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マジックソフトウェア・ジャパン アプリケーションプラットフォーム「Magic xpa」を投入 iOS/Android対応業務アプリの開発が簡単に
2012/11/29 19:55
週刊BCN 2012年11月26日vol.1458掲載
プライベートイベントとして開催した「Magic World 2012」には、販売パートナーとユーザー企業を中心に、およそ500人の関係者が集まった。マジックソフトウェアのイスラエル本社から、ガイ・バーンスタインCEOとエヤル・ファイフェルCTOが来日し、経営方針や技術開発について説明した。両氏は、11月26日に正式リリースを予定している新製品「Magic xpa」の特徴をアピールし、事業拡大への意気込みを示した。
「Magic xpa」は、同社が提供するビジネスアプリケーション開発・実行プラットフォーム「Magic uniPaaS」を進化させた最新版。iOSとAndroidに対応しており、開発者は、モバイル端末用OS向けの開発言語を使用して個別に開発する必要がなく、両方のネイティブアプリケーションを短期間・低コストで開発することができる。バーンスタインCEOは、「2013年を境として、ビジネスアプリケーション市場が大きく変化する。モバイル端末用ビジネスアプリケーションの需要が高まり、開発事業者は、自らのビジネスを維持・拡大するために、すぐにでもアプリケーションをモバイル対応とすることに取り組む必要がある」と語る。
OSや端末の違いを吸収
スマートフォンやタブレットに対応するビジネスアプリケーションを開発するには、iOSやAndroidなど、複数のモバイル用OS対応とメーカーごとに異なるデバイス対応だけでなく、頻繁に行われるOSのバージョンアップへの対応など、工数とコスト負担を強いられるケースが多い。そうした課題を解決するために、マジックソフトウェアは「Magic xpa」を投入した。「Magic xpa」は、一つの開発環境と開発手法でアプリケーションが開発できることを実現し、アプリケーション開発者の負荷を減らしている。「実行環境は、OSやデバイスの違いを吸収するので、一度開発したモバイルアプリケーションを複数のOS、複数のデバイスに展開することが容易になる。さらに、修正やカスタマイズが柔軟にできることから、アプリケーションの保守コストを大きく削減することができる」(バーンスタインCEO)と、メリットを訴える。
「Magic xpa」の現バージョンである「Magic uniPaaS」は、日本国内で、800社以上のパートナー企業によって、システム/パッケージソフトウェアの開発に利用されている。「Magic uniPaaS」で開発されたパッケージソフトウェアは、300種類以上が流通しているという。「Magic xpa」のリリース開始によって、パートナー企業やユーザー企業内のMagic製品技術者は、新たな開発言語を習得することなく、iOSとAndroid対応のビジネスアプリケーションを開発することができるようになる。開発版は、11月26日に正式リリースを予定し、実行環境iOS版は2013年1月、実行環境Android版は2013年3月にそれぞれ正式リリースが予定されている。
新しいパートナーを獲得
エヤル・ファイフェルCTOは、「『Magic xpa』は日本での展開にぴったりの製品。なぜなら、日本のアプリケーション開発事業者は、これから5~10年先のビジネスを戦略的に考える企業が多いからだ。当社の新しいプラットフォームを使ってもらえば、すでにもっているパッケージを簡単にモバイル端末に対応させて、中長期的にビジネスを拡大することができる」と述べる。また、バーンスタインCEOは、「アプリケーションのモバイル対応は、当社のパートナーにとって不可欠だ。『Magic xpa』を新たな商材として、既存のパートナーとのビジネスを伸ばすだけでなく、新しいパートナーも獲得する。ユニークな製品と日本法人の強い体制を武器に、日本での事業を伸ばしていきたい」と構想を語る。
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