Special Issue
<プリンタ特集>エプソン販売 大判インクジェットでCAD市場に本格参入 耐水性、コンパクト、使いやすさが強み
2012/11/22 19:55
週刊BCN 2012年11月19日vol.1457掲載
→「<プリンタ特集>成長著しい「大判プリンタ市場」 CAD/GIS分野に用途が広がる」から読む
耐水性にすぐれた顔料インクを採用
現場での使い勝手にこだわった機能性
小野潤司氏
「CAD市場に本格的に参入するにあたって、時間をかけてユーザー様や販売店を訪問し、ニーズの確認を行ってきた。業界では後発だが、こうしたニーズを製品に盛り込みながら、エプソンならではの強みを発揮していきたい」と、特販営業本部 LFP MD部の小野潤司部長は語る。
「SureColor Tシリーズ」の特長は、顔料インクをブラックインクだけでなく全色に採用したところにある。耐水性にすぐれた顔料インクを使用しているので、図面を屋外の現場に持ち出しても雨などで滲まない。さらに大容量カートリッジを使用すれば、A1サイズの普通紙ロールのプリントが1枚あたり約6円(セービングモードの場合)とランニングコストを抑えた利用が可能になる。「元々、われわれはGA市場でプリント需要の非常に高いお客様をターゲットとしてきたので、容量が大きく、コストパフォーマンスの高いインクカートリッジを提供している。こうした強みを、CAD市場でも発揮していきたい」と小野部長は言う。
さらには、オフィスの狭いスペースにも設置できるように徹底して省スペース化し、インク交換や用紙交換など主要操作をすべてプリンタの前面からできるフルフロントオペレーションも実現している。大判プリンタでは常識だったロールペーパーの設置時に必要だったスピンドルも削減した。前面からスライドさせるだけの「誰でも簡単にできる」(小野部長)という手軽なロール紙交換も、「SureColor Tシリーズ」の“使いやすさ”を追求した特長だ。
CADに求められる正確な描写を実現
サービス拠点の多さも武器にして
エプソン販売では、従来から広色域とすぐれた色再現性という高画質と、高速印刷、安定稼働といった高生産性を大判プリンタの強みとしてきた。新製品では、これを強化しつつ、CADに求められる正確な線画再現や細線品質(高精細)を新たに開発した。 「CAD市場はすでに成熟しており、新規の導入は少ないが、リプレースや統合の需要は大きい。細かいところを追求した使い勝手のよさで、市場を開拓したい」(小野部長)
エプソン販売には全国各地に89か所のサービス拠点があり、迅速な保守サポートを提供している。プリンタのダウンタイムが業務に大きく影響するCADの現場だからこそ、同社の手厚い保守サービス体制が大きな強みになると小野氏は断言する。
「品質に自信があるからこそ、出力したCAD図面向け印刷サンプルの配布キャンペーンも実施している。CAD図面だけではなく、ポスターなどの用途でも使える『SureColor-Tシリーズ』は、『現場で使える』大判プリンタとして強く訴求していきたい」(小野部長)
今後、エプソン販売は、CAD/GA市場のみならずサイネージの領域でもシェアの拡大を図り、国内の大判プリンタの市場でトップシェアを確保する考えだ。
【キャンペーンURL】 http://www.epson.jp/ec/campaign/cadmoepson2012/
【期間】 11月30日(金)まで
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