Special Issue
<電力対策特集>「ウイルスバスター Corp.」用の節電対策オプション、PCの電源プランを可視化して一括管理
2012/07/24 19:55
手間をかけずに簡単に導入設定
「ウイルスバスター Corp.」は、中規模から大規模環境でのセキュリティの一元管理を実現する企業向けセキュリティソリューション。新オプションの「Trend Micro Power Managementオプション」を追加することで、クライアントPCに電源プランを一括で配信・適用し、効率的な節電対策を実現できる。この新オプションは、ディスプレイやHDD、スタンバイ、休止状態など、クライアントPCの電源プラン(ポリシー)を一括設定し、ウイルスバスター Corp.の管理サーバから各クライアントに配信する。配信されたポリシーに従って各PCの電源プランが自動で変更されるのに加え、管理サーバ側からは各クライアントの状態を一覧表示して稼働時間や消費電力などがグラフで確認できるほか、コストの算出や比較もできる。電源ポリシーは「適用」及び「モニター」の二種類の稼働モードが選べ、適用モードにした場合は個別のユーザーがWindowsの電源プランを任意に変更出来ないようにすることも可能。
新オプションの特徴の一つが、初期導入に手間がかからないプラグインで提供されるので、「ウイルスバスター Corp.」のユーザーならすぐに利用を開始できることだ(※)。管理者がCorp.管理サーバのプラグインマネージャから本プログラムをインストールして、その後エージェントを各PCに配信して適用するので、クライアント側での作業は一切不要。また、配信する電源ポリシーのサイズは1台あたり5KB程度なので、配信時のネットワーク負荷も非常に少ない。松橋担当課長代理は、「ウイルスバスター Corp.が導入されている環境であれば非常に導入が容易で、管理側の設定も10分で済む。節電対策は必要だが、手間やコストはできるだけかけたくない、というお客様の声に応えた」と胸を張る。
※本オプションはウイルスバスター Corp.のバージョン10.5以降で利用可能です。
電源ポリシーは複数のパターンを作成でき、PCの活用方法が異なる部門や業務などに応じて最適な電源ポリシーを適用できる。松橋担当課長代理は、「さまざまな電源管理ツールが出ているが、例えばスタンドアロン製品の場合、せっかくツールを導入しても設定は個々のユーザーに任されていて、面倒くさいといった理由で活用されなかったり、最適な設定が実施されなかったりということも少なくない。このオプションを使用すれば、企業内のPCにポリシーを一括で強制して適用出来るので、効率よく節電対策ができる」と解説する。
使用電力の可視化で導入効果を確実に把握
レポート機能も充実している。設定したプランを適用したPCについて、PCの稼働時間、1台あたりの平均スタンバイ時間や全PCの合計をグラフ化できる。また、管理者が電気料金や社内にあるPCの平均消費電力を入力設定することで、任意の期間の推定電力コストを算出し、グラフで比較することもできる。電源ポリシーを強制した前後の数値を比較すれば、削減効果を明確に把握できる。気になる導入効果だが、一般にWindows OSの電力設定を最適化すれば3割程度の消費電力を削減できるといわれる。「その企業のクライアント環境や設定状態によって異なるものの、とくに古いPCが多い環境ほど、大きな導入効果が期待できる。夏の節電対策はもちろんだが、年間を通して活用していただくことで、電力料金値上げへの対応も含めて、より大きな効果が実感できると思う」と松橋氏は語る。
販売パートナーの省エネ商材に活用
「Trend Micro Power Managementオプション」の税別標準価格は、100クライアント以下が23万円、500クライアント以下が42万円、1000クライアント以下が75万円、それ以上が183万円。9月30日まで、前述の価格から30%オフで提供する「節電応援キャンペーン」を実施する。また本オプションに更新料金は不要で、「ウイルスバスター Corp.」を継続して利用する限り、本オプション製品も継続して利用することができる。トレンドマイクロは、今後1年で150社の販売目標を掲げている。主なターゲットは中堅規模以上で、クライアントPCの数で300~2000程度のユーザー企業。なかでも、常時PCを稼働させている企業や、比較的古いPCを多く利用している企業、官公庁や公共団体などに積極的にアプローチしていくという。「省エネは大きなテーマで、販売パートナーもその商材を求めていたので、タイムリーに製品を投入できた。このオプションは『ウイルスバスター Corp.』の10.5以上で利用することが出来るので、これを機に『ウイルスバスター Corp.』のバージョンアップも促進していきたい」と松橋氏は期待する。
トレンドマイクロは、セキュリティソフトによるコンピュータリソースの消費やシステム負荷を軽減するために、独自のクラウド技術「Trend Micro Smart Protection Network」や各種検索機能の改善を重ね、ウイルスバスター製品の消費電力を抑える開発を進めてきた。「Trend Micro Power Managementオプション」は国内向けだが、反響によっては電力事情に不安を抱えるアジア諸国に広く展開することを検討している。
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