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<Windows Server 2012 特集>新日鉄住金ソリューションズ DaaSの基盤に新OSの機能を利用 サービスの品質向上と運用効率化を実現
2012/11/09 19:55
週刊BCN 2012年11月26日vol.1458掲載
「完成度が高い」と新OSを評価
ITIS事業本部
ITエンジニアリング事業部
ソリューションエンジニアリングGr
マイクロソフト製品に精通するITIS事業本部ITエンジニアリング事業部の宮崎諒氏は、「Windows Server 2012」について、「完成度が非常に高い」と評価する。「当社と日本マイクロソフトとのアライアンスは強固で、Hyper-Vはリリース時から活用している。今回のバージョンアップで、“できること”が増えた。これまで以上に大きな価値をユーザーに提供することができるだろう」と歓迎している。
宮崎氏は、「従来は複数の製品を組み合わせて安定稼働させていたシステムを、『Windows Server 2012』だけで実現することできるケースもあるだろう」と言う。また「『Windows PowerShell』のコマンドレットが充実し、『Windows Server 2012』からGUIでできることは、ほとんどがコマンドでも可能になると聞いている。コマンドで自動化することができることで、作業の効率はさらに高まるだろう。従来は3~4日かかっていたシステムの構築が、1日で終わる可能性もある」と続ける。サービス提供やシステム構築のスピードを早めることで、開発プロジェクトの時間を短縮するメリットが生まれると考えている。
高まるDaaSのニーズに応える
ITIS事業本部 営業本部
absonne&DaaS推進Gr
シニア・マネージャー
「DaaS(仮想デスクトップサービス)@absonne」は、Windowsのデスクトップ環境をネットワーク越しにユーザーに提供するクラウド。「いつでも・どこでも・セキュアに」端末を操作することができ、情報システム管理者の手間と、IT運用コストの削減、モバイルワーク環境の整備をサポートする。システムは、NSSOLのクラウド基盤「absonne」で稼働させているが、このインフラでWindows Serverを採用し、Hyper-Vがシステムの仮想化を支えている。
DaaSは、ユーザー企業の関心が高まっている分野。ITIS事業本部の新堀徹・営業本部absonne&DaaS推進グループシニア・マネージャーは、「マイクロソフトが提唱するワークスタイルの変革と、東日本大震災以降高まっているBCP(事業継続計画)の両面から、仮想デスクトップサービスに対するユーザーの関心は高まっている」と話す。
「DaaS(仮想デスクトップサービス)@absonne」は、昨年度に検討してきたユーザーが今年度に入って導入し始めた時期で、ビジネスが本格的に立ち上がっている。仮想デスクトップの導入には、管理サーバーとクライアント端末のOSが必要だが、『Windows Server 2012』のサービステンプレート機能を活用することで、展開作業や配備を迅速化することができるので、導入・構築の効率は劇的に高まる。ITIS事業本部営業本部の金本直子・absonne&DaaS推進グループシニア・マネージャーは、「新OSの登場で、『DaaS(仮想デスクトップサービス)@absonne』を提供するIT基盤を増強することができ、サービスを提供する業務を効率化することができる」と期待している。
刷新されたHyper-Vは、今後の展開を視野に入れた同社のクラウドサービスでも活用していく予定だ。ITエンジニアリング事業部の宮崎氏は、「現在はエンタープライズのクラウドサービスにも取り組んでいる。可用性や性能を担保しながら、自由度も高める。相反する課題の解決やマルチデバイス対応で、Windows Server 2012は活躍するだろう」と期待しており、ビジネスチャンスを感じている。
(写真/横関一浩)
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