセンター(DC)向け製品の充実とサポートの強化だ。

 「日本の輸出企業の場合、製品を輸出する先の国や地域の規格に適合することが求められる。当社の製品はそうしたニーズに完全に対応できるし、100か国以上に展開するグローバル販売網とサポート網をもっている点が大きな強みだ」(モンディ氏)と強調する。

 モンディ氏は、「当社の強みは、コンシューマからDCまで、あらゆるニーズをカバーできる製品ラインアップの豊富さにある。エネルギー管理における世界的なスペシャリストとして、安心・安全を提供する」と述べる。

(写真左から)APC RS 550、Symmetra PX 250/500kW、Smart-UPSシリーズ


【Analyst Comment】

 2008年の天候不順による停電、11年の東日本大震災の影響による電力供給量低下に伴う計画停電など、自然災害を契機として無停電電源装置(UPS)の認知度は、コンシューマ市場にも着実に広がりをみせている。販売台数は前年比では若干下回るものの、10年比では1.5倍近い市場規模を維持している。(BCNアナリスト・森英二)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
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外部リンク

シュナイダーエレクトリック=http://www.apc.com/jp